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株式会社TBK

7277東証スタンダード輸送用機器

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事業内容

株式会社TBKは、ブレーキ(ドラムブレーキ・ディスクブレーキ)、エンジン用ウォーターポンプ・オイルポンプ、リターダ等の自動車部品を製造・販売する専業メーカーである。1949年創業(いすゞ部品工業として設立)の歴史を持ち、国内商用車メーカー全社にドラムブレーキを採用されるなど、トラック・バス向け重要保安部品で高い存在感を持つ。

日本・アジア(タイ・インド)・中国の3地域に生産拠点を展開し、いすゞ自動車、三菱ふそうトラック・バス、日野自動車、小松製作所等を主要顧客とする。2026年3月期の連結売上高は54,756百万円。

ビジネスモデル

TBKは自社工場での一貫製造(鋳造・加工・組立)を基盤に、国内外の商用車OEMへ直接納入する製造販売モデルを採る。日本セグメントが売上の約59%を占め、アジアセグメント(約36%)が第二の収益柱。

グループ内では日本親会社がタイ・インド子会社へ部品・技術を供給し、ロイヤリティを受領する構造も持つ。原材料・エネルギーコストの販売価格転嫁と内製化・自動化による原価低減が収益改善の主軸となっている。

企業の強み

当社ドラムブレーキは国内商用車メーカー全社に採用されており、いすゞ自動車向け売上高12,003百万円(全体の21.9%)、三菱ふそうトラック・バス向け4,197百万円(7.7%)など主要OEMとの取引実績が厚い。研究開発費1,325百万円(研究スタッフ90名)を継続投入し、次世代軽量・低コストモデルの展開拡大を進めている。

日本(神奈川・福島)、タイ、インド、中国(広東・長春)に生産拠点を持ち、地域需要に対応した製造体制を構築。北米不採算拠点(TBK America, Inc.)を2025年11月に清算完了し、主力製品をインド子会社へ移管することで生産効率を高めた。

2026年3月期の設備投資は3,260百万円(日本1,717百万円、アジア1,412百万円)と積極投資を継続している。

2025年11月にインド大手ブレーキメーカーBrakes India Private Limitedと資本業務提携を締結(第三者割当増資による資本金・資本剰余金各568百万円増加)。ブレーキ製品ラインアップ拡充、電動化製品分野での協業、アジア市場での競争力強化を目的とし、自己資本比率は55.5%に改善。

外部パートナーとの技術・資本連携により単独では困難な開発スピードを確保する体制を整えた。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は1,496百万円(前期比59.0%増)と改善が続くが、TBK America清算に伴う事業再編損297百万円・減損損失712百万円等の特別損失1,042百万円が重荷となり、親会社株主帰属の当期純損失は131百万円と3期中2期が赤字。法人税等調整額が502百万円の費用計上となった点も純利益を圧迫した。

特損の一巡が見込まれる2027年3月期は純利益600百万円を予想しており、黒字転換が試金石となる。

2026年3月期の売上原価は47,931百万円(売上原価率87.5%)と前期の89.4%から改善し、売上総利益率は12.5%に向上。販売費及び一般管理費は5,329百万円と増加しているが、営業利益率は2.7%まで回復した。

第16次中期経営計画の財務目標は営業利益率3〜5%・ROE5%であり、現状の2.7%からの乖離を埋めるには原価低減と価格転嫁の継続が不可欠。外部要因として、原材料・エネルギー価格の高止まりが引き続きコスト構造の改善を制約するリスクがある。

中国セグメントは売上高6,194百万円(前期比21.2%増)と増収ながらセグメント損失107百万円が2期連続で継続。原材料高騰の長期化と価格競争の激化が収益回復を阻んでいる。

また、2026年5月25日付で海外連結子会社(TBK America, Inc.)の清算手続きに関連する会計処理誤りが判明し、決算短信の訂正を実施。為替差益・事業再編損等の修正が行われており、内部統制・開示品質への投資家の目線が厳しくなる可能性がある。

成長戦略

第16次中計でコア技術強化・アジア収益拡大・新領域挑戦の3本柱により営業利益率3〜5%を目指す

ドラムブレーキ等の重要保安部品における技術優位性を維持・強化しつつ、原材料・エネルギー価格高騰分の販売価格への転嫁を継続推進。2026年3月期の日本セグメント利益は534百万円(前期比245.2%増)と大幅改善し、設備投資も1,717百万円(前期比75.2%増)と積極化。

TBK America清算完了に伴い北米主力製品の生産をインド子会社へ移管済み。エネルギー調達コスト改善・価格改定によりアジアセグメント利益は1,232百万円(前期比30.2%増)に拡大。タイ市場の本格回復を待ちつつ、インドの堅調な商用車需要を取り込む体制を整備。

2024年9月に北米生産を終了し、2025年11月25日にTBK America, Inc.の清算を完了。不採算拠点の整理により構造損失が一巡し、経営資源をアジア・日本に集中。

中国セグメントでは自動化等の原価改善を継続推進中だが、セグメント損失107百万円が2期連続で継続しており抜本的な収益改善が課題。

第16次中期経営計画において「新領域への挑戦」を基本方針の一つに掲げ、電動化進展等の自動車産業構造変化への対応を模索。配当は安定配当を基本方針とし、配当性向40%以上を継続的に実施。2027年3月期も1株当たり年間8円(中間4円・期末4円)の配当を予定。

最終更新: 2026年7月19日