気候変動・低炭素移行リスク
CO2・燃費規制の強化に伴う罰金発生や販売機会の逸失、研究開発費用の負担増加、炭素税導入による操業コスト増加が懸念される。また、自然災害の頻発・激甚化による事業拠点の被災やサプライチェーン停滞といった物理リスクも存在する。水災に特化したBCPの策定に取り組んでいるが、想定を超える事態が発生した場合は業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
インド事業への集中リスク
当連結会計年度において、インド事業(四輪・二輪・その他含む)が連結売上収益の4割強を占めており、特定市場への依存度が極めて高い。インドにおける需要変動、市況悪化、競合激化が予測を超えた場合、グループ全体の業績・財政状態に重大な悪影響を及ぼすリスクがある。収益改善の取組みを継続しているが、集中リスクの構造的解消には至っていない。
為替・金利変動リスク
連結売上収益に占める海外売上収益の割合が7割以上を占め、新興国を中心とした海外生産工場への依存度が高いことから、為替変動の影響を受けやすい構造となっている。為替予約等のヘッジや生産拠点の分散によりリスク軽減を図っているが、全てのリスクをヘッジすることは不可能であり、為替・金利の変動は業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
情報・サイバーセキュリティリスク
設計開発・生産・販売・会計等の基幹システムや車両搭載の電子制御装置に対し、AI技術高度化に伴うサイバー攻撃の脅威が増大しており、過去には海外子会社が標的とされた事例もある。攻撃が成功した場合、業務中断・データ破損・機密情報漏洩が生じるほか、個人情報流出による法的請求・賠償責任・罰金の支払いが発生する可能性がある。安全対策を施しているが、全リスクの排除は困難な状況にある。
部品調達の集中・途絶リスク
一部部品は特定の一次取引先に調達が依存しており、一次取引先が二次以降の特定サプライヤーに依存するケースも存在する。火災・自然災害・設備故障・需給急変・経済安全保障の動向・人権侵害の発覚等により継続的な調達が困難となった場合、生産遅延・休止やコスト増加を引き起こす可能性がある。調達先分散に向けた取組みを進めているが、構造的な依存解消には限界がある。
自然災害・パンデミック等リスク
本社・主要研究開発拠点・主要生産拠点が周期的な巨大地震発生リスクの高い静岡県に集中しており、東海・東南海地震等による甚大な被害が懸念される。耐震対策・防火対策・BCP策定・地震保険加入等の対策を講じているが、災害規模が想定を超えた場合は業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。海外においても戦争・テロ・暴動・パンデミック等により調達・生産・物流が停止するリスクが存在する。
政府規制・貿易政策変更リスク
排出ガス・燃費・安全性等に関する法規制の強化や、関税・貿易政策・労働法制の予期せぬ変更が事業環境に影響を与える可能性がある。世界各国・各地域での合弁事業においては、現地規制や合弁相手の経営方針変化も追加的なリスク要因となる。規制改正による費用負担増加や新たな法律制定により、グループの業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
競争激化・商品開発力リスク
四輪車・二輪車・船外機産業における国際化の進展や異業種参入により競争が一層激化する可能性があり、品質・安全性・価格・環境性能・開発効率等で優位性を維持できなければ販売シェアや売上が低下するリスクがある。電動化・先進安全技術等の急速な技術変化に対応した新商品を適時に開発・投入できない場合も、販売シェアや売上の低下につながる。継続的な技術革新と商品開発に取り組んでいるが、環境変化への対応遅れが業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
品質保証・リコールリスク
電動化・自動運転技術等の新技術導入に伴い品質要求が複雑化・高度化しており、予期せぬ品質問題による大規模リコールが発生した場合、多額の品質関連費用が発生する。加えてブランドイメージの毀損により販売減少・競争力低下を招くおそれがある。開発から販売・サービスまで適正な管理体制を構築しているが、新技術領域における品質リスクは増大している。
原材料・部品価格変動リスク
鋼材等の原材料および部品の購入価格が急激に上昇した場合、コストを製品販売価格に十分転嫁できなければ収益が圧迫される。原価低減活動の実施や製品価格の適正化に取り組んでいるが、急激な価格上昇局面では対応に遅れが生じる可能性がある。グローバルな需給変動や地政学的リスクが価格変動を増幅させる要因となっている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

