地政学・経済安全保障リスク
各国の輸出入規制・関税政策の強化や経済ブロック化の進展により、サプライチェーンの寸断や半導体供給不足が当連結会計年度に実際に発生した。米国の政府方針転換を受けEVモデル商品投入計画および四輪電動化戦略の見直しを余儀なくされており、生産活動の停滞や開発・購買・営業にかかる対応費用増加が業績に悪影響を与える可能性がある。対応策として国内外部門が連携したインテリジェンス機能の強化とリスクマネジメント委員会による先行的検討体制を構築している。
国家間・地域紛争リスク
ウクライナ・中東・南シナ海等での地政学的緊張が継続しており、新たな紛争の発生・長期化によりサプライチェーンの寸断や調達価格の高騰、事業活動の停止が生じる可能性がある。中東情勢の影響により世界的に材料価格が高騰しており、当社業績への悪影響が見込まれる。対応策として情報収集・モニタリング機能を強化し、「人命・安全の確保」を前提とした迅速な事業継続対応体制を整備している。
購買・調達リスク
特定取引先への依存や電動化加速に伴うニッケル・リチウム・コバルト等バッテリー材料の需要急拡大、AI普及による半導体・メモリ供給不足が懸念されており、中国による希土類輸出規制の影響も精査中である。原材料・部品の価格上昇や供給途絶は生産停滞・競争力低下に直結し、取引先起因の品質不具合はブランドイメージ毀損にもつながる。対応策としてサプライチェーンの継続的見直し・強化と部品供給状況のモニタリング体制を整備している。
情報セキュリティリスク
サイバー攻撃の高度化・複雑化が進む中、AI活用に伴う意図せぬ権利侵害・情報漏洩リスクや個人情報保護規則の急速な整備への対応が求められている。セキュリティインシデントが発生した場合、業務・生産システムの停止、機密情報漏洩、ブランドイメージ低下、制裁金支払いなど多岐にわたる悪影響が生じる可能性がある。対応策として品質改革本部・コーポレート戦略本部内の主管部門を中心に横断的対応体制を構築し、外部専門家との連携によるサイバー脅威の監視・分析を実施している。
市場環境変化・EV戦略リスク
中国企業等新興勢力の台頭による競争激化、北米・欧州の環境政策変化、米国追加関税導入に伴う貿易戦争の拡大など自動車業界は大きな変革期にあり、将来の確実な予測が困難な状況にある。当連結会計年度を通じてEVモデル商品投入計画および四輪電動化戦略の見直しを実施しており、関連損失・費用が発生している。市場・需要変化への競争力ある対応ができない場合、事業・業績に重大な悪影響を与える可能性がある。
業務提携・合弁リスク
環境負荷ゼロ・交通事故ゼロ・独創的技術創出の実現に向けて業務提携・合弁の活用は不可欠であるが、当事者間の利害不一致、技術流出、意思決定の遅れ、提携先の業績不振が生じた場合に事業・業績への悪影響が生じる可能性がある。提携内容の変更や解消が生じた場合も同様のリスクがある。対応策として中長期事業戦略に基づくデューデリジェンスと契約締結後の運営状況モニタリングを実施している。
環境規制対応リスク
気候変動・燃費・排出ガスに関する政策・規制が世界各国で見直されており、二輪・四輪・パワープロダクツ等全事業において生産・開発・購買・営業にかかる対応費用が増加する可能性がある。規制動向によっては製品ラインアップや生産体制の大幅な変更を迫られるリスクがある。対応策として「Triple Action to ZERO」コンセプトのもとカーボンニュートラル・クリーンエネルギー・リソースサーキュレーションへの取り組みを推進している。
知的財産リスク
カーボンニュートラル化・自動運転・IoT・コネクテッド等の注力領域において知的財産の保護が不十分な場合、競争力低下につながる可能性がある。AI導入による意図せぬ第三者知的財産権侵害に起因する訴訟や、特許権侵害訴訟による製造・販売差し止め・高額損害賠償請求が業績に悪影響を与える可能性がある。対応策として外部専門家・取引先と連携した特許権侵害訴訟対策と関連法規の動向監視・分析を実施している。
為替・金融経済リスク
世界各国で生産・販売を展開する当社グループは、為替変動により原材料・部品の購入価格や製品販売価格の設定に影響を受け、業績に悪影響が生じる可能性がある。また経済低迷・景気変動による販売台数減少、調達価格上昇、信用リスク・資金調達金利の上昇も業績悪化要因となりうる。金融サービス事業においては残存価額リスク・信用リスク・資金調達リスクも内包している。
ブランドイメージ毀損リスク
予測できない事象や迅速・適切な情報発信の失敗によりブランドイメージが毀損された場合、事業・業績に悪影響を与える可能性がある。2024年5月31日に国土交通省へ報告した型式指定申請時の認証試験に関する不適切な事案が発生しており、類似事案の再発リスクが残存している。コンプライアンス・ガバナンス強化を継続的に推進しているが、自然災害・サイバー攻撃等の予測困難な事象への対応も課題となっている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

