エイケン工業株式会社 logo

エイケン工業株式会社

7265東証スタンダード輸送用機器

エイケン工業株式会社 logo
エイケン工業株式会社7265

事業内容

エイケン工業株式会社は1969年創業、静岡県御前崎市に本社を置く自動車用補修フィルターの製造・販売を中核事業とする上場メーカー(東証スタンダード市場)。事業はフィルター部門(売上高の約96%)と燃焼機器部門(約4%)の2本柱で構成される。

フィルター部門では自社ブランド「VIC」を冠した補修用オイルフィルター・エアフィルター等を国内外に販売し、燃焼機器部門ではバーナ部品・熱交換器を厨房機器・ボイラ向けに供給する。国内一貫生産体制を維持しつつ、アジアを中心とした輸出市場にも展開。

関連会社フジパック株式会社が荷造包装資材を製造・販売し、グループ全体で2社体制を形成している。

ビジネスモデル

当社は見込生産方式を採用し、自社工場(静岡県御前崎市)で自動車用補修フィルターを一貫製造する。国内では商社・同業者向けに幅広い販路を持ち、最大顧客ユニオンモーター株式会社向けが売上高の45.1%を占める。

輸出では「VIC」ブランドを活用してアジア・中近東等の日本車向け補修市場に販売。生産量増加による固定費吸収効果が利益率改善に直結する構造を持つ。

企業の強み

長年にわたり海外の日本車向け補修市場に「VIC」ブランドで販売を継続。第57期においてアジア向け輸出が増加し、フィルター部門の輸出売上拡大に貢献した。ブランド力を活かした企画立案型営業活動を展開し、主要輸出先以外の新規国開拓にも取り組んでいる。

静岡県御前崎市の本社工場で自動車用フィルターを一貫生産し、多品種小ロット生産に対応できる体制を構築。第57期の設備投資総額は311百万円で、うちフィルター部門に299百万円を投じ、作業効率化・品質向上のための機械設備更新・金型製作を実施した。

第57期末の純資産は6,055百万円、総資産7,782百万円に対する自己資本比率は約77.8%と高水準。資金調達は自己資金充当を基本方針とし、第57期の営業キャッシュ・フローは762百万円を確保。無借金経営に近い財務構造が安定した設備投資・配当の継続を支えている。

エンヴァリスの着眼点

2026年10月期中間期の売上高は3,889百万円(前年同期比4.4%減)、営業利益は102百万円(同58.9%減)と大幅に落ち込んだ。中東情勢に起因するホルムズ海峡封鎖による石油化学製品の調達遅延が生産数減少を招き、生産効率悪化による売上原価率上昇が利益を圧迫した。

外部要因として地政学リスクが業績に直接波及した点は、同社の原材料調達リスクの高さを改めて示している。

通期業績予想(売上高8,351百万円、営業利益408百万円)は2025年12月公表値から変更なし。しかし中間期実績の進捗率は売上高46.6%、営業利益25.1%にとどまり、後半(5月〜10月)に売上4,462百万円・営業利益306百万円を稼ぐ必要がある。

石油化学製品の調達正常化と生産量回復が後半の鍵であり、地政学リスクの動向次第では下方修正リスクが残る。

自動車用補修フィルター市場は自動車保有台数に連動するが、長期的にはメンテナンス費用削減意識の高まりや電動化による内燃機関車の減少が需要を押し下げる構造的逆風がある。2026年10月期中間期はアジア向け輸出売上が減少し、輸出依存の脆弱性が顕在化。

燃焼機器部門は中間期売上166百万円・営業利益14百万円と成長しているが、全体に占める規模は依然小さく、事業ポートフォリオの多様化は道半ばである。

成長戦略

輸出回復・国内高付加価値品シフト・燃焼機器育成・新規事業開拓の4軸戦略

「VIC」ブランドを活かし主要輸出先への新製品提案と主要輸出先以外への販路拡大を推進。2026年10月期中間期はアジア向け輸出が減少し輸出売上高1,838百万円(前年同期比13.9%減)と苦戦しており、石油化学製品の調達正常化が回復の前提条件となる。

大型車用フィルターや既存品と差別化した高性能オイルフィルター、プレス部品の拡販に注力。2026年10月期中間期は国内売上が増加し同業者向け・商社向けが拡大しており、高付加価値品シフトの方向性は一定の成果を示している。

コインランドリー向けバーナの需要増加を取り込みつつ、取引先依頼による新規バーナ開発・熱交換器拡販・新規取引先開拓を推進。2026年10月期中間期は売上166百万円(前年同期比7.7%増)、営業利益14百万円(同35.4%増)と増収増益を達成し、着実に成長している。

ガレージサウナ・灰皿等の新規カテゴリー販売を試行。2026年10月期中間期売上高は1,091千円(前年同期比14.8%増)と微増だが規模は極小。研究開発費削減により営業損失は△1,958千円(前年同期△2,980千円)に縮小しており、コスト管理を優先しながら慎重に育成中。

最終更新: 2026年7月17日