事業内容
大同メタル工業は1939年創業の総合すべり軸受メーカーで、当社・子会社35社・関連会社3社で構成されるグループを形成する。主力のパワートレイン事業(自動車用エンジン軸受)で世界トップシェアを有するほか、マリン・エネルギー事業(船舶・発電・産業機械向け)、ライフ事業(自動車部品向け)、フロンティア事業(アルミダイカスト・精密金属加工)を展開する。
北米・欧州・アジアに広範なグローバル生産・販売拠点を持ち、売上高142,009百万円のうち海外売上が相当割合を占める。トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)をコア技術として、自動車から船舶・データセンター向け発電機まで多様な産業に製品を供給する。
ビジネスモデル
自社開発のトライボロジー技術を基盤に、国内外の生産拠点で高品質な軸受を製造し、自動車・船舶・産業機械メーカーへ直接販売する。原材料であるバイメタルを国内拠点(当社・大同メタル佐賀)で一元製造しグループ各社へ供給することで品質管理と原価管理を両立する。
採算管理の強化と価格適正化(販売価格転嫁)を通じて利益率を改善しており、2026年3月期の営業利益率は5.9%に達した。
企業の強み
パワートレイン事業(自動車用エンジン軸受)および舶用低速エンジン用軸受において、いずれも2025年暦年で世界トップシェア(当社推定)を維持・達成。世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして、乗用車・トラック・レーシングカー・船舶まで幅広い品揃えを持ち、競合他社が短期間で模倣困難な技術・製造ノウハウ・顧客基盤を有する。
北米(米国・メキシコ)、欧州(ドイツ・チェコ・英国)、アジア(タイ・韓国・インドネシア・中国)に生産・販売拠点を展開し、主要顧客の生産地に近接した供給体制を構築。国内でバイメタルを一元製造しグループ各社へ供給する垂直統合型サプライチェーンにより、品質の均一性と安定供給力を確保している。
2023年3月期に営業利益2,824百万円(率2.4%)まで落ち込んだ後、製品別損益管理の徹底・価格転嫁推進・原価管理高度化を継続的に実施。2026年3月期には営業利益8,371百万円(率5.9%)、当期純利益4,396百万円(前期比61.6%増)を達成し、自己資本比率も39.2%(前期比2.2ポイント増)に改善した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高142,009百万円(前期比4.2%増)、営業利益8,371百万円(同18.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,396百万円(同61.6%増)を達成。純利益の大幅増は投資有価証券売却益1,074百万円の特別利益計上も寄与。
営業CFは13,722百万円(前期10,924百万円)と改善し、自己資本比率は39.2%(前期37.0%)に上昇。外部要因として円安が海外売上高を押し上げた一方、米国関税政策の影響や労務費上昇が減益要因となった。
2027年3月期は売上高145,000百万円・営業利益9,500百万円を予想(為替前提:1USD/153円、1EUR/182円)。
成長戦略
「Bridge to Daido 2030」で資本コスト超過の持続的成長と株主還元強化を推進
自動車用エンジン軸受の採算管理強化・価格適正化を継続し、HEV需要増加に対応したマルチパスウェイ戦略を推進。2026年3月期は計画どおり進捗し、セグメント利益9,806百万円(前期比5.6%増)を達成。
舶用軸受の設備増強による生産能力拡大、データセンター向け発電機用軸受・産業用コンプレッサー用軸受等の次世代成長領域での需要創出を推進。2026年3月期にマリン・エネルギー事業10.6%増収・ライフ事業9.4%増収を達成し、成長基盤形成が進展。
アルミダイカスト・精密金属加工部品事業の品質改善・輸送費削減・工程改善を継続。2026年3月期のセグメント損失は755百万円(前期1,362百万円の損失)と縮小したが、タイ・中国市場の需要減が継続しており黒字転換には至っていない。
中期経営計画において配当性向を2027年度に35%以上、2030年度に40%以上とする計画を掲げる。2026年3月期の年間配当は31円(配当性向33.1%)、2027年3月期予想は36円(同33.7%)と増配基調。
2026年3月には株式売出しと自己株式取得も実施し、株主構成の再構築と流動性向上を図った。
2026年3月10日の取締役会で従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度の導入を決議。最大3,228名の従業員を対象に1人当たり100株(処分価額1,005円)を付与予定(処分期日2026年10月27日)。従業員の財産形成支援と企業価値向上インセンティブの付与を目的とする。
最終更新: 2026年7月19日

