事業内容
GMB株式会社は1962年創業の独立系自動車部品メーカーで、ユニバーサルジョイント・ウォーターポンプ・ベアリング等を中心に、駆動・伝達及び操縦装置部品、冷却装置部品、ベアリングの3カテゴリーを展開する。事業は新車用部品と補修用部品の二本柱で構成され、韓国・中国・欧州・米国・タイ・インド・豪州に連結子会社15社を擁する。
主要顧客は現代自動車グループ(2026年3月期売上高の16.5%超)をはじめとする完成車メーカー・系列部品メーカーと、世界各地の補修用部品輸入業者。2026年3月期の連結売上高は105,281百万円に達する。
ビジネスモデル
韓国GMB KOREA CORP.を中核とした新車用部品事業では、現代自動車グループ等の完成車メーカーへ長期取引関係に基づき安定供給する。補修用部品事業では、日本本社が世界各地の輸入業者向けにGMBブランドで幅広い品揃えを提供し、価格・品質のバランスで差別化する。
製造はグループ内の地域拠点が担い、日本・韓国が研究開発・商品開発を主導する垂直統合型モデルを採用している。
企業の強み
GMB KOREA CORP.は現代自動車グループとの長年の取引関係を持ち、2026年3月期の現代自動車株式会社向け売上高は9,327百万円(構成比8.9%)、現代トランシス株式会社向けは7,982百万円(同7.6%)に達する。韓国セグメントは売上高67,530百万円とグループ全体の約64%を占め、収益の中核を担っている。
新車用部品(韓国・欧州・米国・インド等)と補修用部品(日本・北米・豪州等)の二軸を持つことで、特定市場の需要変動に対するリスク分散が図られている。2026年3月期の品目別売上高は駆動・伝達及び操縦装置部品47,503百万円、冷却装置部品42,792百万円、ベアリング14,587百万円と分散している。
GMB KOREA CORP.の技術研究所に160名が在籍し、2026年3月期の研究開発費は1,978百万円。電動ウォーターポンプ・インテグレーテッド・サーマル・モジュール・電動オイルポンプ等の電動化対応製品を開発・量産しており、韓国・中国の新車用市場での販売増加が確認されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の売上高は105,281百万円(前期比1.5%増)と5期連続増収を達成したが、増収率は鈍化傾向にある。営業利益は3,321百万円と過去5期で最高水準を記録し、韓国セグメントの退職給付費用減少・電動化対応製品の販売増加・補修用部品の価格見直しが寄与した。
ただし当期純損失は1,035百万円と赤字転落しており、営業利益改善が最終利益に反映されない構造が課題。外部要因として為替変動(韓国ウォン・円)や現代自動車グループの生産動向が業績に大きく影響する構造は変わっていない。
成長戦略
電動化対応・グローバル新拠点展開・補修用拡販・OEM外注化対応の4戦略で売上高1,300億円を目指す
インテグレーテッド・サーマル・モジュール・電動ウォーターポンプ等の電動化対応製品を韓国・中国・欧州で量産・販売拡大。2026年3月期において韓国・中国セグメントで販売増加が確認されており、主要収益ドライバーとして機能し始めている。
米国・インド拠点で新工場を立ち上げ、顧客の現地納入ニーズに対応。2026年3月期時点で両拠点は損失継続中(米国:854百万円損失、インド:141百万円損失)であり、先行投資フェーズが継続している。米国セグメントの設備投資額は大幅増加。
世界各地の補修用部品市場において販売価格の見直しを継続的に実施し、収益性を改善。大型車・建機向けカバレッジ拡大による新規アイテム投入も並行して推進。2026年3月期の営業利益改善に一定程度寄与したと見られる。
欧州完成車メーカーのOEM外注化ニーズに対応し、ユニバーサルジョイント等の新車用部品の販売拡大を図る。欧州セグメントは2026年3月期に73百万円の利益を計上し、黒字を維持している。ルーマニア工場での電動ウォーターポンプ現地生産開始が中期戦略として位置づけられている。
最終更新: 2026年7月19日

