事業内容
SBIアルヒ株式会社は、住宅ローンのオリジネート(融資実行)とサービシング(回収管理)を核とするモーゲージバンク事業を展開する住宅金融専業グループである。主力商品「フラット35」をはじめ、変動金利商品、銀行代理商品、不動産担保ローン、リースバック等の多様な商品ラインアップを持ち、全国90拠点(FC店舗75・直営店舗等14・他1)と非対面チャネルを通じて個人顧客および不動産事業者に住宅金融サービスを提供する。
SBIホールディングスを親会社とし、SBIエステートファイナンス、SBIスマイル、SBI信用保証等6社の子会社を擁する。2026年3月期の営業収益は25,086百万円。
ビジネスモデル
住宅ローン債権を融資実行後に住宅金融支援機構等へ譲渡・証券化することで信用リスク・金利リスクを最小化しつつ、オリジネーション・フィーを獲得するフロー収益と、サービシング・フィー(リカーリング収益)を積み上げるストック収益を組み合わせる。さらにSBIエステートファイナンスの不動産担保ローン利息やSBIスマイルのリースバック売却益等のアセット収益も加わり、3層構造の収益モデルを形成している。
企業の強み
2026年3月期のフラット35融資実行件数シェアは27.7%で、2010年度から2025年度まで16年連続で全取扱金融機関中第1位を維持。住宅金融支援機構との住宅ローン債権売買基本契約・管理回収業務委託契約を基盤とし、長年の実績が参入障壁を形成している。
FC店舗75店・直営店舗等14拠点・他1拠点の計90拠点を全国展開し、リアルチャネルと非対面チャネルを融合させた販売体制を構築。不動産事業者へのホールセール営業も組み合わせ、多様な顧客接点を確保している。2026年4月には教育・研修専任部署を新設し、チャネル品質の維持・向上を図っている。
前年度に複数社からサービシング事業を譲り受けたことで管理残高が拡大し、2026年3月期のリカーリング収益は8,900百万円(前年度比17.8%増)を達成。住宅ローン残高に連動して継続的に発生するサービシング・フィーは市場変動の影響を受けにくいストック収益であり、収益安定性に寄与している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
営業収益は2024年3月期の20,405百万円を底に2期連続で増収となり、2026年3月期は25,086百万円と2022年3月期の25,189百万円に迫る水準まで回復した。税引前利益も2,779百万円と2期連続増益。
ただし当期利益は前年度の一時的税務メリット剥落により1,802百万円と微減。外部要因として金利上昇局面での固定金利需要シフトがフラット35の融資実行件数を押し上げ、リカーリング収益(8,900百万円)・アセット収益(6,689百万円)がともに拡大した。
2027年3月期は営業収益28,000百万円・親会社帰属当期利益2,080百万円を予想しており、利益水準の本格回復が期待される。
成長戦略
フラット35深耕・ストック収益積み上げ・グループシナジー最大化の3本柱
フラット50・ペアローン・子育てプラス(借換融資にも適用開始)等の商品ラインナップ拡充により融資実行件数の拡大を図る。Web申込システム導入・営業DX推進・AI積極活用により業務スピードと生産性を向上させ、収益性の改善を目指す。2026年3月期は前年度実績を上回る融資実行件数を達成した。
SBIグループとの共同出資による保証事業において、自社住宅ローンに加えSBIグループのリソースを活用した全国金融機関への住宅ローン保証業務の展開を加速させ、中長期的な成長を支える収益基盤を構築する。リカーリング収益は2026年3月期に8,900百万円(前年度比17.8%増)と拡大中。
SBIエステートファイナンスの不動産事業者向け仕入資金ローン・マイホーム売却サポートローン等のFC店・直営店での販売強化を通じてグループシナジーを最大限に発揮する。アセット・その他収益は2026年3月期に6,689百万円(前年度比30.7%増)と急拡大しており、グループ連携の効果が顕在化している。
株式会社優良住宅ローンの完全子会社化(2026年3月期新規連結)によりサービシング機能を強化。前年度に複数社からサービシング事業を譲り受けた実績を踏まえ、引き続きM&Aを活用した事業基盤拡充を推進する。サービシング・フィー売上の増加がリカーリング収益拡大に直結している。
最終更新: 2026年7月19日

