事業内容
日本モーゲージサービスは1996年創業の住宅産業特化型金融サービスグループ。当社(住宅金融事業)、株式会社ハウスジーメン(住宅瑕疵保険等事業)、株式会社住宅アカデメイア(住宅アカデメイア事業)の3セグメントで構成される。
主要顧客は全国の中小住宅事業者(工務店・ビルダー)であり、BtoBtoC型のビジネスモデルのもと、フラット35をはじめとする住宅ローン、法定義務保険である住宅瑕疵保険、住宅保証サービス、住宅事業クラウドシステム「助っ人クラウド」を組み合わせて提供する。住宅の建設から引渡し後のメンテナンス・中古流通に至る長い住宅ライフサイクル全体をカバーする住宅金融サービス会社は国内で唯一と位置付けている。
ビジネスモデル
住宅事業者を販売チャネルとして活用するBtoBtoC型モデル。住宅金融事業では融資手数料・利息・サービシングフィーが主収益源であり、貸付債権は住宅金融支援機構や信託会社へ即時譲渡しデフォルトリスクを最小化する。
住宅瑕疵保険等事業では保険・保証料収入と検査料収入を前受金で受領し、再保険でリスクをヘッジ。住宅アカデメイア事業では住宅保証サービスのアドミニストレーションフィーを積み上げる。
3事業のクロス販売により1顧客当たり収益を最大化する構造。
企業の強み
住宅瑕疵担保責任保険法人として国土交通大臣の指定を受けた法人は全国で5法人のみ。子会社ハウスジーメンはその一つであり、法定義務保険である新築住宅かし保険を独占的に販売できる高参入障壁の事業を保有する。
2026年3月期の同事業営業収益は3,375百万円、営業利益は前期比26.0%増の361百万円を計上した。
フラット35等の住宅ローン、住宅瑕疵保険、地盤保証、住宅性能評価、住宅メンテナンス保証、住宅設備延長修理保証、住宅事業クラウド「助っ人クラウド」まで90種以上の商品ラインナップを保有。新築から引渡し後のアフターメンテナンス・中古流通まで一棟の住宅に複数サービスをクロス販売できる体制は国内で唯一と有報に記載されている。
住宅金融事業では、フラット35の貸付債権を住宅金融支援機構へ即時譲渡し、変動金利型プロパーローン「十色」は信託会社へ信託譲渡することでデフォルトリスクを最小化する。つなぎローンも代理受領権を活用して回収リスクを抑制。
2026年3月期の住宅金融事業営業利益は1,137百万円と全セグメント中最大で、グループ利益の約72%を占める。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の営業収益は2022期7,689百万円をピークに2024期7,111百万円まで低下後、2025期7,566百万円・2026期7,960百万円と2期連続で回復。営業利益も2022期1,696百万円から2024期1,398百万円まで低下後、2026期1,584百万円と回復基調にある。
2026年3月期の増収要因は、変動金利上昇に伴うフラット35市場の回復(外部要因)と融資実行件数5.6%増・住宅価格高騰による融資金額増加。増益要因には前期の本社移転関連費用(一時費用)の消滅も寄与。
一方、2027年3月期会社予想は営業収益8,200百万円(+3.0%)に対し営業利益1,340百万円(▲15.4%)と大幅減益を見込む。資金調達コスト上昇による営業原価増加と住宅着工件数の減少継続が主因とみられる。
成長戦略
短期は中古住宅向けサービス強化・クロス販売深化、長期は決済金融軸のプラットフォーム構築
買取再販ローン等の中古住宅向け商品を成長領域と位置付け、営業強化と商品ラインナップ拡充を推進。新築市場縮小の構造的逆風を中古市場へのシフトで補完する戦略。2026年3月期に買取再販ローンの推進実績あり。
住宅瑕疵保険と連携する建築確認申請等のワンストップソリューションを深化させ、住宅事業者の業務効率化支援を強化。改正建築基準法施行に伴う建築確認遅延への対応ニーズを取り込む。
住宅事業クラウドシステム「助っ人クラウド」の追加機能開発を継続し、利用事業者への住宅保証サービス等のクロスセルを拡大。2026年3月期に住宅保証サービス件数が前年同期比4.4%増加と着実に積み上がっている。
事業提携や非営利組織への参画を通じたアライアンスを加速させ、オープンブック方式による材工分離発注や不動産のC to C取引を可能にするプラットフォーム構築を目指す。決済金融を軸としたマネタイズの仕組みづくりを推進。
最終更新: 2026年7月19日

