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株式会社富山第一銀行

7184東証プライム銀行業

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株式会社富山第一銀行7184

事業内容

株式会社富山第一銀行は1944年創業、1989年に普通銀行へ転換した富山県を主要地盤とする地域金融機関。本店ほか65店舗で預金・貸出・為替・有価証券売買等の銀行業務を展開するほか、リース業(富山ファースト・リース)、クレジット・保証業務(富山ファースト・ディーシー)、貸付業務(富山ファイナンス)、投資事業組合運営(ファーストバンク・キャピタルパートナーズ)の連結子会社5社を擁する総合金融グループ。

2016年東証一部上場、2022年プライム市場移行。主要顧客は北陸地区の事業者および個人。

ビジネスモデル

預金(期末残高1,437,719百万円)を主要調達源とし、貸出金(連結1,033,018百万円)と有価証券(556,039百万円)で運用する伝統的な預貸・預証モデルが収益の根幹。資金運用利回り1.79%・資金調達利回り0.26%の利鞘で資金利益を確保しつつ、投資信託販売手数料(880百万円)等の役務収益で非金利収益を補完。

グループ各社との連携でリース・保証・投資事業組合収益も積み上げる。

企業の強み

単体コア業務純益は2026年3月期に11,867百万円と4年連続で過去最高を更新。コアOHR(経費率)は51.65%と前年度比4.27ポイント低下し、長期ビジョン「VISION10」の1st STAGE目標60%未満を大幅に達成。

賃上げによる人件費増を物件費削減で吸収し、収益性と効率性を同時に改善している。

バーゼルⅢ最終化によりリスクアセットが大幅増加した局面でも、積極的な自己資本積み上げにより単体自己資本比率は前年度末比0.25ポイント上昇し11.96%を確保。連結自己資本比率は12.30%。不良債権保全率は86.20%(前年度比0.94ポイント上昇)と高水準を維持し、資産健全性も良好。

単体投資信託残高は73,651百万円と前年度末比15,799百万円増加。役務取引等収益のうち投資信託業務収益は880百万円(前年度811百万円)と拡大。

新NISAを活用した金融セミナー開催やアフターフォロー一貫サポートの取り組みが残高増加として数値に表れており、非金利収益基盤の着実な構築が確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期の連結経常利益予想は18,000百万円(前期比△14.2%)、純利益は13,000百万円(△13.7%)と減益転換を見込む。会社側は人的資本投資・基幹系システム更新準備費用・生成AI活用投資の増加と、不透明な経済環境下での追加的信用コスト発生を主因として挙げる。

政策金利引き上げによる貸出金利息増加という外部追い風が続く一方、預金利息コスト(3,578百万円、前期比+2,408百万円)の上昇ペースが加速しており、利鞘の持続的改善には慎重な見方が必要である。

2026年3月期の連結その他経常収益は13,963百万円(前期比+2,805百万円)と急増しており、その大部分は株式売却益とみられる。単体の株式等損益(3勘定尻)は10,758百万円と経常利益20,306百万円の53%に相当する水準であり、本業利益との乖離が大きい。

株式市場環境という外部要因に業績が左右される構造は、投資家にとって収益の質と持続可能性を評価する上での重要な論点となる。連結その他有価証券評価益100,052百万円の水準変動も純資産に直結するため注視が必要だ。

2026年3月期の年間配当は84円(前期比+50円)と大幅増配し、配当性向は35.2%、配当金総額は5,279百万円に達した。2027年3月期は75円(△9円)に減配予定だが配当性向35.2%は維持する方針。

加えて最大55億円の自己株取得(2026年5月に上限2,000,000株・5,500,000,000円の取得を決議)と1,309,700株の消却も実施する。減益予想下での株主還元維持は資本効率向上への意欲を示すが、自己資本比率(国内基準・連結12.30%)の水準と成長投資との優先順位付けを継続的に確認する必要がある。

成長戦略

金利上昇・資産形成需要を取り込みつつ、人的資本・DX投資で次期成長基盤を構築

事業者向け融資拡大と住宅ローン増加により単体貸出金残高は1,059,728百万円(前年比+35,747百万円)に拡大。政策金利引き上げに伴う利回り上昇(1.23%)とボリューム拡大の両面から貸出金利息の増加を見込む。2027年3月期も残高増加方針を継続。

債券・株式・為替市場の動向を踏まえたポートフォリオ見直しを継続し、利息配当金の増加と含み益の実現益計上を両立。単体有価証券残高は533,091百万円(前年比+65,300百万円)に拡大。2027年3月期も積極的な実現益計上方針を維持。

新NISAの活用を含む個人資産形成支援により単体投資信託残高は73,651百万円(前年比+15,799百万円)に拡大。役務取引等収益は2,848百万円(前期比+206百万円)と増加基調。専門人材の投入によりコンサルティング収益の一段の強化を図る。

賃上げによる人件費増加(単体6,069百万円、前年比+180百万円)に加え、将来の基幹系システム更新に向けた検討・準備費用と生成AI活用を成長投資と位置付けて積極的に推進。2027年3月期の費用増加要因として織り込み済み。

配当性向35%以上の方針に基づき2026年3月期年間84円(前期比+50円)の大幅増配を実施。2027年3月期は75円を予定。最大55億円の自己株取得(上限2,000,000株)と1,309,700株の消却を2026年5月に決議し、資本効率向上と企業価値向上を図る。

最終更新: 2026年7月19日