事業内容
今村証券株式会社は1921年創業、1944年に証券業へ転業した石川県金沢市を本拠とする独立系地域証券会社である。金融商品取引業を核とし、株式・債券・投資信託の売買仲介、引受・募集取扱い、投資一任契約の媒介、保険販売等を展開する。
石川・富山・福井の北陸三県を中心に本店・支店網を構え、個人投資家を主要顧客層とした対面営業を基軸とする。2014年に東京証券取引所JASDAQに上場し、2022年にスタンダード市場へ移行。
2023年には投資助言・代理業の登録も取得し、サービス領域を拡充している。
ビジネスモデル
主収益源は株式委託手数料(2026年3月期:3,612百万円)と投資信託の募集手数料・信託報酬等の受益証券手数料(同:1,096百万円)である。対面営業員が顧客に情報提供・提案を行い取引を促進するフロー型収益に加え、預り資産残高(2026年3月期末:432,900百万円)に連動するストック型収益の拡大を図る。
自社開発システムの運営によりコスト効率と顧客利便性を両立させている。
企業の強み
1921年創業で北陸三県に本支店網を展開し、長年の対面営業で築いた個人顧客基盤を保有する。2026年3月期に新規口座3,897口座を獲得し、預り資産残高は432,900百万円(前期末比28.8%増)と過去最高水準を更新。地域に根差した信頼関係が顧客継続率を支えている。
基幹システムを自社で開発・運営しており、顧客ニーズへの迅速な対応が可能。2026年3月期にはスマホアプリ『今村証券iPortal』の提供開始、パスキー認証の導入によるセキュリティ強化、インターネット取引iRootの機能拡充を実施し、デジタル接点を強化した。
株式投資信託の預り資産残高は2026年3月期末に106,647百万円(前期末比38.6%増)と過去最高を更新。受益証券による経費カバー率は31.7%(前期27.7%)に向上しており、株式市況に左右されにくい収益基盤の構築が着実に進展している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の営業収益は4,914百万円(前期比17.4%増)、営業利益は1,407百万円(同42.7%増)、当期純利益は1,055百万円(同38.8%増)と2期ぶりの増収増益を達成した。過去5期の推移は2022期1,422百万円→2023期884百万円→2024期1,476百万円→2025期986百万円→2026期1,407百万円と市況連動の波が顕著。
2026年3月期は国内株式相場の上昇(外部要因)を背景に株券委託手数料が3,607百万円(前期比34.0%増)と大幅増加した一方、米ドル建て社債を取り巻く環境変化によりトレーディング損益が19百万円(前期比95.6%減)と急減。販売費・一般管理費は3,474百万円(同9.1%増)と増加したが、収益増加が費用増加を上回り利益率が改善した。
営業活動によるキャッシュ・フローは3,307百万円の流入(前期は1,184百万円の流出)と大幅改善。
成長戦略
預り資産拡大・ストック収益化・デジタル顧客接点強化の3本柱
投資信託の募集手数料・信託報酬等を販売費・一般管理費で除した独自KPIを設定。2029年3月期末までに36%超(長期的には50%超)の達成を目指す。2026年3月期実績は31.7%(前期27.7%)と着実に向上しており、株式投資信託預り資産残高は過去最高の106,647百万円を記録した。
2032年3月期までに預り資産4,752億円を目標とする。2026年3月期末実績は432,900百万円(前期末336,100百万円比28.8%増)と大幅に拡大しており、目標に向けた進捗は順調。
株式相場の上昇(外部要因)も追い風となっているが、顧客基盤の拡充と投資信託販売の強化が主な牽引役となっている。
5年間で15,000口座(単年3,000口座)の新規顧客獲得を目標とする。2026年3月期の実績は3,897口座(前期3,926口座)と単年目標3,000口座を上回る水準を維持。
家族サポート証券口座・スマホアプリiPortal・パスキー認証導入・弥生支店リニューアル等の施策が顧客獲得を支援している。
最終更新: 2026年7月19日

