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全国保証株式会社

7164東証プライムその他の金融業

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事業内容

全国保証株式会社は1981年創業の独立系信用保証会社であり、住宅ローン保証を中核事業として全国展開している。銀行・信用金庫・信用組合・JAなど多業態の金融機関と提携し、保証債務残高は2026年3月末時点で21,429,491百万円に達する。

特定の金融機関グループに属さない独立系であることから、全国の幅広い金融機関を顧客とし、地域経済リスクの分散が可能な事業構造を持つ。住宅ローン保証に加え、カードローン保証・教育ローン保証、グループ会社を通じた債権回収・信用保証領域にも事業を拡大している。

ビジネスモデル

保証委託者(借入人)から保証開始時に一括または月次で保証料を受領し、保証期間に応じて収益計上する。受領した保証料は預金・国債等の低リスク資産で運用し、受取利息(2026年3月期4,731百万円)も収益源となる。

代位弁済発生時は求償債権を取得し、不動産担保を活用した任意売却・競売により回収を図る。保証引受と同時に対価を収受するため、資金流動性が高く、運転資金は自己資金で賄える構造となっている。

企業の強み

特定金融機関グループに属さない独立系として、銀行・信用金庫・信用組合・JA等の多業態と全国的に提携。2026年3月末の民間金融機関向け住宅ローン保証残高は17,816,229百万円に達し、業態分散によりリスクが地理的・業態的に広く分散されている。

保証債務残高は2024年3月末17,688,870百万円から2026年3月末21,429,491百万円へ拡大。新規保証実行金額(2026年3月期1,919,407百万円)に加え、ABL貸付・M&A等による既存市場からの残高獲得(同1,673,627百万円)を両輪で推進し、残高積み上げを加速させている。

延滞初期段階から金融機関と協調して返済正常化を図る体制を構築し、保証債務残高に対する代位弁済金額の割合は低位で推移。求償債権の大半に不動産担保が設定されており、2026年3月期の求償債権回収金額は10,545百万円と着実に回収が進んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は41,382百万円(前期比1.4%減)と減益に転じ、営業収益営業利益率は70.5%(前期73.7%)へ低下。債務保証損失引当金繰入額が4,430百万円から5,983百万円へ35.1%増加したことが主因。

貸倒引当金も増加傾向にあり、代位弁済の増加局面への移行を示唆する可能性がある。引当金水準と求償債権(19,880百万円)の回収動向が今後の収益の質を左右する重要指標として引き続き注視が必要。

営業利益が減益の中、経常利益は46,554百万円(前期比4.6%増)と増益を確保。外部要因として、金利上昇局面における受取利息の増加(3,970百万円→4,731百万円)が大きく寄与。

加えて持分法による投資利益1,193百万円が新たに計上された。投資有価証券取得支出48,074百万円と運用資産の積み上げが奏功しており、今後の金利動向が経常利益水準に直接影響する構造となっている点は外部要因として留意が必要。

現金及び現金同等物の期末残高は92,384百万円から55,524百万円へ36,860百万円減少。投資活動CF(△42,356百万円)での積極的な有価証券・貸付投資と、財務活動CF(△27,337百万円)での配当金支払20,332百万円・自己株取得7,000百万円が主因。

配当性向49.2%・1株当たり配当120円(株式分割後)と株主還元は強化されているが、現金残高の急減は今後の成長投資余力や追加自己株買いの持続性に影響する可能性があり、資本配分の優先順位を注視したい。

成長戦略

新中計「Go for 50」で住宅ローン保証中核の総合グループ形成を2030年度まで推進

東西エリア制度を活用した地域特性分析と提携金融機関ニーズへの対応強化により、新規住宅ローン市場での保証事業を拡大。住宅価格上昇に伴う借入金額増加が市場環境として追い風となっており、底堅い住宅ローン市場での保証残高積み上げを継続する。

ABL貸付手法により既存住宅ローン市場から保証債務残高を積み上げる戦略。2026年3月期末の長期貸付金は23,544百万円(前期14,515百万円から62.2%増)と大幅に拡大しており、インオーガニック成長が着実に進展している。

CVC経由でスタートアップ3社へ出資、企業2社と資本業務提携を締結。みのり信用保証(5機関と新規提携)・あけぼの債権回収(1機関と新規提携)を通じた保証領域拡大と債権管理回収分野の収益源拡大を推進。持分法投資利益1,193百万円が当期より計上開始。

「住宅ローン保証を中核とした住生活・金融分野の総合グループ形成」をビジョンに掲げ、①基幹事業の成長と進化、②新たな収益の獲得、③人材・組織・ガバナンス強化、④資本政策の4つの基本方針を定め、5事業年度の計画期間で具体的戦略を実行する。

成長投資と機動的な自己株買いを並行実施。2026年3月期は自己株取得7,000百万円を実施し、期末自己株式数は4,881,865株(前期2,742,758株)に増加。

年間配当は120円(配当性向49.2%)と前期実績(分割調整後106円相当)から増配。2027年3月期は123円を予想し配当性向50%を目標とする。

最終更新: 2026年7月19日