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株式会社じもとホールディングス

7161東証スタンダード銀行業

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事業内容

株式会社じもとホールディングスは、2012年10月に株式会社きらやか銀行と株式会社仙台銀行の共同株式移転により設立された銀行持株会社である。宮城県・山形県を主要営業エリアとし、預金・貸出・為替・有価証券投資・窓販業務を中核とする銀行業を主軸に、リース業(きらやかリース)、クレジットカード・信用保証・コンサルティング・システム受託等の周辺金融サービスを展開する。

連結子会社8社で構成され、中小企業支援と地域社会への貢献を経営理念に掲げる。SBIホールディングスと資本業務提携を締結しており、グループ連携による新金融サービス提供・経営効率化を推進している。

ビジネスモデル

主収益源は貸出金利息を中心とする資金運用収支(2026年3月期:24,905百万円)であり、個人・法人・公金預金を低コストで調達し、中小企業向け貸出・消費者ローン・有価証券運用で運用する。これに役務取引等収支(2,571百万円)やリース業収益(6,144百万円)が加わる。

収益の大部分は銀行業セグメント(経常収益37,371百万円)が占め、リース・その他が補完する構造である。

企業の強み

きらやか銀行・仙台銀行の2行合算貸出金残高は1,944,192百万円(2026年3月末)に達し、消費者ローン残高は686,035百万円と前年同期末比29,154百万円増加。中小企業向け貸出は1,075,789百万円と貸出金の過半を占め、宮城・山形両県における中小企業金融の主要担い手としての地位を有する。

2020年11月にSBIホールディングスと資本業務提携を締結し、2023年12月にはSBI地銀ホールディングスへの第三者割当増資(19.6億円)を実施。SBIグループが提供する次世代バンキングシステム(AWS基盤・クラウド型勘定系)の採用を決定しており、コスト削減・新サービス拡充・DX推進の基盤として活用している。

2行合算の預かり資産残高は206,453百万円(前年同期末比16,261百万円増)に達し、投信窓販収益372百万円・保険窓販収益743百万円を計上。個人預金残高も1,498,769百万円(前年同期末比20,895百万円増)と安定的に拡大しており、資金調達基盤と役務収益の双方を支えている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は経常利益3,159百万円(前期比48.2%増)、当期純利益2,584百万円(同65.3%増)と増益が加速。2027年3月期予想も経常利益4,000百万円(同26.6%増)、当期純利益3,600百万円(同39.2%増)と成長継続を見込む。

しかし、B種・C種・D種・E種優先株式(合計78,000百万円)の公的資金返済は依然として遠く、現状の利益水準では返済原資の積み上げに相当の年数を要する。普通株主への配当は1株5円00銭に据え置かれており、配当性向5.5%と株主還元は限定的。

外部要因として、日銀の政策金利引き上げにより貸出金利回りが2行合算で1.44%(前期比+0.20ポイント)に改善し、資金利益が大幅に拡大した。一方、預金利息も前期比3,020百万円増の4,468百万円に急増しており、今後の追加利上げ局面では調達コストの上昇が利ざやを圧迫するリスクがある。

また、有価証券の評価損は連結合計で29,061百万円(満期保有目的5,465百万円、その他有価証券23,595百万円)と依然として大きく、金利上昇局面での債券価格下落が純資産を毀損するリスクも残存する。

きらやか銀行単体の不良債権比率は5.94%(前年同期末比+0.12ポイント)と高水準が続き、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が16,465百万円と前年同期末比970百万円増加した。2027年3月期のきらやか銀行の経常利益予想は2,200百万円(前期比31.0%増)と改善を見込むが、第2四半期累計では700百万円(前期実績1,073百万円から34.7%減)と慎重な見通しを示している。

与信コストの高止まりがグループ全体の収益拡大を制約する構造的課題であり、不良債権の着実な圧縮が今後の評価ポイントとなる。

成長戦略

中小企業支援深化・DX推進・SBI連携を三本柱に収益力強化と公的資金返済を目指す

宮城・山形の中小企業向け貸出を中核に据え、2行合算の中小企業等貸出金残高は1,764,063百万円(比率90.73%)。仙台銀行の貸出金末残が前年同期末比29,557百万円増と拡大しており、消費者ローン・中小企業向け貸出の積み上げが進む。コンサルティング・ベンチャーキャピタル業務との連携も強化。

SBIグループとの連携を活用したデジタル化・業務効率化を推進。OHR(経費率)は2行合算でコア業務粗利益ベース80.19%(前期比1.74ポイント改善)と効率化の成果が表れている。システム開発・保守・運用受託を担うJimoTecとの連携も継続。

資本業務提携先であるSBIグループとの連携を積極活用し、新金融サービスの提供・経営管理の高度化・中小企業支援の深化を推進。2026年3月期は連結経常利益が前期比48.2%増と大幅改善し、連携効果が業績に反映されつつある。

きらやか銀行・仙台銀行が保有するファンド内運用資産を短期債券へ切り替えることで評価損拡大を抑制。SBIグループと連携し信用力の高い中長期債券への投資収益を評価損解消に充当する方針。連結合計の有価証券評価損は29,061百万円と依然大きく、解消には相当の期間を要する見込み。

B種・C種・D種・E種優先株式(合計78,000百万円)の公的資金返済が中長期の最重要課題。2026年3月期の当期純利益2,584百万円・2027年3月期予想3,600百万円の水準では返済原資の積み上げに長期間を要する。収益力の持続的改善が前提条件となる。

最終更新: 2026年7月19日