競争激化による保有契約減少
国内外の生命保険会社に加え、金融サービスのデジタル化加速を背景に対面チャネル系保険会社のオンライン参入が進み、競争環境が厳しさを増している。競争力を維持できない場合、新契約件数の減少や解約増加により保有契約件数が減少し、規模拡大と業務効率改善による収益性向上が実現できなくなる。対応として「正直に、わかりやすく、安くて、便利に。」のマニフェストのもと商品・サービス開発を推進し、パートナービジネスや団体信用生命保険事業の拡大を進めている。
保険獲得CF投下効率の低下
テレビCMや検索連動型広告等への積極的な保険獲得キャッシュ・フロー投下を行っているが、営業活動の効果が不十分な場合やインターネット経由の保険購買行動が想定ほど浸透しない場合、投下効率が低下し業績に悪影響を及ぼす可能性がある。顧客ニーズや社会経済環境の変化への対応が適切になされない場合、現状規模の投下を継続しても新契約業績が低下し商品収益性が確保できなくなる。新契約成長と投下効率のバランスを定期的にモニタリング・分析しながら投下判断を行っている。
死亡率・罹患率悪化リスク
生命保険料は予定死亡率・罹患率等の基礎率に基づいて計算されており、実際の死亡率や罹患率が予定を上回った場合、想定以上の保険金・給付金支払いが発生する。医療・就業不能・がん・認知症保険等の非伝統的リスク商品は基礎率の不確実性が相対的に高く、2023年7月開始の団体信用生命保険事業においても同様のリスクが存在する。また新型コロナウイルスを超える感染症の大流行や大規模災害による大量死傷者発生時には危険準備金を超える支払いが生じる可能性があり、商品開発時の診査方法設定とモニタリング体制、ストレステストにより対応している。
金利変動による資産・負債への影響
高格付け公社債を主たる運用手段としており、市場金利が大幅上昇した場合に保有公社債の時価が想定を超えて下落する可能性がある。IFRSの保険負債評価や経済価値ベースの適格資本も市場金利に連動して変動するため、日本基準純資産・IFRS資本・包括資本のいずれも影響を受ける。地政学的緊張の継続を背景に金利変動の蓋然性は高まっていると認識しており、債券デュレーションの短期化および「その他有価証券」から「満期保有」へのシフトを進めることで耐性強化を図っている。
システム障害・サイバー攻撃リスク
インターネットを主要販売チャネルとする当社グループは情報システムの安定運用に事業全体が依拠しており、不正アクセス・ウイルス感染・外部からのサービス妨害攻撃・ハードウエア異常等によりシステムが機能停止した場合、保険金支払いや保険料収納・資産運用業務の中断が生じる可能性がある。これにより機会損失・追加費用の発生に加え、顧客信頼とレピュテーションの低下、行政処分につながるおそれがある。ファイアウォール・ウイルス対策・脆弱性診断・CSIRT運営等の多層的な対策を講じており、開業以来大規模なシステムトラブルは発生していない。
情報漏えいリスク
顧客の個人情報を中心とする機密情報を主に電磁的方法で保有しており、役職員・代理店・外部委託先による漏えいや第三者による不正取得が発生した場合、行政処分・ブランド毀損・損害賠償等の多額費用負担により財務内容および業績に悪影響を及ぼす可能性がある。情報セキュリティ管理を経営の最重要課題の一つと位置づけ、データアクセス・コピー制限、ログモニタリング、ファイアウォール、CSIRT運営等の技術的対策を実施している。
法令等違反・社会規範逸脱リスク
役職員・代理店・外部委託先または顧客による違法な保険募集・顧客情報不正利用・詐欺・なりすまし等の不祥事件が発生した場合、行政処分・信頼低下・ブランド毀損・多額の費用負担につながる可能性がある。不正や法令違反に該当しない場合でも、社会規範や顧客視点に反する行為がステークホルダーや市場の健全性に悪影響を及ぼす可能性がある。コンプライアンス委員会による遵守体制の定期確認、階層別研修、顧客苦情分析等を通じて顧客本位の業務運営を推進している。
IFRSにおける保険契約評価リスク
2023年度よりIFRS任意適用を開始しており、保険事故発生率・解約失効率・維持費率の著しい悪化または非金融リスクの著しい増大により、契約上のサービス・マージン(CSM)で調整しきれない悪化方向の前提条件変更が生じた場合、CSMを超える金額が当期損失として計上される。これにより財務会計上の損失が発生し業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
提携先との関係変化リスク
パートナービジネスにおける提携先が事業上の問題に直面した場合や業界再編により戦略転換した場合、業務提携が解消または変更される可能性がある。団体信用生命保険分野では主要取引先であるauじぶん銀行との業務提携契約が解消・変更されるリスクがあり、その場合は事業戦略の変更を迫られ業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
株価・為替変動リスク
純投資目的の海外債券・国内外株式に加え、当連結会計年度においては株式会社アドバンスクリエイトとの資本業務提携に伴い3,000百万円の新規株式投資を実施しており、株価変動に係るリスクが増加している。予期せぬ市場変動による株価下落・クレジットスプレッド拡大・円高進行が生じた場合、時価下落や不利な条件での売却により損失を被る可能性がある。適切なリスクコントロールのうえ投資を実施しており、市場リスクへの影響は限定的と認識している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

