事業内容
ライフネット生命保険は2008年開業のインターネット専業生命保険会社。「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供する」という経営理念のもと、定期死亡保険・医療保険・がん保険・就業不能保険・認知症保険等のシンプルな個人保険をオンラインで提供する。
2023年7月からはauじぶん銀行との提携による団体信用生命保険事業も展開。KDDI・三井住友カード・日本航空等との資本業務提携を通じたパートナービジネスも拡大中。
2025年7月に東証プライム市場へ上場区分を変更し、次の成長ステージに移行した。
ビジネスモデル
営業職員・店舗を持たないインターネット完結型モデルにより販売経費を抑制し、競合比低廉な保険料を実現。保険料収入から保険金・維持費・保険獲得コストを差し引いた保険サービス損益を主収益とする。
IFRS17適用下ではCSM(将来の未稼得利益)を保有契約の積み上げとともに毎期リリースし、収益を構造的に拡大させる仕組みを持つ。団信事業では提携金融機関の住宅ローン利用者向けに保険を提供し、スケールメリットを享受する。
企業の強み
「2026年オリコン顧客満足度調査」生命保険ランキングで2年連続総合第1位を受賞し、定期型医療保険専門家評価でも1位の2冠を達成。HDI格付けベンチマークでは業界最多記録となる13回目の最高評価を獲得。
顧客体験の継続的改善が外部機関から客観的に評価されており、解約失効率も5.5%(前期5.7%)へ改善している。
IFRS17適用により、保有契約の将来利益を表すCSMは当連結会計年度末97,385百万円に積み上がっており、毎期のCSMリリース(当期7,871百万円、前期7,440百万円)が保険収益・保険サービス損益を構造的に押し上げる。保有契約年換算保険料は37,290百万円(前期末比108.0%)と着実に拡大しており、収益の可視性が高い。
KDDI(auの生命ほけん)、三井住友カード(Vポイントが貯まる保険)、マネーフォワードホームとのパートナービジネスに加え、2026年4月には日本航空との資本業務提携を締結。auじぶん銀行との団信提携(保有契約年換算保険料8,571百万円)も拡大中。
多様な経済圏への保険ビジネス組み込みにより、ダイレクト以外の顧客獲得チャネルを多層化している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
保険収益は2022期26,167百万円から2026期34,388百万円へ5期連続増収。当期利益は2022期・2023期の赤字から2024期に黒字転換後、2026期は8,041百万円(前期比+34.2%)と加速成長。
保険サービス利益率は33.8%(前期31.8%)に改善。外部要因として2025年度の保険金等支払実績が想定を下回ったことが利益を押し上げた。
社債保有増加による金利収益拡大(1,255百万円、前期974百万円)も寄与。包括資本は176,149百万円(前期167,090百万円)と中期目標2,000億円~2,400億円(2028年度)に向けて順調に進捗。
2027年3月期予想は保険収益37,500百万円(+9.0%)、当期利益8,200百万円(+2.0%)と保険金支払の正常化を織り込んだ保守的な計画。
成長戦略
3重点領域への集中投資で2028年度包括資本2,000億円~2,400億円を目指す
AIやマイナンバー制度等のITサービスを活用し、保険申込・審査・請求プロセスのデジタル化を深化。維持費は4,977百万円(前期比△1.8%)と効率化が進んでおり、テクノロジー投資による生産性向上が利益率改善に寄与している。
広告宣伝費6,701百万円(前期6,003百万円)を投下し、新契約年換算保険料3,384百万円(前期比+16.1%)、新契約件数86,990件(前期比+18.7%)と成長が加速。解約失効率も5.5%(前期5.7%)に改善し、保有契約の純増ペースが拡大している。
2026年4月30日にJALとの資本業務提携を締結。auFHからJALへの主要株主異動に伴い、航空会社の顧客基盤・マイレージ会員を活用した組み込み型保険販売チャネルの構築を目指す。2027年3月期業績への影響は軽微と会社側は説明しており、具体的な業務内容は確定待ち。
最終更新: 2026年7月19日

