事業内容
株式会社島根銀行は、島根県を中心とする山陰地域に本店を置く地域銀行。本店ほか支店20カ店・出張所13カ店を通じ、預金・貸出・有価証券投資・内国為替等の銀行業務を中核とする。
連結子会社の松江リース株式会社がリース業務を、持分法適用関連会社しまぎんユーシーカード株式会社がクレジットカード業務を担う。2019年9月にSBIホールディングスと資本業務提携を締結し、デジタルシフトや有価証券運用の高度化を推進。
2025年4月には投資専門子会社「株式会社しまぎん地域事業投資」を設立し、地域企業の事業承継支援等に取り組む。主要顧客は山陰地域の個人・中小企業・地方公共団体。
ビジネスモデル
顧客預金(2026年3月末残高525,285百万円)を主要調達源とし、貸出金(同389,701百万円)および有価証券(同130,888百万円)に運用することで資金利益を獲得する。2026年3月期の資金運用利回りは1.35%、資金調達利回りは0.30%。
役務収益(役務取引等収益1,054百万円)やリース業務収益(外部顧客向け経常収益2,451百万円)も補完的収益源として機能する。
企業の強み
スマートフォン支店「しまホ!」を通じた個人預金獲得が順調に推移し、法人・金融機関預金の減少を補完。2026年3月期末の流動性預金残高は294,481百万円と前期比25,059百万円増加しており、デジタルチャネルを活用した低コスト預金調達基盤の構築が進んでいる。
2019年9月締結のSBIホールディングスとの資本業務提携に基づき、SBIマネープラザとの共同店舗運営、住信SBIネット銀行の住宅ローン媒介、SBI地方創生バンキングシステムによる次世代勘定系(2025年7月稼働)など、複数の具体的連携施策を実装。グループ資源を活用した収益機会の多様化が図られている。
2026年3月期末の地方公共団体向け貸出金は44,947百万円(前期比8,428百万円増、構成比11.53%)、中小企業向けを含む貸出金合計は389,701百万円(前期比1,564百万円増)。貸出金利回りは1.57%(前期比+0.17%pt)に上昇し、残高拡大と利回り改善が同時に進行している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年3月期第1四半期の経常収益は前年同期比+14.8%の2,955百万円と増収を維持したが、大口与信先の破産に伴う970百万円の信用コスト計上により経常利益は△851百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は△794百万円の損失に転落した(前年同期は経常利益240百万円、純利益196百万円)。この特殊要因を除けば業績は黒字確保で推移しており、会社は有価証券関連損益の上振れや経費下振れ、貸出債権流動化益を見込み、2027年3月期通期の連結業績予想(経常利益330百万円、純利益270百万円、前期比▲21.0%、▲27.2%)を修正なしとしている。
前期(2026年3月期)の当期純利益370百万円(前期比▲39%)からの回復ペースが今後の焦点となる。
成長戦略
中計「ふるさと山陰活性化」とSBI新生銀行との連携加速で収益力強化
2026年6月30日にSBIグループ中核銀行である株式会社SBI新生銀行の持分法適用関連会社となり、同行からのノウハウ提供を受けることで収益力強化と企業価値向上に取組む方針。
貸出債権流動化の実施による貸出債権譲渡益を通期業績予想に組み込み、有価証券関連損益の上振れ・経費下振れと合わせて特殊要因(大口与信破綻)の影響を吸収する計画。
債券売却益と同額程度の有価証券ロスカット(債券売却損)を実施し、経営の最重要課題である財務の健全化に向けた取組を継続。ただし自己資本比率は低下傾向にあり、進捗は道半ば。
最終更新: 2026年7月30日

