事業内容
ヤマエグループホールディングス㈱は、連結子会社82社を擁する持株会社であり、食品関連(一般加工食品・酒類・冷凍食品・弁当製造・焼酎製造等)、糖粉・飼料畜産関連(食品原材料・飼料・畜産物・水産物)、住宅・不動産関連(建築資材・木材・不動産売買賃貸)、その他(運送・燃料・レンタカー)の4セグメントで構成される総合卸売業グループである。主要子会社ヤマエ久野㈱を中核に、九州・沖縄エリアを主要地盤としながらM&Aを通じて事業領域と地理的カバレッジを継続的に拡大しており、2026年3月期には連結売上高が初めて1兆円を突破した。
外食産業・食品メーカー・住宅建設業者等を主要顧客とし、サプライチェーンの川上から川下まで多様な機能を提供する。
ビジネスモデル
食品・食品原材料・住宅資材等の仕入・販売を基本とする卸売ビジネスを中核に、弁当製造・焼酎製造・畜産農業・不動産開発等の製造・加工・開発機能を付加することで粗利を積み上げる。売上総利益率は12.5%(2026年3月期)と卸売業として標準的な水準を維持しつつ、M&Aで取得した子会社の業績通期寄与とグループ内物流・経営資源の共有によるシナジーで営業利益を拡大する構造である。
CMS活用による資金効率化と売上債権流動化も資金調達の多様化に寄与している。
企業の強み
2021年の持株会社設立以降、コンフェックスホールディングス㈱、トップ卵㈱、㈱不動産のおおさわ、㈱あじさいホールディングス等を次々と子会社化し、連結子会社数は82社に達した。M&Aを主要成長戦略と位置付け、2022期503,635百万円から2026期1,085,219百万円へと4年間で売上高を約2.2倍に拡大した実績を持つ。
食品関連(売上高839,047百万円・構成比77.3%)を中核としつつ、糖粉・飼料畜産(126,985百万円)、住宅・不動産(99,296百万円)、その他(19,890百万円)と複数セグメントを保有する。特定セグメントへの過度な依存を回避しており、2026年3月期は全セグメントで営業黒字を確保した。
Pizza Hut Asia Pacific Holdings LLCとのマスターフランチャイズ契約(2027年6月まで)に基づき、日本国内でのピザハット商標独占使用権およびサブライセンス権を保有する。フランチャイズフィー収入(継続使用料:各店舗総収入の6%)という安定的な収益源を食品関連事業内に組み込んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期503,635百万円→2023期587,982百万円→2024期712,717百万円→2025期1,006,914百万円→2026期1,085,219百万円と拡大を継続。2025期の大幅増収はM&A子会社の通期寄与が主因。
営業利益は2022期6,878百万円から2026期18,080百万円へ約2.6倍に拡大し、当期純利益も2026期11,082百万円と前期比29.8%増で過去最高を更新した。業績ドライバーとしては、インバウンド需要拡大による外食産業向け需要の堅調推移、鶏卵相場の高止まり、コメ価格高騰等の市場環境が追い風となった一方、エネルギー価格上昇・物流費高騰・人件費増加が利益を下押しした。
成長戦略
新中計「Create'ONE'28」で2029年3月期売上高1兆5,000億円・ROE10%以上を目指す
前中計「Progress Go'25」でのM&A実績を踏まえ、新中計でもM&Aを基本戦略の第一に位置付ける。2026年3月期以降も㈱あじさいホールディングス、宇佐パン粉㈲、丸進青果㈱等の取得を継続しており、2029年3月期売上高1兆5,000億円達成に向けた事業領域拡大の主軸とする。
ヤマエグローバル㈱を設立(2025年2月)し、ORIGINAL JAPAN S.R.L.(イタリア)およびArco Marketing Pte Ltd(シンガポール)を経営統合。海外展開を新中計の基本戦略の一つに位置付け、グローバルな事業基盤の構築を進める。
グループ内物流資源の共有・活用による運送事業の効率化を推進。高千穂倉庫運輸㈱・九州栄孝エキスプレス㈱等のグループ物流機能を活用し、売上拡大に伴う内部物流需要の増加に対応するとともに、物流品質向上による競争力強化を図る。
2026年3月期にソフトウェアへの投資が35億65百万円増加するなど、情報システムへの投資を拡大。新中計においてAX・DX投資を効率化投資の柱と位置付け、グループ全体の業務効率化と収益性改善を目指す。
新中計「Create'ONE'28」では2029年3月期に連結経常利益330億円(売上高経常利益率2.2%)、ROE10%以上を財務目標として設定。2026年3月期のROE実績は11.3%と目標水準を達成しているが、経常利益率1.7%から2.2%への引き上げが課題となる。
最終更新: 2026年7月19日

