事業内容
株式会社ハルメクホールディングスは、「50代からの女性がよりよく生きることを応援します」を経営理念に掲げ、シニア女性の多様なニーズに応えるプラットフォームビジネスを展開する。中核のハルメク事業では、国内全雑誌販売部数No.1(日本ABC協会調べ)の月刊誌「ハルメク」を起点に、オリジナル商品の通信販売・店舗販売、イベント・講座・旅行等のコミュニティサービスを一体的に提供する。
ことせ事業では、低価格帯カタログ通販を外商営業的スタイルで運営する。主要顧客は50歳以上の女性で、ハルメク事業顧客の平均年齢は73歳。
2026年3月期の連結売上収益は33,812百万円。
ビジネスモデル
雑誌「ハルメク」(定期購読のみ、書店販売なし)で高ロイヤリティ読者を獲得し、誌面と連動したオリジナル商品(オリジナル比率約8割)のカタログ・EC・店舗販売でクロスセルを図る。さらに講座・旅行・イベント等のコミュニティ体験でファン化を促進し、顧客単価と継続率を高める。
情報コンテンツ・物販・コミュニティの3事業が相互に集客・育成・ファン化を担う循環構造が収益基盤となっている。
企業の強み
雑誌「ハルメク」は日本ABC協会調べで4年連続国内全雑誌販売部数No.1を達成し、2026年3月期下期平均読者数は44万人。書店販売を行わない定期購読専売モデルにより、誌面に共感した高ロイヤリティ読者のみを獲得する構造となっており、物販・コミュニティへのクロスセル率が高い顧客基盤を形成している。
社内シンクタンク「生きかた上手研究所」が約6,100名のハルトモ(ファンモニター)を活用し、企画・開発・販売・評価・改善の全PDCAで調査を実施。月平均約2,000枚のはがき、月平均約15,000件のお客様センター声、年間126回のインターネット調査等を商品開発に反映し、オリジナル商品比率約8割・中高価格帯での高い販売力を実現している。
雑誌(情報コンテンツ)・通販(物販)・イベント講座旅行(コミュニティ)の3事業が連動し、集客→育成→ファン化のサイクルを形成。2026年3月期の新規顧客獲得は情報コンテンツ経由12万人・物販経由12万人と複数チャネルが機能しており、通信販売単体事業者との差別化を実現している。
ハルメク事業顧客数は2022年3月期74万人から2026年3月期93万人へ4期連続で年平均+6%成長を達成した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2023年3月期28,738百万円→2024年3月期31,415百万円→2025年3月期33,930百万円と増収基調が続いたが、2026年3月期は33,812百万円と微減(前期比0.3%減)に転じた。ことせ事業が前期の広告投資抑制の影響で965百万円減収となったことが主因。
一方、利益面では2024年3月期に営業利益857百万円まで落ち込んだ後、2025年3月期1,068百万円、2026年3月期1,774百万円と回復が加速。広告効率改善による販管費削減とその他費用の大幅減少(前期288百万円→当期37百万円)が利益拡大を牽引した。
外部環境として物価上昇による個人消費の慎重化が継続しているが、シニア女性向け特化モデルの相対的な耐性が示された。2027年3月期は売上収益35,000百万円・営業利益2,000百万円を会社予想として開示している。
成長戦略
収益性改善の定着と下期からの売上成長フェーズ移行による持続的な増収増益
2023年秋以降悪化していた広告効率の改善が2026年3月期に顕在化し、販管費が前期比541百万円減少。2027年3月期も引き続き収益性向上施策を継続し、営業利益率のさらなる改善を目指す。
前期の広告投資抑制で一時減少したカタログ送付先を、今期からの広告投資再開により回復させる。2026年3月期に黒字転換(セグメント利益3百万円)を実現しており、収益性を維持しながら顧客数を上向かせる段階にある。
2026年3月期に福屋広島駅前店・伊勢丹立川店・山形屋店・遠鉄百貨店の4店舗を新規開設。百貨店チャネルを通じた新規顧客獲得を継続し、雑誌・物販のクロスセル基盤を拡大する。
2027年3月期は上期を収益性改善フェーズの継続と位置づけ、下期から構造改革中に開発した新商品の発売を開始し売上成長フェーズへ移行する計画。売上収益35,000百万円(前期比3.5%増)を目標とする。
健康サポートインナー・リラックスインナー・お試しミニ商品投入によるコスメ新規顧客獲得・高価格帯コートなど、顧客インサイトに基づくオリジナル商品が2026年3月期のハルメク物販売上伸長に貢献。引き続き商品ラインナップの拡充を進める。
最終更新: 2026年7月19日

