株式会社さくらさくプラス logo

株式会社さくらさくプラス

7097東証グロースサービス業

株式会社さくらさくプラス logo
株式会社さくらさくプラス7097

事業内容

株式会社さくらさくプラスは、「おうちのようなほいくえん」をコンセプトに、東京都23区を中心に認可保育所・認証保育所を直営88施設(2025年7月期末)運営する株式会社さくらさくみらいを中核子会社に持つ持株会社。保育サービスに加え、不動産開発(子育て支援住宅)、保育業界向け研修(eラーニング)、進学塾、ICT活用の子育て支援サービス、フェムケア事業など、共働き家族・子育て家族を対象とした多角的なサービス群を展開。

主要顧客は保育ニーズを持つ共働き世帯であり、収益の大部分は国・自治体からの委託費・補助金に裏付けられた保育サービス事業が担う。

ビジネスモデル

認可保育所では保護者から保育料を徴収せず、国・自治体が負担する施設型給付(委託費)を主収入とする。認証保育所では利用者保育料と自治体補助金の双方を受領。

売上原価の主要項目は人件費(給料及び手当5,778百万円)と施設賃料(2,511百万円)。不動産開発・仲介、研修サブスクリプション、進学塾、フェムケア等の周辺事業が収益多様化を担う。

企業の強み

2025年7月期末時点で認可保育所87施設・認証保育所1施設の計88施設を直営。東京都23区を中心に千葉・埼玉・大阪にも展開し、2020年4月の60施設から5年間で28施設を純増。

駅近・高利便性立地へのこだわりと「おうちのようなほいくえん」コンセプトで利用者・保育士双方から選ばれる施設づくりを実践。

売上高の大部分は国・自治体が負担する施設型給付(委託費)で構成され、景気変動の影響を受けにくい収益基盤を持つ。2025年7月期の売上高は18,388百万円で前年同期比6.8%増。

こども家庭庁「こども・子育て支援加速化プラン」(総額3兆6,000億円規模)による保育補助金増額が直接的な増収要因となっている。

経営陣の不動産業界における豊富な経験・ネットワークを活かし、保育所開設に最適な物件確保と子育て支援住宅「東京こどもすくすく住宅」の企画開発を推進。株式会社さくらさくパワーズが不動産仲介・コンサルティング、株式会社あかるいみらいアセットが不動産管理・保育所特化型私募ファンド運用を担い、ソフト(保育)とハード(不動産)の両輪で事業を展開。

エンヴァリスの着眼点

2026年7月期第3四半期累計は売上高13,679百万円(前年同期比5.4%減)と減収となったが、親会社株主に帰属する四半期純利益は791百万円(同8.7%増)と増益を達成。補助金収入232百万円の計上や特別損失の大幅縮小(前期74百万円→当期10百万円)が寄与した。

売上減収の主因は販売用不動産の売却進捗(前期末700百万円→当期末94百万円)による不動産売上の剥落とみられ、保育サービス本体の収益性は改善傾向にある。

2026年7月期通期業績予想は売上高17,810百万円(前期比3.1%減)、営業利益986百万円(同13.4%減)と減収減益計画を維持。第3四半期累計の営業利益995百万円は既に通期予想986百万円を上回っており、第4四半期単独では営業損失が発生する構造となる。

新規開設施設の開業準備費・初期稼働コストが第4四半期に集中する可能性があり、季節性・費用計上タイミングの把握が重要。訂正で判明した法定福利費65百万円の追加計上は通期予想に影響なしとされているが、内部管理体制の精度には引き続き注目が必要。

外部要因として、2026年1〜3月累計出生数が前年同期比344人増と下げ止まりの兆しを示しており、こども家庭庁の「こども・子育て支援加速化プラン」(2024〜2026年度集中取組期間)による政策的追い風も継続している。一方、収益の大部分が自治体委託費・補助金に依存する構造は、政策変更・補助金削減リスクと表裏一体である。

フェムケア事業・ICT・研修コンテンツ等の周辺事業による収益多様化の進捗が、中長期的な企業価値評価の鍵となる。

成長戦略

都心ドミナント深化・大阪進出・ICT活用・周辺事業拡充で総合ソリューション化を加速

2026年4月に大阪市中央区(さくらさくみらい東平)を新規開設し、東京都中央区(さくらさくみらい晴海)を増床。有形固定資産は前期末比1,918百万円増の8,981百万円に拡大しており、施設投資は継続的に実行されている。

保育業務のICT化推進により運営効率の向上と保護者サービスの質的改善を図る。人材不足が構造的課題となる保育業界において、ICT活用による生産性向上は競争優位の維持に不可欠。具体的な収益貢献規模は現時点で開示なし。

販売用不動産残高は前期末700百万円から当期末94百万円へ大幅減少しており、売却が順調に進捗。不動産開発ノウハウと保育事業の融合による差別化商品として展開しているが、当期は売却一巡により売上への寄与は縮小している。

女性の健康とQOL向上を目指すフェムケア事業、保育業界向け専門研修コンテンツの提供など、保育サービス周辺領域への展開を推進。現時点では収益への貢献は限定的とみられるが、収益多様化・政策依存リスク低減の観点から中長期的な重要施策。

最終更新: 2026年7月17日