事業内容
日本ホスピスホールディングス株式会社は、「在宅ホスピスの研究と普及」をミッションに掲げ、末期がん患者・難病患者を対象としたターミナルケアを提供する。子会社ファミリー・ホスピス株式会社を通じ、ホスピス住宅(サービス付き高齢者向け住宅・有料老人ホーム等)の提供と、訪問看護・訪問介護・看護小規模多機能型居宅介護等を組み合わせた在宅ホスピスサービスを展開。
2025年12月期末時点で全国59施設・2,024室を運営し、北海道・関東・東海・関西の各地区に展開している。売上高の9割以上をホスピス住宅の提供が占める。
年間死亡者数が2024年に160万人を超え2040年まで増加が見込まれる超高齢社会において、最期を迎える場所の不足という社会課題に応える事業モデルを構築している。
ビジネスモデル
土地オーナーへの土地活用提案を通じて平均30室前後のホスピス住宅を開設し、入居者から家賃収入を得るとともに、併設・近設の訪問看護・訪問介護事業所を通じて医療保険・介護保険収入を獲得する。収入は国民健康保険団体連合会・社会保険診療報酬支払基金からの診療報酬と利用者自己負担金で構成される。
施設開設後に順次入居者を受け入れ、30室規模で約1年、40室規模で約1年半をかけて目標稼働率85%を目指す運営モデルを採用している。
企業の強み
専門看護師・認定看護師・難病看護師資格保持者が複数在籍し、緩和ケア病棟勤務経験者も擁する。ELNEC-J等の終末期ケア包括教育プログラムを実施し、看護師を中核としたホスピスチームによる24時間365日対応の高専門性ケアを提供している。
2020年12月期末17施設・524室から2025年12月期末59施設・2,024室へと拡大。2025年12月期単年で11施設・415室(前期比25.8%増)を新規開設し、売上高も2021年12月期6,019百万円から2025年12月期14,169百万円へと4年間で2.4倍に成長した。
収入の大部分が医療保険・介護保険・家賃収入で構成され、主要売上先は神奈川県・愛知県・東京都の各国民健康保険団体連合会。公的保険制度に基づく収入構造により、景気変動の影響を受けにくい安定的な収益基盤を有している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021年12月期6,019百万円から2025年12月期14,169百万円へ5年連続増収を達成。一方、営業利益は2023年12月期1,284百万円をピークに2024年12月期1,287百万円(横ばい)、2025年12月期849百万円(前期比34%減)と収益性が急低下した。
2026年第1四半期(1〜3月)は売上高3,817百万円(前年同期比18.0%増)、営業利益264百万円(同277.4%増)と大幅改善。前年同期に計上していた助成金収入148百万円が当期はほぼ消滅した中での営業利益急拡大であり、本業の収益力回復を示す。
外部要因として利用者1人あたり売上単価の下落が続くが、営業強化による稼働率改善が補完している。通期予想は売上高16,500百万円(前期比16.5%増)、営業利益1,500百万円(同76.7%増)で変更なし。
成長戦略
新規施設の継続開設と稼働率向上による全国展開の加速
2026年第1四半期中に2026年4月以降開設予定の7施設(254室)の準備を完了。施設開設前にホスピスチームを組成し、開設後に順次入居者を受け入れる運営モデルで、30室前後の施設は約1年、40室前後は約1年半で目標稼働率85%を目指す。
前期から継続して取り組んできた組織体制の整備が2026年第1四半期に成果を発揮し、稼働率改善による増収増益を実現。営業部門の強化が利用者獲得に直結しており、既存施設の収益性向上に寄与している。
既存エリアでの稼働率向上と並行して、未進出地域への展開を推進。高齢化進展による死亡者数増加(市場環境として2024年に年間160万人超、2040年まで増加予測)を背景に、全国規模でのターミナルケア需要の取り込みを目指す。
最終更新: 2026年7月17日

