人材確保の困難
警備員・マンション管理人・派遣スタッフ等の人的リソースに大きく依存する労働集約型事業において、2025年3月時点の保安職業従事者の有効求人倍率は6.74倍と極めて厳しい採用環境にある。採用計画の未達、求人媒体料金の変動、人的リソースの意図せぬ喪失・流出が生じた場合、業績に悪影響を与える可能性がある。対処として法規制遵守を前提とした戦略的採用を実施しているが、構造的な人手不足が継続している。
価格競争による利益率低下
国内警備業者は1万社超が競合しており、価格競争による料金下落圧力に直面している。費用の大半を占める労務費は物価高・賃上げ傾向を背景に増加しており、料金改定が実現しない場合には利益率の低下に直結する。規模による動員力強化や社員の資格取得によるサービス付加価値向上で対抗しているが、競争激化による価格低下圧力は一層高まっている。
法規制の変更・違反リスク
警備業法・労働基準法等の法規制の遵守が事業活動上の負担となっており、将来的な法改正により遵守コストの増加や事業活動への制約が生じる可能性がある。例えば資格者たる警備員の配置基準が強化された場合、資格取得費用の増加や既存サービスの提供制限・中止につながりうる。グループ従業員が法規制に違反した場合には罰金・刑罰・法的制裁の対象となり、事業遂行や評判にも悪影響が及ぶ可能性がある。
M&A・合弁のリスク
市場シェア拡大を目的とした買収・合弁において、多額の買収コストや統合費用の発生、シナジー未実現、主要人員の喪失、債務引受等により業績に悪影響が及ぶ可能性がある。合弁においてはパートナーとの戦略・文化的相違、利害対立、追加出資・債務保証の必要性、持分売買や解消に伴うリスクも存在する。不十分な経営管理や風評被害が財政状態に悪影響を与える可能性もある。
のれん減損リスク
当社グループはのれんを保有しており、業績悪化・時価総額減少・経済情勢変化・見積前提の変更により減損損失を計上する可能性がある。当連結会計年度においては、地域的な再編を踏まえた収益計画の見直しにより、2024年3月期に買収した複数の連結子会社に係るのれんについて325百万円の減損損失を計上した。また非連結子会社についても同様の見直しにより関係会社株式評価損失を計上しており、競争環境の激化が減損リスクをさらに高める要因となっている。
特定人物への依存
創業者である代表取締役社長・我妻文男氏を中心とした経営体制を敷いており、同氏への依存度が高い。2025年6月に監査等委員会設置会社へ移行し、取締役6名中3名を社外役員とするガバナンス強化を図っているが、同氏が職務執行困難となった場合には業績・財政状態に悪影響が及ぶ可能性がある。
大規模災害・感染症リスク
地震・風水害等の自然災害、テロ、感染症パンデミック等の予期せぬ事象によりサービス提供が停止・混乱する可能性がある。感染症による経済活動停滞時には施設閉鎖・イベント中止等により受託役務のキャンセルや見直しが生じうる。北海道にコントロールセンターを設置し東京都にバックアップ機能を備えるBCP体制を整備しているが、重大損害発生時には多額の修繕・置換費用が生じる可能性がある。
特定契約先への依存
主要取引先との関係は安定的に推移しているものの、取引先の動向により価格下落または契約解除が発生した場合、業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。良好で安定した取引関係の維持・発展に努めているが、特定取引先への依存度が高い場合には集中リスクが顕在化しうる。
技術革新による代替リスク
AI・ロボット・IoT機器等の技術進化が続いており、これらが当社グループの主力事業である人的警備に置き換わる可能性がある。技術代替が進んだ場合、人的リソースに依存したビジネスモデルの競争力が低下し、業績に悪影響が及ぶ可能性がある。現時点では具体的な対応策の記載はなく、技術動向への継続的な対応が課題となっている。
顧客情報漏洩リスク
サービス提供に際して契約先の機密情報・個人情報を取り扱っており、悪意ある第三者・犯罪組織・従業員の故意または過失による情報侵害のリスクがある。プライバシーマークを認証取得し情報侵害防止に取り組んでいるが、情報漏洩・悪用が発生した場合には売上喪失・顧客関係悪化・訴訟・規制当局による法的措置等により業績・財政状態に重大な悪影響が及ぶ可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

