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株式会社インバウンドテック

7031東証グロースサービス業

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事業内容

株式会社インバウンドテックは、「マルチリンガルCRM事業」と「セールスアウトソーシング事業」の2セグメントを運営する。マルチリンガルCRM事業では日本語を含む13カ国語に24時間365日対応するコンタクトセンターを核に、企業・自治体向けの多言語カスタマーサービス、AI通訳・通訳サービス「エコノミー通訳®」、子会社OmniGridによるBizTAP AIライセンス販売・レンタルサーバー等を提供する。

セールスアウトソーシング事業では東京電力エナジーパートナー向け訪問営業を主力に、クライアントに代わる営業代行・インサイドセールスを展開する。主要顧客は民間企業・官公庁・自治体であり、インバウンド需要の拡大と在留外国人増加を事業機会として捉えている。

ビジネスモデル

マルチリンガルCRM事業では、1人のオペレーターが複数案件を担当するシェアード体制により小規模案件にも対応し、要件分析から業務実行・アフターフォローまで一貫受託することで継続的な取引関係を構築する。セールスアウトソーシング事業では成果報酬型ではなく稼動人数あたりの固定売上が支払われる契約を基本とし、売上変動局面でも利益水準を維持しやすい収益構造を持つ。

両事業を組み合わせることでCRMをコストセンターからプロフィットセンターへ転換するソリューションを提供する。

企業の強み

日本語を含む13カ国語(英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語・タイ語・ベトナム語・ロシア語・フランス語・タガログ語・ネパール語・インドネシア語)に常時対応し、24時間365日稼働体制を維持する。電話・映像通信・メール・SNS等の多様な通信手段にも対応しており、競合は小規模非上場企業が中心で上場企業として希少な専業プレイヤーである。

セールスアウトソーシング事業では稼動人数あたりの固定売上が支払われる契約を基本方針とし、成果報酬型が主流の業界において売上減少局面でも利益水準を維持できる構造を持つ。2026年3月期においてもソフトバンク案件停止による売上減少(前年同期比31.0%減)の中、セグメント利益は前年同期比4.8%減にとどまり、利益の安定性が実証されている。

クライアントに対して要件分析・課題抽出・企画提案・開始準備・業務実行・アフターフォローまでを一貫して提供できる体制を持つ。コンタクトセンターの設計・運用検討・オペレーター採用・研修・マニュアル作成等の構築サービスも提供しており、クライアントとの協業関係を深耕することで継続的な取引関係を構築している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期(訂正後)の営業損失は154百万円、親会社株主帰属当期純損失は235百万円と、2025年3月期の営業利益21百万円・純損失414百万円(減損損失604百万円含む)に続く2期連続の赤字となった。自己資本比率は53.8%と財務基盤は一定程度維持しているものの、利益剰余金は400百万円まで減少しており、さらなる損失継続は財務余力を急速に侵食する。

全社管理部門費用452百万円が両セグメントの合算利益298百万円を大幅に上回る逆ザヤ構造の解消が最優先課題である。

売上高は2024年3月期の3,318百万円から2026年3月期には2,134百万円へと2期間で約35%減少した。マルチリンガルCRM事業の売上高は1,606百万円にとどまり、前期比での落ち込みが続いている。

特定取引先への依存リスクが顕在化した可能性があり、顧客基盤の毀損が一時的なものか構造的なものかを見極めることが投資判断上の重要ポイントとなる。外部要因として、インバウンド需要は回復基調にあるが、業績への貢献は依然として限定的である。

2026年5月14日提出の決算短信について、税金関連計上の誤り(貸倒引当金繰入額の科目組替、事業税の過大計上約2百万円、繰延税金資産の過大計上約5百万円)が判明し、5月22日に訂正を公表した。訂正後の営業損失は154百万円(訂正前171百万円)、純損失は235百万円(訂正前232百万円)と変動した。

赤字局面での決算訂正は、投資家の内部管理体制への信頼を損なうリスクがあり、ガバナンス面での改善が求められる。

成長戦略

インバウンド多言語需要取り込み・AI活用・インフラ商材拡大による収益再構築

訪日外国人・在留外国人の増加を背景に、多言語コンタクトセンターへの引き合い増加を取り込む戦略。2026年3月期のセグメント売上高は1,606百万円にとどまり、業績貢献は依然として途上にある。

子会社OmniGridが開発するBizTAP AIのライセンス販売およびAI関連業務開発受託による新収益源の立ち上げ。前期に減損損失604百万円を計上した経緯があり、収益化の進捗は慎重に見極める必要がある。

東京電力エナジーパートナー向け訪問営業業務を基盤に、インフラ関連商材の取り扱い拡大を推進。ソフトバンク案件停止に対応した事業譲受による代替案件立ち上げも実施済み。2026年3月期のセグメント利益は117百万円と安定的に推移している。

株式会社日本旅行との業務提携を通じ、公務・地域事業の共同推進による新規顧客獲得と収益多様化を図る。具体的な業績貢献の規模は現時点では開示されていない。

全社管理部門費用は訂正後452百万円と、両セグメント合算利益298百万円を大幅に上回る逆ザヤ構造が継続している。この構造的課題の解消なしに黒字転換は困難であり、コスト削減の実行が急務となっている。

最終更新: 2026年7月19日