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日本ケミコン株式会社

6997東証プライム電気機器

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事業内容

日本ケミコンは1931年に国内初の電解蓄電器製品化に成功した電子部品メーカーで、アルミ電解コンデンサのリーディングカンパニーとして90年超の歴史を持つ。当社グループは当社と子会社20社・関連会社2社で構成され、コンデンサ(アルミ電解コンデンサ・導電性高分子ハイブリッドコンデンサ・電気二重層キャパシタ等)を主力とし、インダクタ・CMOSカメラモジュール等も手掛ける。

主要顧客はICT(AIサーバー・データセンター)、自動車(AD/ADAS)、産業機器の各市場に及び、国内製造拠点に加え米国・インドネシア・中国・台湾等グローバルに生産・販売網を展開する。2026年3月期の連結売上高は136,821百万円。

ビジネスモデル

当社グループは、アルミニウム電極箔・封口ゴム・電解質等の主要材料の研究開発から生産設備の設計・製造、最終製品化までをグループ内で一貫して行う垂直統合型モデルを採用する。国内子会社(ケミコン東日本、ケミコンデバイス等)が製造し、当社が仕入・販売する体制を基本とし、海外では現地法人が製造・販売を担う。

研究開発費は2026年3月期に3,892百万円を投じ、高付加価値製品の継続的な開発と汎用品のコスト競争力強化を両立させることで収益を確保する。

企業の強み

アルミニウム電極箔・封口ゴム・電解質等の主要材料研究から生産設備設計、製品化までをグループ内で完結させる体制を1931年の創業以来構築してきた。この一貫体制により独創的・高信頼性の製品供給が可能となっており、有報においても企業価値の源泉として明示されている。

2026年3月期の研究開発費は3,892百万円に上る。

2026年3月期にAIサーバー電源向け基板自立形アルミ電解コンデンサ「KHRシリーズ」(最大100mm長尺、従来比平均25%高容量化)を開発・市場投入。48V直流給電方式対応のハイブリッドコンデンサ新定格品、車載モータードライブ向け「HXGシリーズ」、インダクタ「FXシリーズ」等も相次いで投入し、成長市場向け製品ラインアップを拡充した。

米国・インドネシア・中国・台湾・シンガポール等に製造・販売拠点を持つグローバルネットワークを保有。2026年3月期にはインドに販売子会社Chemi-Con Electronics (India) Pvt. Ltd.を新設し、米国子会社United Chemi-Con Inc.に新営業拠点を開設するなど、新興・海外市場への販売体制を具体的に強化した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高136,821百万円(前期比11.5%増)と増収を達成したが、営業利益は3,369百万円(前期比9.9%減)と減益。売上高営業利益率は2.5%と依然低水準にとどまる。

原材料高騰が利益を圧迫しており、増収効果を吸収しきれていない。2027年3月期予想では営業利益8,000百万円(前期比137.4%増)と大幅改善を見込むが、達成には成長市場向け製品ミックス改善とコスト構造改革の双方が不可欠であり、進捗を注視する必要がある。

2026年5月にB種種類株式901株が普通株式988,996株に転換され、発行済普通株式総数は25,687,446株に増加。さらに2026年6月29日にはC種・D種種類株式(合計9,000百万円)を日本政策投資銀行に第三者割当発行予定。

潜在株式調整後1株当たり当期純利益は68.80円と基本EPSの106.29円から大幅に希薄化しており、普通株主への利益帰属が構造的に抑制されている点は引き続き重要なリスク要因である。

2026年3月期末の短期借入金34,640百万円・長期借入金35,871百万円と有利子負債残高は依然高水準。支払利息1,508百万円が経常利益を圧迫し、自己資本比率は37.6%にとどまる。

第11次中期経営計画では安定的なキャッシュ・フロー創出による有利子負債圧縮を財務戦略の柱に掲げているが、2026年3月期の営業CF7,622百万円に対し財務CF支出6,232百万円と余裕は限定的。米国関税政策等の外部要因による業績下振れリスクも財務改善の不確実性を高めている。

成長戦略

第11次中計でAIサーバー・車載の成長市場重点投資とコスト構造改革を推進

大形アルミ電解コンデンサ・ハイブリッドコンデンサの生産能力増強を完了し、AIサーバー向けKHRシリーズ等新製品を市場投入。デザイン・イン活動による安定受注獲得を推進し、ICT向け売上拡大と製品ミックス改善による収益性向上を目指す。

最適地生産体制の構築・最適地材料調達の推進・物流在庫マネジメントの高度化を通じてコスト競争力を強化。価格競争が激しい汎用品市場でのシェア奪還と収益性改善を同時に追求する第11次中期経営計画の重点施策。

インド販売子会社設立・米国子会社への新営業拠点開設を実施済み。新規需要が見込まれる海外市場での販売体制を拡充し、中国・アジアその他地域での売上拡大を継続。2026年3月期に中国向け売上高46,034百万円(前期比16.6%増)を達成。

C種種類株式6,000百万円・D種種類株式3,000百万円を2026年6月29日に発行予定。調達資金を活用し成長市場への重点投資を継続しつつ、A種種類株式(11,034百万円相当)の取得・消却により資本構成を整理。

資本金・資本準備金の減少によりその他資本剰余金9,000百万円を確保し分配可能額を拡充。

最終更新: 2026年7月19日