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株式会社指月電機製作所

6994東証スタンダード電気機器

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株式会社指月電機製作所6994

事業内容

株式会社指月電機製作所は、フィルムコンデンサを中核とするコンデンサ・モジュール事業と、省エネ・電力品質改善技術を活用した電力機器システム事業の2セグメントを展開する。コンデンサ事業では国内子会社(秋田・九州・岡山指月)が製造し、米国・中国・タイの海外拠点を通じてグローバルに供給する。

電力機器システム事業では進相コンデンサや直列リアクトル等の力率改善用機器を製造販売し、産業機器・xEV・データセンター・再生可能エネルギー関連を主要顧客層とする。2025年度の連結売上高は27,995百万円と過去最高を更新した。

ビジネスモデル

コンデンサ・モジュールセグメント(売上構成比約64%)では国内外の製造子会社が生産し当社が仕入れ販売する垂直統合型モデルを採る。電力機器システムセグメント(同約36%)は高採算構造(セグメント利益率約30%)で全社利益を牽引する。

両事業で培ったコンデンサ技術とパワーエレクトロニクス技術を融合し、デバイス単体供給からシステム・ソリューション提供へ転換を進めることで付加価値向上を図る。

企業の強み

電力系統の基幹デバイスであるコンデンサと、その活用を担うパワーエレクトロニクス装置の双方の技術を社内に保有する点は競合他社が短期間で模倣困難な固有優位性である。中期経営計画第Ⅲ期ではこれら技術の融合によるソリューション創出を推進しており、デバイス単体供給からシステム提供への転換を進めている。

電力機器システムセグメントは2025年度売上高10,197百万円に対しセグメント利益3,088百万円(利益率約30%)を計上し、全社営業利益2,529百万円を大きく上回る利益を生み出す高収益事業である。国内設備投資需要の拡大を背景に前年度比10.6%増収を達成し、全社収益を牽引している。

国内に秋田・九州・岡山の製造子会社を持ち、海外は米国(アメリカンシヅキ)・中国(上海貿易法人)・タイ(タイ指月電機)の3拠点を展開する。1973年の米国法人設立を皮切りに50年超かけて構築したグローバル供給体制は、顧客の地域ニーズへの対応力と調達リスク分散の両面で競争優位を形成している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期のROEは8.2%(前年度5.2%)と大幅改善し、一般的に想定される株主資本コスト7〜8%水準に到達しつつある。ただし、翌期(2027年3月期)の純利益予想は2,000百万円(前年度比0.5%増)と成長鈍化が見込まれており、ROEの持続的改善には利益成長の継続が不可欠。

配当性向30.4%・年間配当24円への増配は評価できるが、PBR1倍超の定着に向けた資本効率向上策の明示が引き続き求められる。

コンデンサ・モジュールセグメントは2026年3月期売上高17,799百万円(前年度比1.8%減)と減収に転じた。xEV用コンデンサが当社採用品モデルのピークアウト等により前年度比で減収となったことが主因であり、次モデルへの採用確保が中期的な業績回復の鍵を握る。

産業機器用コンデンサの国内パワエレ市場向け需要は好調を維持しているものの、xEV依存の構造リスクが顕在化した形であり、次期採用動向の開示内容を注視する必要がある。

2027年3月期の会社予想は売上高29,600百万円(+5.7%)・営業利益2,700百万円(+6.7%)の一方、経常利益は2,900百万円(△2.1%)と減益を見込む。米国の貿易政策の動向による景気下振れリスクや為替相場の不安定化を会社自身がリスクとして明示しており、外部環境として関税影響・円高進行が収益を圧迫する可能性がある。

持分法投資損失が202百万円(前年度333百万円から改善)と縮小傾向にある点は好材料だが、支払利息の増加(53百万円→74百万円)も注視が必要。

成長戦略

コンデンサとパワエレ技術の融合によるソリューションビジネス確立と企業価値向上

国内設備投資需要の増加(AI・データセンター・半導体製造関連)を背景に、進相コンデンサ・直列リアクトル等の力率改善用機器の販売を拡大。2026年3月期は前年度比10.6%増の10,196百万円を達成し、翌期も引き続き成長を見込む。

インバータ・コンバータ等のパワエレ市場を中心に国内産業機器用コンデンサの売上拡大を継続。2026年3月期は国内売上が好調に推移し、xEV用の減収を一部補完。生産性改善・価格適正化によるコスト競争力強化も並行して推進。

当社採用品モデルのピークアウトにより2026年3月期は前年度比減収となったxEV用コンデンサについて、次期モデルへの採用確保を通じた将来的な回復を目指す。次期設備投資計画への反映が期待される。

2026年3月期は建物及び構築物が1,951百万円増加(建設仮勘定からの振替含む)し、有形固定資産取得支出は1,884百万円。生産性改善の継続と市場拡大への追随を目的とした設備投資を計画的に実施。

2026年3月期の年間配当は24円(前年度14円から71%増配)、配当性向30.4%。2027年3月期も年間配当24円・配当性向30.3%を予想し、連結業績をベースとした安定的な利益還元方針を継続する。

最終更新: 2026年7月19日