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双葉電子工業株式会社

6986東証プライム電気機器

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双葉電子工業株式会社6986

事業内容

双葉電子工業は1948年創業の千葉県茂原市に本社を置く電子部品・機器メーカーで、東証プライム上場。当社グループは親会社と子会社24社で構成され、主に「電子機器事業」と「生産器材事業」の2セグメントを展開する。

電子機器事業では複合モジュール・産業用ラジコン機器・ホビー用ラジコン機器・ロボティクス製品・有機ELディスプレイ等を製造・販売し、生産器材事業ではプレート製品・金型用器材・成形合理化機器等を製造・販売する。製造・販売拠点は日本・台湾・中国・米国・韓国・タイ・ベトナム等にグローバルに展開しており、海外売上高は24,400百万円(2026年3月期)と全体の約57%を占める。

主要顧客は建設機械・農業機械・自動車・射出成形関連の製造業者である。

ビジネスモデル

当社グループは自社工場での製造から販売・アフターサービスまでを一貫して担う垂直統合型ビジネスモデルを採用する。電子機器事業では無線・制御・IoT技術を核とした製品を産業用・ホビー用途に販売し、生産器材事業では金型用器材・成形合理化機器を射出成形業界向けに提供する。

近年はハードウェア単体販売からAI・IoTを活用したソリューション提案へと事業領域を拡張しており、ECサイト「フタバオーダーサイトPlus」や射出成形AIシステム等のデジタルサービスも収益源として育成中である。

企業の強み

1962年にラジコン機器の製造・販売を開始して以来、60年超にわたり無線・制御技術を蓄積。産業用ラジコン機器では農業・建機向け遠隔操作リモコン、ロボティクス製品では北米UAV向け産業用サーボ、ホビー用ラジコンでは2026年3月期に9種類の新製品を市場投入するなど、同一コア技術から多様な製品群を展開できる技術基盤を有する。

2026年3月期末の自己資本比率は77.0%(前期76.3%から上昇)、現金及び現金同等物は28,281百万円。有利子負債依存度は低く、千葉銀行との5,000百万円の無担保コミットメントライン(2027年2月まで)も確保しており、構造改革推進中においても財務の健全性を維持している。

台湾・中国・米国・韓国・タイ・ベトナム・香港等に子会社24社を展開し、製造と販売の両機能をグローバルに保有する。生産器材事業ではベトナム・タイ・韓国に製造拠点を持ち、電子機器事業では台湾・中国・米国に製造拠点を有する。この多拠点体制が顧客への迅速な対応と地域ニーズへの適応を可能にしている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業損失は2,280百万円と前期(1,292百万円)から拡大。売上高は42,982百万円と前期比10.7%減で、2023年3月期ピーク(60,326百万円)から3年間で約29%縮小した。

有機ELディスプレイの事業スキーム変更、蛍光表示管・タッチセンサーの事業終息が電子機器セグメントの減収・損失拡大を招いており、構造改革の痛みが業績に色濃く反映されている。2027年3月期も営業損失1,300百万円の予想であり、黒字転換は中期計画の最終年度以降となる見通し。

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は2,522百万円と前期の損失281百万円から黒字転換したが、その主因は固定資産売却益3,673百万円(建物・土地等の売却)および関係会社清算益553百万円という特別利益計上によるもの。経常損失は683百万円と前期(206百万円)から悪化しており、本業の収益力は改善していない。

2027年3月期予想では当期純損失3,900百万円を見込んでおり、一時的な利益改善に過ぎないことが確認される。

生産器材セグメントは売上高27,596百万円(前期比10.0%減)、営業損失959百万円と損失が拡大。主力の韓国市場では自動車・家電向け低迷に加え、安価な中国製品の輸入増加という外部要因が価格競争を激化させている。

外部要因として、米国の関税政策をめぐる不透明感や中東情勢の緊迫化による原材料コスト上昇も追加的なリスクとして顕在化しつつある。韓国有形固定資産10,596百万円という大規模な固定資産を抱える中、市場環境の改善なしには損益分岐点の引き下げに限界がある。

成長戦略

構造改革完遂とソリューション事業展開でROE8%・PBR1倍以上を長期目標とする

有機ELディスプレイの自社生産終了・蛍光表示管・タッチセンサーの事業終息を実施し、固定費の大幅圧縮を進行中。退職給付費用の減少等により固定費削減効果は一部発現しているが、品種構成変化による操業度悪化が損失拡大を招いており、スキーム変更の過渡期にある。

無線技術とAI・センサー技術を融合した新製品開発・市場開拓を推進。北米UAV関連での産業用サーボ需要取り込みは順調。ドローン事業では中・大型機カスタム対応に加え小型機販売強化と実証実験・サービス事業への領域拡大を目指す。EMS事業では米国生産回帰を背景に受注回復を見込む。

中国生産拠点の工場閉鎖(深圳)・解散手続きを完了し事業再編損は71百万円(前期598百万円から大幅縮小)。韓国生産拠点の再編も進捗。アセアンに加え北米を重要市場と位置づけ新製品投入を推進。インドを新たなマーケットとして中期での事業開始を目指す。連結子会社カブクとのWebサービス連携も推進中。

2026年3月期の1株当たり配当金は18円(前期10円から増配)、配当性向30.3%を実現。中期経営計画ではROE8%・PBR1倍以上を長期目標として掲げ、安定的な資本収益性の早期改善を目指す。2026年3月期のROEは3.1%にとどまっており、目標達成には本業の収益力改善が不可欠。

最終更新: 2026年7月19日