為替変動リスク
海外売上収益比率が90%を超えるため、為替変動が収益・費用・資産・負債の円換算額に大きく影響し、米ドルに対して円高方向に1円変動した場合、年間約4,500百万円の営業利益減少が見込まれる。為替予約契約によるヘッジや販売価格への反映を実施しているが、急激かつ長期的な円高進行時には完全な排除は困難である。グローバル事業展開を続ける限り、恒常的に発生頻度・影響度ともに高いリスクとして認識されている。
情報セキュリティリスク
サイバー攻撃・内部不正による情報漏えいや事業活動停止のリスクが高まっており、GDPRをはじめとする各国個人情報保護法令の強化により法令対応コストも増大している。ISO27001に基づく情報セキュリティマネジメントやTISAX認証取得、人的・技術的・物理的の三側面での対策を実施しているが、想定防御レベルを超える不正アクセスが発生した場合、社会的信用の毀損と多額の費用負担が生じる可能性がある。自動車業界向け事業の拡大に伴い、情報セキュリティ要件はさらに高度化している。
調達リスク
仕入先のトラブル、地政学リスクに起因する原材料・部材の調達難、自然災害・人災、資源枯渇等による供給停止や価格高騰が主なリスクとして想定される。サプライチェーンの複線化、適正在庫の確保、仕入先BCPの点検・対応施策の実行、重要原材料の供給網可視化等を実施しているが、想定を超える規模・期間の災害や地政学リスクの顕在化・輸出規制等の急変が発生した場合、調達困難により業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
地政学リスク・グローバル事業展開
海外売上収益比率が90%を超え、連結売上収益の約50%・生産高の約20%を中華圏が占めるため、中国の内外情勢や米中対立等の地政学リスクが経営に直接影響する。中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格・輸送コスト上昇や最終需要の下振れも想定される。対策としてアセアン等での生産強化や生産体制の多極化・サプライチェーンの複線化を進めているが、想定を超える急激な変化が生じた場合は業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
製品需要変動リスク
電子部品の需要は世界経済情勢に大きく左右され、特に成長性の高いエレクトロニクス製品では実態と乖離した部品需要が発生することがあり、当社グループは需要変動の影響を増幅して受ける構造にある。エッジデバイス・ITインフラ・モビリティ・環境・ウェルネスの複数市場への分散やDX推進による生産効率改善を対策として講じているが、急激な需要減少時には生産設備・人員・資材の余剰が発生し、逆に急激な需要増加時には販売機会の逸失と将来の競争力低下につながる可能性がある。
新技術・製品開発リスク
電子部品業界では技術革新のスピードが加速し製品ライフサイクルが短期化しており、競合他社との価格競争や地政学リスクも顕在化する中で、革新的新製品を適切なタイミングで開発することが不可欠となっている。売上収益の8〜9%を研究開発費に充当し業界内でも高水準の投資を継続しているが、市場・製品動向の変化や代替技術の出現が予測を超えた場合、期待した製品需要の減退や開発費用の増大を招く可能性がある。技術革新の加速により、研究開発投資の回収リスクは中長期的に高まっている。
品質リスク
モビリティ・ITインフラを基盤領域とする事業拡大に伴い、重大な品質問題発生時の業績への影響度が増大しており、環境負荷物質に関する法規制の厳格化への対応も求められている。ISO・IATFに準拠した品質保証活動や開発から出荷に至る全段階での品質管理体制を整備しているが、現時点の技術・管理レベルを超える事故や法規制変化への追従不足が生じた場合、多額の損害賠償や売上減少・製品信頼の低下につながる可能性がある。
M&A・戦略的投資リスク
新規技術獲得・新事業領域進出・既存事業強化を目的としたM&A・業務提携・戦略的投資を実施しているが、市場環境や競争環境の著しい変化、当事者間の利害不一致、人材流出等が発生した場合、想定した事業ポートフォリオマネジメントを実行できないリスクがある。投下資金の未回収・追加費用の発生・のれん及び長期性資産の減損損失が生じる可能性があり、事業統合後も定期的な検証と必要に応じた戦略の軌道修正を実施している。
気候変動リスク
カーボンプライシング導入・省エネ基準厳格化による工場建設・運用コスト増加(移行リスク)と、台風・大雨等の異常気象による主要工場の操業停止・原材料供給途絶(物理リスク)の双方が顕在化するリスクがある。気候変動対策委員会を設置し、2035年度RE100達成・2050年度サプライチェーン全体カーボンニュートラルを目標に掲げ、社内カーボンプライシング制度や生産製品の分散化・輸送ルートの複数化等を推進しているが、中長期的にステークホルダーの要請に応えられない場合、業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
コンデンサ・特定顧客依存リスク
当連結会計年度においてコンデンサが連結売上収益の51%を占めており、特定製品への依存度が高い状態にある。グローバルな販売ネットワークを活用した顧客分散や、通信用デバイス・モジュール・バッテリー事業等の拡大による収益多角化を進めているが、コンデンサを代替しうる革新技術・製品の出現や強力な競合の台頭、特定取引先からの受注減少が生じた場合、業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

