事業内容
株式会社図研は1976年創業、エレクトロニクス・自動車関連・産業機器製造業を主要顧客とし、設計から製造までのプロセスにかかわるソリューションを研究開発・販売・サポートする企業グループです。主力製品は電気設計システム「CR-8000 Design Force」、ワイヤハーネス設計システム「E3.series」、設計データ管理システムDSシリーズ、MBSEモデリングツール「GENESYS」など。
日本・欧州・米国・アジアの4セグメントで事業を展開し、22社の子会社・1社の関連会社を含むグループで世界のモノづくり企業を支援しています。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
設計システムのライセンス販売(基板設計・回路設計・ITソリューション)で初期収益を獲得し、導入後はクライアントサービス(保守・サポート)として継続的な収益を積み上げる構造です。2026年3月期のクライアントサービス売上高は18,483百万円(全体の42.9%)に達し、ライセンス数増加に伴い安定的に拡大しています。
受注残高26,224百万円(前期比25.4%増)が次期以降の収益可視性を高めています。
企業の強み
売上高は2022年3月期31,502百万円から2026年3月期43,102百万円へ5期連続で過去最高を更新。営業利益・経常利益も5期連続過去最高、当期純利益も2期連続過去最高を達成。全ソリューション区分で前期を上回る売上を計上しており、特定製品依存ではない多面的な成長を実現しています。
2026年3月期のクライアントサービス売上高は18,483百万円(前期比9.1%増)で全売上の42.9%を占め、ライセンス数増加に連動して安定拡大しています。受注残高のうちクライアントサービス分は18,782百万円と全受注残高の71.6%を占め、将来収益の高い可視性を確保しています。
日本・欧州・米国・アジアの4セグメントで独立した現地法人を持ち、研究開発費5,445百万円を日本(3,088百万円)・欧州(1,994百万円)・米国(362百万円)で分担。欧州ではE3.seriesを中心に自動車・産業機器向けに強固な顧客基盤を持ち、アジアでは営業利益率29.2%の高収益を実現しています。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高43,101百万円(前期比5.8%増)、営業利益5,865百万円(同8.8%増)、経常利益7,133百万円(同20.2%増)、親会社株主帰属当期純利益5,400百万円(同3.3%増)と全指標で過去最高を更新。経常利益の大幅増は持分法投資利益が900百万円(前期492百万円)に拡大したことが寄与。
売上高営業利益率は13.6%(前期13.2%)と改善。過去5期の売上高は31,502→35,073→38,466→40,736→43,101百万円と安定成長軌道を維持。
外部要因として製造業DXへのIT投資活発化が追い風となっている一方、米国通商政策の不確実性が次期の注視点。2027年3月期会社予想は売上高46,000百万円(前期比6.7%増)、営業利益6,700百万円(同14.2%増)。
成長戦略
主力製品の全世界拡販とMBSE・AI・半導体分野による次世代設計市場の開拓
全世界で主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズの拡販を継続。当期はAIを活用した自動配置配線機能を新たにリリースし、顧客の設計資産特性に応じた最適設計提案を実現。次世代半導体プロジェクトへの技術支援も継続し、新規需要の取り込みを図る。
従来の自動車関連・産業機器製造業に加え、工場プラントや電力インフラなどの新市場向けに「E3.series」の機能拡充を実施。欧州・日本・米国での拡販が堅調に推移しており、受注残高の積み上がりが次期売上に貢献する見込み。
構想設計段階のデジタル化を実現するMBSEツール「GENESYS」の提案活動を強化し、本格的な運用フェーズへの移行を支援。当期はGENESYSで作成したモデルのWeb共有・情報交換製品をリリースし、利便性を向上。MBSE分野を中心に開発費を増加させており、収益化は途上段階。
ライセンス数の積み上がりに伴いクライアントサービス売上高は18,483百万円(前期比9.1%増)と拡大継続。受注残高18,782百万円(クライアントサービス分)が次期以降の安定収益を担保しており、利益の質向上に寄与している。
米国セグメントの営業損失は392百万円と前期(785百万円の赤字)から大幅縮小。受注高3,597百万円(前期比26.3%増)・受注残高2,882百万円と先行指標は改善。GENESYS・CR-8000・E3.seriesの拡販継続により黒字転換を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

