事業内容
日本セラミック株式会社は1975年創業、鳥取県鳥取市に本社を置くセンサ専業の電子部品メーカーである。超音波センサ・焦電型赤外線センサを中核製品とし、車載(ADAS・超音波センサ)、セキュリティ・防犯、照明・家電、産業機器など幅広い用途向けに製品を供給する。
国内製造拠点(鳥取)に加え、フィリピン・英国・中国・香港に子会社を持つグローバル生産・販売体制を構築。東京証券取引所プライム市場上場。
2025年12月期の売上高は27,325百万円、受注高は30,178百万円と受注残高が7,416百万円(前期比62.5%増)に積み上がっており、先行指標は良好である。
ビジネスモデル
自社の研究開発部門・研究所でセンサ素子・セラミック素材の技術を蓄積し、国内外の自社工場で製造した製品を直販・代理店経由で販売する垂直統合型モデル。主要販売先の株式会社中外が売上高の22.2%(6,061百万円)を占める。
設備投資は自己資金で賄い、無借金経営を維持。研究開発費は911百万円(売上高比約3.3%)を継続投入し、技術優位性を維持する。
企業の強み
1975年の創業以来、超音波センサ・焦電型赤外線センサの日米特許を早期取得し、技術的優位を確立。有報において「世界的にトップシェアの位置にあるセンサ分野」と明記されており、50年にわたる技術・生産ノウハウの蓄積が参入障壁を形成している。
2025年12月期の営業利益率は22.8%(営業利益6,228百万円)と電子部品業界内でも高水準。負債合計6,321百万円に対し純資産50,037百万円と自己資本比率は極めて高く、設備投資2,080百万円を全額自己資金で賄う財務基盤を有する。
2025年12月期の受注高は30,178百万円(前期比25.2%増)、受注残高は7,416百万円(前期比62.5%増)に達した。車載向けADAS需要の拡大とセキュリティ向け販売増が牽引しており、次期以降の売上高を裏付ける先行指標として機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の財務推移は売上高21,358百万円(2021期)→27,325百万円(2025期)と5期連続増収、営業利益も3,380百万円→6,228百万円と同様に増益基調を維持。2026年12月期第1四半期は売上高6,566百万円(前年同期比1.1%減)と微減に転じたが、資本効率重視の製品群見直しによる意図的な選択の結果であり、営業利益1,597百万円(同5.7%増)・経常利益1,838百万円(同25.3%増)と利益面は改善が続く。
外部要因として為替差益131百万円の計上が経常利益を大きく押し上げた点は留意が必要。親会社株主帰属四半期純利益は1,325百万円(同22.7%増)と堅調。
通期予想は売上高28,000百万円・営業利益6,500百万円で据え置かれており、収益性の改善トレンドは継続している。
成長戦略
車載・安全分野への集中投資と資本効率向上でROE12%以上を目指す
ADAS向け車載安全製品とセキュリティ向け製品の販売が2026年12月期第1四半期においても堅調に推移。欧州向け売上高が前年同期353百万円から554百万円へ57%増加するなど、地域別でも拡大が確認されている。
資本効率を重視した製品群の見直しを継続実施。売上原価削減(前年同期4,575百万円→当期4,384百万円)と案件選別により、2026年12月期第1四半期の営業利益率は24.3%に改善。通期営業利益率目標は23.2%(6,500百万円÷28,000百万円)。
2026年12月期第1四半期に自己株式488,300株・1,775百万円を取得。2026年5月には追加で上限700,000株・20億円の自己株式取得を決議。年間配当165円を維持しながら積極的な株主還元でROE改善を推進。
最終更新: 2026年7月17日

