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菊水ホールディングス株式会社

6912東証スタンダード電気機器

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菊水ホールディングス株式会社6912

事業内容

菊水ホールディングス株式会社は、1949年創業の電気計測器メーカーを前身とし、2022年に持株会社体制へ移行した。主力製品は直流電源・交流電源・電子負荷装置等の電源機器群(売上高の約73%)と、安全関連試験機器・航空用電子機器等の電子計測器群(約23%)で構成される。

主要顧客は車載・EV、データセンター、半導体、航空宇宙・防衛、再生可能エネルギー等の幅広い産業分野に及ぶ。国内販売に加え、米国・欧州・中国・インド等に現地子会社を持ち、海外売上高は5,151百万円(売上高比約35%)に達する。

ビジネスモデル

菊水電子工業が研究開発・販売を、菊水エムズが製造を担う機能分担体制のもと、電源機器・電子計測器を自社開発・製造し、国内外の顧客に直販・代理店経由で販売する。修理・校正サービス(555百万円)も提供し、製品販売後の継続的な顧客接点を維持する。

研究開発費は1,359百万円(売上高比9.3%)と高水準を維持し、技術差別化による製品競争力の確保を収益基盤としている。

企業の強み

当連結会計年度の研究開発費は1,359百万円(売上高比9.3%)に達し、バッテリ・パワーデバイス・モーター・次世代エネルギー分野の先行開発に重点投資している。工業所有権は86件を保有し、EV向け双方向OBC評価対応の交流電源や大容量双方向直流電源PXBシリーズ等、顧客ニーズに即した新製品を継続的に市場投入している。

米国・欧州(ドイツ)・中国・インドに現地販売・修理子会社を持ち、2023年にKikusui Electronics Europe GmbH、2025年にKIKUSUI ELECTRONICS INDIA PRIVATE LIMITEDを設立するなど拠点拡充を継続している。海外売上高は5,151百万円(前年同期比12.2%増)と国内を上回る成長率を示しており、グローバルな顧客対応体制が競争優位を形成している。

当連結会計年度末の総資産19,117百万円に対し純資産は15,693百万円(自己資本比率約82%)と極めて健全な財務構造を維持している。資金調達は自己資金を基本とし、現金及び現金同等物は5,736百万円。

営業キャッシュフローは2,283百万円と安定的に創出されており、研究開発・設備投資への継続的な資源配分を可能にしている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は前期比9.4%増の14,688百万円と堅調だが、営業利益率は14.5%と前期14.9%から0.4ポイント低下。海外製品の仕入コスト増、ベースアップ等による人件費増(給与手当1,215百万円、前期比15.6%増)、研究開発費増が利益率を圧迫。

電源機器群(前期比11.6%増)が成長を牽引する一方、修理・校正サービスは微減。コスト増圧力が続く中、売上成長による吸収が継続できるかが焦点。

2027年3月期の会社予想は売上高14,700百万円(前期比0.1%増)、営業利益2,150百万円(同0.7%増)と実質的な横ばい見通し。米国の相互関税政策、中国経済の停滞、EVシフト減速懸念等の外部リスクが成長の重石となっている。

一方、再生可能エネルギー・データセンター・AI関連の設備投資需要は中長期的な追い風として期待されるが、短期的な業績モメンタムの鈍化は投資家が注視すべき点である。

2026年3月期の年間配当は普通配当59円+記念配当10円の計69円(配当性向35.7%)と増配を実施。しかし2027年3月期予想は59円(配当性向30.3%)と記念配当分が剥落する形で実質減配となる。

自己株式消却(1,100,000株、2025年12月実施)による株主還元姿勢は評価できるが、1株当たり純資産1,884円に対する配当利回りの水準感と、業績横ばい予想下での還元方針の持続性を継続的に確認する必要がある。

成長戦略

eモビリティ・次世代エネルギー・パワー半導体・データセンターの4重点市場でグローバル展開を加速

eモビリティ、次世代エネルギー、パワー半導体、データセンターを重点市場と位置付け、展示会出展・Webマーケティングを通じたソリューション提案を継続。2026年3月期は各市場向け設備投資需要を取り込み売上高9.4%増を達成。

2026年3月期にKIKUSUI ELECTRONICS INDIA PRIVATE LIMITEDを新設し連結子会社7社体制へ。インドではEV関連市場・データセンター関連市場向け交流電源が好調に推移しており、新興市場での事業基盤構築が進展。

営業DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、Webマーケティング活用によるブランドプレゼンス向上とユーザーリレーション強化を図る。DX推進に伴う経費増加が見込まれるが、中長期的な営業効率改善を目指す。

研究開発費を1,359百万円(前期比8.0%増)に拡大し、顧客課題解決に資する製品開発を継続。無形固定資産も289百万円(前期55百万円)へ大幅増加しており、ソフトウェア等への投資が加速している。

最終更新: 2026年7月19日