事業内容
古野電気は1948年に世界初の魚群探知機を実用化した舶用電子機器の専業メーカーで、航海機器・漁労機器・無線通信装置を中心に世界100カ国超へ製品を供給する。連結子会社35社を含むグループで、欧米・アジアに販売・サービス拠点を有し、海外売上比率は6割超。
舶用事業が売上高の約86%を占める中核事業であり、産業用事業(医療・ITS・防衛)、無線LAN・ハンディターミナル事業(教育ICT)、電磁環境試験事業(その他)を展開する多角的な電子機器グループである。主要顧客は商船・漁船・プレジャーボートオーナー、造船会社、防衛省、医療機関、教育機関等と幅広い。
ビジネスモデル
新造船竣工時の機器搭載から既存船の換装・保守メンテナンスに至る「ライフサイクルサポート」を基本戦略とし、世界80カ国以上の販売・サービス拠点を通じて継続的な収益を確保する。機器販売に加え、リモートモニタリングや予兆保全サービスを拡充することで高付加価値化を図り、利益率の向上を追求している。
産業用・無線LAN事業では防衛装備品や教育ICT向けに機器販売とソリューション提供を組み合わせる。
企業の強み
1948年に世界初の魚群探知機を実用化して以来、超音波・マイクロ波・電波航法・情報処理技術を蓄積。研究開発費は2025年2月期に6,303百万円(売上高比5.0%)を投じ、AR/VRナビゲーション・離着岸支援システム等の自律航行支援技術で日本海事協会の製品認証を取得するなど、技術優位性を維持している。
欧米・アジアを中心に連結子会社35社を含む販売・サービス拠点を世界80カ国以上に展開。グローバルサービスネットワークを活用した保守サービスが欧州・アジアを中心に好調に推移し、2025年2月期の舶用事業売上高は108,678百万円(前年同期比+10.7%)、セグメント利益は13,334百万円(同+87.7%)を達成した。
2031年2月期目標として掲げた連結売上高1,200億円・営業利益率10%を、2025年2月期(売上高126,953百万円、営業利益率10.4%)に6年前倒しで達成。自己資本経常利益率は2023年2月期の5.2%から2025年2月期には21.3%へ急改善し、自己資本比率も58.4%と財務健全性も高い水準を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年2月期84,783百万円から2026年2月期140,616百万円へ4期で約1.66倍に拡大し、成長が加速している。営業利益は2023年2月期に1,523百万円まで落ち込んだ後、2024年2月期6,519百万円、2025年2月期13,181百万円、2026年2月期16,246百万円と急回復・急拡大。
当期純利益も2026年2月期に16,735百万円と過去最高水準を更新した。自己資本比率は58.4%、自己資本経常利益率21.3%と財務指標も大幅に改善している。
成長戦略
舶用ライフサイクルサポートの深化・DX推進と防衛・GNSS等成長事業へのリソース集中
AR/VRナビゲーションシステム・離着岸支援システムの日本海事協会認証取得を経て市場展開を推進。DX推進部を新設し、データ・デジタル技術を活用した新たな顧客価値創出とビジネス機会拡大を図る。
リモートサービスを加えた「攻めのサービス」の推進と、グループ独自のサービスノウハウを集約したデータベース構築により、保守サービス収益の拡大と顧客満足度向上を目指す。
防衛予算増額を背景に防衛装備品事業の生産体制を強化し売上増加を実現。5Gエリア拡大に伴うGNSS時刻同期製品の海外顧客向け販売拡大を推進し、産業用事業の収益性向上を図る。
2027年2月期からROIC(投下資本利益率)経営を導入し、成長投資・株主還元を含むキャッシュアロケーションを開示予定。株主資本コスト約8%に対しROE10%以上の維持を目標とする。
舶用事業で培った技術を活用し、養殖管理支援アプリ「Aqua Scope」や魚体重推定システムの開発・展開を推進。建設現場向けWi-Fiシステム・河川水位監視システム等の新規事業創出にも取り組む。
最終更新: 2026年4月28日

