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古野電気株式会社

6814東証プライム電気機器

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古野電気株式会社6814

事業内容

古野電気は1948年に世界初の魚群探知機を実用化した舶用電子機器の専業メーカーで、航海機器・漁労機器・無線通信装置を中心に世界100カ国超へ製品を供給する。連結子会社35社を含むグループで、欧米・アジアに販売・サービス拠点を有し、海外売上比率は6割超。

舶用事業が売上高の約86%を占める中核事業であり、産業用事業(医療・ITS・防衛)、無線LAN・ハンディターミナル事業(教育ICT)、電磁環境試験事業(その他)を展開する多角的な電子機器グループである。主要顧客は商船・漁船・プレジャーボートオーナー、造船会社、防衛省、医療機関、教育機関等と幅広い。

ビジネスモデル

新造船竣工時の機器搭載から既存船の換装・保守メンテナンスに至る「ライフサイクルサポート」を基本戦略とし、世界80カ国以上の販売・サービス拠点を通じて継続的な収益を確保する。機器販売に加え、リモートモニタリングや予兆保全サービスを拡充することで高付加価値化を図り、利益率の向上を追求している。

産業用・無線LAN事業では防衛装備品や教育ICT向けに機器販売とソリューション提供を組み合わせる。

企業の強み

1948年に世界初の魚群探知機を実用化して以来、超音波・マイクロ波・電波航法・情報処理技術を蓄積。研究開発費は2025年2月期に6,303百万円(売上高比5.0%)を投じ、AR/VRナビゲーション・離着岸支援システム等の自律航行支援技術で日本海事協会の製品認証を取得するなど、技術優位性を維持している。

欧米・アジアを中心に連結子会社35社を含む販売・サービス拠点を世界80カ国以上に展開。グローバルサービスネットワークを活用した保守サービスが欧州・アジアを中心に好調に推移し、2025年2月期の舶用事業売上高は108,678百万円(前年同期比+10.7%)、セグメント利益は13,334百万円(同+87.7%)を達成した。

2031年2月期目標として掲げた連結売上高1,200億円・営業利益率10%を、2025年2月期(売上高126,953百万円、営業利益率10.4%)に6年前倒しで達成。自己資本経常利益率は2023年2月期の5.2%から2025年2月期には21.3%へ急改善し、自己資本比率も58.4%と財務健全性も高い水準を維持している。

エンヴァリスの着眼点

GHG対応代替燃料船需要による新造船ブームと、2000年代後半建造船の換装期到来が同時進行しており、舶用事業に構造的な追い風が吹いている。ただし造船サイクルは周期性が高く、手持ち工事量の減少局面では機器販売が急減するリスクがある。保守サービス収益の比率向上が業績安定化の鍵となる。

営業利益は2022年2月期の2,532百万円から2026年2月期には16,246百万円へ約6.4倍に拡大し、利益率も3.0%から11.6%へ急伸した。円安効果(米ドル+7.3%、ユーロ+7.6%)が寄与しており、為替が反転した場合の利益押し下げ影響を定量的に把握することが投資判断上の重要ポイントとなる。

2027年2月期からROIC経営の導入を表明し、キャッシュアロケーション開示も予定している。産業用事業(利益率4.9%)や無線LAN事業(同3.5%)は舶用事業(同13.8%)と比べ収益性が低く、事業ポートフォリオの最適化と成長投資の優先順位付けが企業価値向上の観点から注目される。

成長戦略

舶用ライフサイクルサポートの深化・DX推進と防衛・GNSS等成長事業へのリソース集中

AR/VRナビゲーションシステム・離着岸支援システムの日本海事協会認証取得を経て市場展開を推進。DX推進部を新設し、データ・デジタル技術を活用した新たな顧客価値創出とビジネス機会拡大を図る。

リモートサービスを加えた「攻めのサービス」の推進と、グループ独自のサービスノウハウを集約したデータベース構築により、保守サービス収益の拡大と顧客満足度向上を目指す。

防衛予算増額を背景に防衛装備品事業の生産体制を強化し売上増加を実現。5Gエリア拡大に伴うGNSS時刻同期製品の海外顧客向け販売拡大を推進し、産業用事業の収益性向上を図る。

2027年2月期からROIC(投下資本利益率)経営を導入し、成長投資・株主還元を含むキャッシュアロケーションを開示予定。株主資本コスト約8%に対しROE10%以上の維持を目標とする。

舶用事業で培った技術を活用し、養殖管理支援アプリ「Aqua Scope」や魚体重推定システムの開発・展開を推進。建設現場向けWi-Fiシステム・河川水位監視システム等の新規事業創出にも取り組む。

最終更新: 2026年4月28日