海外事業・地政学リスク
販売高の70%以上・生産高の80%以上が海外で発生しており、中国・マレーシア・ベトナム・米国・フィリピンの生産子会社が主要拠点。経済制裁・貿易摩擦・関税引上げ・輸出入規制強化に加え、地政学的緊張の高まりや政情不安が生産活動・サプライチェーンに重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として調達先の複数化・分散、経済圏に合わせた調達先選択、有事発生時の迅速対応体制を整備している。
市場ニーズ変動・競合激化
自動車・半導体検査・携帯端末・先端医療機器の各市場動向や顧客業績に受注が大きく左右される。車載通信の統合化・ソフトウェア化の進展等により既存製品の需要が減少し、競合他社との価格競争激化で競争優位が損なわれる可能性がある。対応として2023年4月設立のインキュベーションセンターによる新規事業育成・ビジネスモデル変革、CTO設置と研究開発部門のScrap&Buildによる新コア技術探索に取り組んでいる。
為替レート変動リスク
販売高の70%以上・生産高の80%以上が海外で発生し、売上・原価・保有資産の多くが現地通貨建てであるため、為替レートの急激な変動が円換算後の業績・財務状況に直接影響する。現連結会計年度末の通貨別構成では、円高が損益にマイナス、円安がプラスの影響をもたらす構造。外貨建債権債務管理の徹底、グローバル全拠点を網羅したトータル通貨バランスの確保、ヘッジ方針の検討等でリスク軽減に努めている。
原材料調達・コスト上昇
戦争・紛争・感染症・インフレーション等の不測の事態により原材料・部品の仕入れコストおよび配送コストが著しく上昇し、供給停滞・停止が生じる可能性がある。特にイラン情勢緊迫化によるホルムズ海峡封鎖リスクや、金・銅等の原材料価格高騰が製造コストを圧迫する懸念がある。戦略的在庫確保、物流ルート分散、調達先多元化、代替材料・代替仕様の事前認定による設計柔軟性確保で対応している。
情報セキュリティリスク
内部からの情報漏洩や外部からのサイバー攻撃により、経営上重要な情報資産および顧客から預かる情報が漏洩・破壊・改ざんされた場合、重大な損害・損失を被る可能性がある。ISO27001の枠組みに沿った情報セキュリティ体制を構築し、役員・社員への継続的教育および内部・外部による定期監査を実施している。テレワーク環境下においても通信暗号化ソフトウェアの利用等により情報セキュリティを確保している。
製品品質・製造物責任
当社製品の欠陥により顧客財物の破損や顧客製品の市場回収等が発生した場合、損害賠償責任を負い経営成績・財務状況に影響を与える可能性がある。顧客の製造工程・検査工程で使用される部品・検査機器を供給しているため、品質問題の影響範囲が広い。仕様・要件確認の強化、不良ゼロ化活動、社員教育の拡充に加え、PL保険への加入で万一に備えている。
人材不足・後継者リスク
人材獲得競争の激化により必要な技術・ノウハウを有する人材の確保が困難になっており、後継者不在による部門機能停滞やキャリアパスの固定化が中長期的な事業推進・生産供給能力・製品品質に影響を及ぼす可能性がある。機動的に複数業務を遂行できる人材育成、計画的な後継者育成、部門横断プロジェクトへの公募制採用検討を進めるとともに、Microsoft Copilot for Microsoft 365の導入による業務効率・生産性向上に取り組んでいる。
脱炭素・気候変動リスク
脱炭素への取組みが不十分と評価された場合、顧客からの取引縮小・停止やダイベストメント、評判低下による業績悪化・株価下落の可能性がある。また気温上昇に伴う冷却・エネルギーコストの増加が収益を圧迫するリスクもある。2026年3月31日にSBTi認定を取得し、Scope1・2を2030年度に2024年度比42%削減、Scope3を同25%削減する目標を設定、再生可能エネルギー調達拡大等で対応している。
コーポレートガバナンス
ガバナンス機能が不十分な場合、業績悪化・株価下落・評判低下を招く可能性があり、資本コストを下回る投資は企業価値毀損につながる。2025年6月27日開催の第87期定時株主総会後より独立社外取締役比率を50%(8名中4名)とし、指名・報酬諮問委員会の透明性向上に取り組んでいる。ROIC経営の徹底、投資・撤退基準の明確化、3線ディフェンス体制の構築により意思決定精度の向上を図っている。
M&A・同意なき買収リスク
M&A後の経営統合プロセスに不首尾が生じた場合、想定シナジーを発揮できず企業価値向上を実現できない可能性がある。また株価が過小評価され続けた場合、競合他社等から同意なき買収提案・買収行為を受けるリスクが高まる。事業リスク管理委員会による意思決定プロセスへの関与、ROIC経営の徹底、重要パートナーとの戦略的提携拡大、従業員持株会強化による株主構造の長期安定化で対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

