事業内容
株式会社日本トリムは1982年創業の電解水素水整水器メーカーで、東証プライム上場。連結子会社7社・持分法適用関連会社4社の計12社で構成される。
主力のウォーターヘルスケア事業では、厚生労働省所管の管理医療機器である電解水素水整水器および浄水カートリッジの製造販売、インドネシアでのボトルドウォーター事業を展開。医療関連事業では、国内最大手民間さい帯血バンクのステムセル研究所による細胞バンク事業、電解水透析用機器の販売、医薬研究用機器の製造販売を手掛ける。
主要顧客は国内一般消費者(職域・WEB販売)、医療施設、出産を控えた家族層など多岐にわたる。
ビジネスモデル
整水器本体の販売で顧客基盤を形成し、消耗品である浄水カートリッジの定期購入(2026年3月期売上高5,847百万円)でストック型の安定収益を確保する二層構造が基本モデル。インドネシアのボトルドウォーター事業(同4,782百万円)が第三の収益柱として急成長中。
医療関連事業では細胞バンクの累計保管検体数11万件超から継続的な保管料収入を得るストックモデルを構築しており、グループ全体で複数のストック収益源を持つ。
企業の強み
約85万件の整水器アクティブユーザーを抱え、消耗品である浄水カートリッジ販売が2026年3月期に5,847百万円(前期比4.2%増)と毎期着実に伸長。定期的な情報配信・フォロー架電による顧客サービスが継続購入率を支え、景気変動に左右されにくい安定収益基盤を形成している。
子会社ステムセル研究所は国内さい帯血保管総数の約99%のシェアを占める国内最大手の民間さい帯血バンク。2026年3月末時点の累計保管検体数は11万件を超え、契約期間にわたり継続的な保管料収入が発生するストックモデルを確立。2024年11月の新保管プラン導入により当期売上高は過去最高を更新した。
1982年の創業以来、台湾大学・九州大学・東北大学・神戸大学・早稲田大学・理化学研究所等と産官学共同研究を継続。電解水素水の「胃腸症状の改善」効果は厚生労働省所管の管理医療機器として認証済み。
2025年2月には早稲田大学との共同研究成果が国際学術誌に掲載されるなど、エビデンスの継続的蓄積が競合参入障壁となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期16,277百万円から2026年3月期24,159百万円へ6期連続増収・過去最高を更新。一方、営業利益は2025年3月期3,286百万円をピークに2026年3月期は2,941百万円(前期比10.5%減)へ低下し、営業利益率も14.6%から12.2%に悪化した。
減益要因は人的投資強化、インドネシアでの広告費増加、プラチナ価格高騰による原材料コスト増(外部要因として)。2027年3月期予想は売上高27,000百万円(前期比11.8%増)・営業利益3,300百万円(同12.2%増)と増収増益回帰を見込むが、中東情勢に起因する石油関連原材料の価格上昇リスクを織り込んでいる点に留意が必要。
成長戦略
整水器・インドネシア・医療関連の三本柱で2028年3月期売上高310億円を目指す
直接販売の主軸である職域販売部門において、2026年度内に150名体制(前期末比22.0%増)を目標として採用を強化。販売力の底上げ、スポーツ・美容分野の更なる深耕、新規販売チャネルの開拓、新製品開発、エビデンス強化など中長期視点の取り組みを推進する。
PT.SUPER WAHANA TEHNOにおいて、拡大する需要に対応すべく新たな自社工場建設を推進中。2027年度中の稼働を目標とし、生産能力強化・経営効率向上・安定した供給体制の構築を図る。また、ガロンボトルの素材変更を2026年度中に予定し、消費者の健康意識の高まりに対応する。
2027年3月期に5施設の新規導入を見込み、現在の37施設・1,127床から拡大を図る。日本透析医学会等の学術集会への積極参加、代理店との連携強化、透析患者への情報発信強化により新規導入候補先を開拓。エビデンス強化と透析装置の改良を継続し、次世代グローバルスタンダード療法としての普及拡大を目指す。
再生医療分野では、国内既存事業の更なる成長に加え、シンガポールを起点とする海外展開の本格化と新規事業に精力的に取り組む。シンガポール市場の競合他社の動向も踏まえ、今後の市場開拓に向けた重要投資局面と位置づけ先行的投資を実施中。2027年3月期も過去最高売上の更新を計画している。
整水器販売事業を柱に、ボトルドウォーター事業、電解水透析事業、再生医療分野の各事業を精力的に展開し中期経営計画の達成を目指す。資本政策としてROE10%以上を目標指標とし、DOE4%を基準とした累進的配当を実施。2027年3月期配当予想は1株当たり130円(DOE4.0%、配当性向44.5%)。
最終更新: 2026年7月19日

