事業内容
株式会社OSGコーポレーションは1970年8月設立(創立55周年)。電解水素水生成器・浄水器等の水関連機器製造販売を中核に、メンテナンス事業・HOD(水宅配)事業・FOOD事業の4セグメントで構成される。
子会社18社を含むグループ体制で、国内全国11拠点に加え中国・インド等アジア諸国にも展開。廃プラスチック問題や熱中症対策といった社会課題への対応を事業機会と位置付け、「100年企業」を目指す長期ビジョンのもと、水関連事業の深化と食分野の新市場構築を並行して推進している。
ビジネスモデル
水関連機器の販売後に訪問メンテナンスとカートリッジ交換で継続収益を得るメンテナンス事業(営業利益率18.9%)が収益の柱。HOD事業はエリアライセンスチェーン形式でボトルドウォーター宅配のストック収益を積み上げる。
FOOD事業はFC展開によるロイヤルティ収入も加わる。製品販売→メンテナンス→宅配・FC収益という多層的なリカーリング構造が特徴。
企業の強み
創立以来55年にわたり構築した顧客データベースを活用した訪問メンテナンスシステムを保有。2026期のメンテナンス事業は売上高2,075百万円、営業利益393百万円、営業利益率18.9%を達成。既存顧客基盤からの安定的なリカーリング収益がグループ全体の収益を下支えしている。
大阪・関西万博会場に無料給水スポットを設置し、会場内ゴミ排出量を当初予定比約50%削減する成果を実証。万博閉幕時点で給水回数1,200万回を突破。この実績を起点に自治体・学校施設からの先行受注を積み上げており、廃プラスチック対策・熱中症対策の社会的需要を事業機会として具体化しつつある。
自社技術開発部門(エジソン部)と子会社㈱OSGウォーターテックの商品開発部が連携し、企画開発から製造・販売・メンテナンスまでの一貫体制を構築。ユーザーの声を直接製品開発に反映できる仕組みを持ち、2026期の研究開発費は45百万円。
「熱中症予防声掛けプロジェクトひと涼みアワード」業界唯一10年連続最優秀賞受賞の実績も有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期9,868百万円をピークに2024期7,896百万円まで低下後、2025期7,930百万円・2026期8,185百万円と緩やかに回復。営業利益は2022期1,141百万円から2025期134百万円まで急落後、2026期208百万円と底打ち感が出ていた。
しかし2027年1月期第1四半期は売上高1,983百万円(前年同四半期比1.3%減)、営業利益38百万円(同30.9%減)と再び減益。FOOD事業における前年同四半期の設備機材輸出等の一時的売上・利益の反動が主因であり、構造的な悪化ではないものの、通期予想(営業利益500百万円)達成には残り3四半期での大幅な挽回が必要。
メンテナンス事業は人的資本投資によるコスト増で減益ながら安定収益を維持。
成長戦略
社会課題解決型需要の取り込みとFOOD事業の収益化を両輪とした成長戦略
大阪・関西万博での給水スポット実績とSDGs・熱中症対策受賞を起点に、全国自治体・学校・公共施設からの引き合いが大幅増加。先行受注として一定の成果を得ており、2025年6月施行の労働安全衛生法改正による熱中症対策義務化が外部追い風として機能している。
PFAS等水質問題を背景とした飲料水の安全・安心需要の高まりを受け、家庭用浄水器のサブスク型モデルを展開。第1四半期は引き続き進展しており、メンテナンス事業の将来的な顧客基盤拡大にも寄与する。
不採算店舗の整理と収益構造改革により赤字幅は大幅縮小。直営店1店舗あたり売上が前期比106.2%と改善しており、今期中の黒字化に向けて計画通り推移していると経営者は説明している。
インバウンド需要の取り込みと継続的な新商品開発・SNS活用施策が奏功し、第1四半期は計画を上回る進捗。今期中に新たに2店舗の出店を予定しており、成長基盤の強化を進めている。
上海においてFC展開のモデルとなる3店舗体制を構築。2023・2024・2025年の3年連続で「POP Shanghai 100(上海名店100選)」に選出。今後は中国全土でのFC展開を推進し、成長機会の大きい市場への経営資源集中を図る。
2024年8月より稼働した新工場は固定費負担が先行しているが、生産能力は大幅に向上。「元祖五十番神楽坂本店」の創業70周年(来年)を活用したブランド力強化とともに、ホテル・レストラン市場を中心とした販路拡大を進めている。
最終更新: 2026年7月17日

