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エレコム株式会社

6750東証プライム電気機器

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エレコム株式会社6750

事業内容

エレコム株式会社は1986年設立の国内大手デジタル周辺機器メーカーで、「ELECOM」ブランドを中核に、「Logitec」「HAGIWARA Solutions」「DXアンテナ」「テスコム」等の複数ブランドを傘下に持つ。事業領域はパワー&I/Oデバイス(キーボード・マウス・モバイルバッテリー等)、家電(理美容家電等)、BtoBソリューション(堅牢タブレット・NAS・受信関連機器等)、周辺機器・アクセサリ(ネットワーク機器・ストレージ等)の4品目区分で構成される。

主要顧客は家電量販店・EC(アマゾンジャパン向け売上高15,119百万円・売上比11.4%)等のBtoC販路に加え、教育・企業・官公庁向けのBtoB市場にも注力。連結子会社17社を含むグループで国内外に事業を展開する。

ビジネスモデル

主に海外(中国等)の製造委託先から米ドル建てで商品を仕入れ、自社開発製品と組み合わせて国内外に販売するファブレス型ビジネスモデルを採用。横浜・深圳の二極開発体制で高速商品開発を行い、家電量販店・EC・法人販路を通じて収益を得る。

BtoB領域では保守サービスや複合ソリューション提案による高付加価値化を推進し、利益率改善を図っている。

企業の強み

「ELECOM」「Logitec」「HAGIWARA Solutions」「DXアンテナ」「テスコム」等の複数ブランドを傘下に持ち、パワー&I/Oデバイス・家電・BtoBソリューション・周辺機器の4品目区分で売上高132,132百万円を計上。特定製品への依存を分散し、需要変動への耐性を持つ製品構成を実現している。

2026年3月期末の自己資本比率は74.4%、現金及び現金同等物は58,497百万円を保有。無借金に近い財務構造を維持しつつ、日本アンテナ株式会社の株式交換による子会社化や物流センター投資(設備投資総額4,773百万円)を実行できるキャッシュ創出力と財務基盤を有する。

横浜技術開発センターを中核開発拠点とし、2024年3月に深圳技術開発センターを新設。現地エンジニアによる頻繁なベンダー訪問でトレンド情報を収集し、迅速な製品開発を実現。

2026年3月期の研究開発費は4,888百万円。iFデザインアワード2026で9シリーズ、グッドデザイン賞12シリーズ受賞(うちグッドデザイン金賞1件)の実績を持つ。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は20,191百万円(前期比117.1%増)と大幅増益となったが、日本アンテナ取得に伴う負ののれん発生益7,648百万円が特別利益に計上されており、実態的な収益力の評価には注意が必要。これを除いた実質的な配当性向は35.4%と会社方針(30%以上)に沿う水準。

2027年3月期の純利益予想は11,450百万円(前期比43.3%減)と大幅減益見通しであり、一過性利益剥落後の実力値が問われる局面となる。

2026年3月期のBtoBソリューション売上高は42,909百万円(前期比29.6%増)と急拡大し、パワー&I/Oデバイス関連(42,996百万円)と並ぶ最大品目区分に成長。日本アンテナの6か月連結効果に加え、堅牢タブレット・NAS・産業機器向けメモリ等の有機的成長も寄与。

2027年3月期計画では49,412百万円(前期比15.2%増)と全品目中最大の増収額を見込む一方、周辺機器・アクセサリは29,940百万円(同4.3%減)と縮小見通しであり、ポートフォリオシフトが加速している。

外部要因として、米ドル建て仕入取引が多い同社にとって円安継続とインフレ進行は原価上昇圧力となっており、2026年3月期も為替予約を含めた円換算額の増加が原価上昇要因となった。また、グローバル新興メーカーの台頭による競争激化や、ストレージ・メモリ製品の下期における原価高騰も利益率改善の制約となっている。

2027年3月期の営業利益率予想は11.4%(2026年3月期11.7%から低下)であり、為替動向と新商品投入による価格転嫁の成否が業績の鍵を握る。

成長戦略

「日本発・唯一無二のグローバルブランド」創出を目指す2024〜2027年中期経営計画の最終年度へ

保守サービスをセットにした堅牢タブレットの受注拡大、NAS需要増、日本アンテナ・DXアンテナとの経営統合によるシナジー創出を通じ、法人向け総合ソリューション基盤を強化。2027年3月期計画では49,412百万円(前期比15.2%増)を目指す。

SNS・DtoC強化を含む顧客接点の拡大と製品別マーケティング機能強化により、EC販路での販売促進を加速。アマゾンジャパン向け売上高は2026年3月期に15,119百万円(前期12,882百万円から増加)と拡大基調にある。

2024〜2027年3月の中計では営業利益年平均10%以上成長とROE13%以上を数値目標として設定。2026年3月期は営業利益伸長率14.7%(2年平均12.0%)、ROE21.2%(負ののれん発生益含む)と目標を大幅に上回る進捗。

配当維持もしくは増配の累進的配当と配当性向30%以上の維持を方針として掲げる。2026年3月期は年間57円(40周年記念配当5円含む)、2027年3月期予想は年間58円(1円増配)。中計期間中に70億円の自己株式取得も実施方針。

円安による原価増への対応として、付加価値の高い新商品投入による利益改善、コストダウン、価格改定・値引コントロールを継続的に推進。2026年3月期は売上総利益率が改善し、営業利益率も11.7%(前期11.5%)に向上した。

最終更新: 2026年7月19日