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株式会社ワコム

6727東証プライム電気機器

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事業内容

株式会社ワコムは1983年設立のデジタルペン技術の世界的リーダーである。事業はテクノロジーソリューション事業(AES・EMR方式デジタルペン技術のOEM供給)とブランド製品事業(クリエイター向けペンタブレット・液晶ディスプレイ)の二本柱で構成される。

テクノロジーソリューション事業は連結売上高の約75%を占め、サムスングループをはじめとするグローバルメーカーへのペン・センサーコンポーネント供給が主軸。ブランド製品事業はグラフィックデザイン・映像制作・医療・金融・官公庁など多様な顧客層を対象とする。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

テクノロジーソリューション事業では、AES・EMR両方式のデジタルペン技術をタブレットPC・スマートフォンメーカーへOEM供給し、2025年3月期に売上高86,936百万円・セグメント利益率21.3%の高収益を実現。ブランド製品事業では、プロクリエイター向けペンタブレット・液晶ディスプレイを直販・代理店経由で販売し、ビジネスソリューション(金融・医療・官公庁)も展開。

研究開発費は年間8,686百万円を投じ、技術優位性を維持する。

企業の強み

AES・EMR両方式のデジタルペン技術を保有し、タブレットPC・スマートフォン市場で事実上の標準化を推進。サムスングループへの販売額は2025年3月期に48,534百万円(連結売上高比42.0%)に達し、グローバルメーカーからの高い信頼を示す。

UPF(Universal Pen Framework)パートナーとのWGP規格推進も継続中。

2025年3月期のテクノロジーソリューション事業のセグメント利益は18,495百万円、利益率21.3%。前年同期比12.2%増益を達成し、EMRテクノロジーソリューションのOEM需要増加が牽引。連結売上高の約75%を占める中核事業として安定的な利益創出基盤を形成している。

研究開発費は2025年3月期に8,686百万円を投じ、日本・米国・ブルガリア・英国・台湾・中国にまたがるグローバル開発体制を構築。XR・AI・セキュリティ領域への技術融合を推進し、Preferred Networks(1,000百万円出資)等との戦略的パートナーシップも活用している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は13,382百万円と、2022年3月期の13,024百万円を上回り過去5期で最高水準に達した。売上高は109,995百万円と2022年3月期並みの水準に留まるものの、固定費削減と販売オペレーション効率化により営業利益率は約12.2%まで改善。

ブランド製品事業の黒字転換が利益押し上げに寄与しており、構造改革の成果が数値に明確に表れている。

テクノロジーソリューション事業が連結売上の約75%を占め、その主要顧客がサムスングループに集中している構造は変わっていない。外部要因として、タブレット・ノートPC市場の需要動向やサムスンの製品戦略の変化が業績に直結するリスクがある。

特定顧客への依存度低減は中長期的な経営課題であり、新規OEM顧客の獲得状況が今後の注目点となる。

過去5期の売上高は108,790百万円(2022期)→109,995百万円(2026期)と実質横ばいで推移しており、収益性改善は構造改革による費用削減が主因。外部要因として為替変動がグローバル売上に影響を与える中、XR・AI・セキュリティ領域の新事業収益化や教育市場での事業機会拡大が売上成長の鍵を握る。

Chapter4の目標達成には利益率維持と同時に売上規模の拡大が不可欠であり、進捗を注視する必要がある。

成長戦略

Chapter4でXR・AI・セキュリティ領域の新事業収益化と資本効率改善を同時追求

前期の事業構造改革による固定費削減効果が顕在化し、2026年3月期にブランド製品事業が4期振りに黒字転換。Wacom MovinkPad 11・Pro 14やCintiqミドルレンジ新製品の投入によりポータブル・ミドルレンジ市場での売上拡大を図る。

教育市場での事業機会拡大、業務用モニター上でのインク体験(SYNCORE TECHNOLOGY社への出資)など新ユースケースを開拓。AES・EMR両方式の技術標準化を推進し、OEM顧客の多様化によるサムスン依存度低減を目指す。

新中期経営計画Chapter4においてXR・AI・セキュリティ等の新領域への事業展開を推進。デジタルペン技術の応用範囲を拡大し、既存OEM・ブランド事業に依存しない新収益源の確立を目指す。売上成長の回復が課題であり、具体的な収益貢献の時期が注目点。

海外一部地域を日本からの直売モデルへ変更するなど販売オペレーションの効率化を推進。資本効率改善を中計目標に掲げ、ROE向上に向けた施策を継続。2026年3月期の当期純利益急回復(9,548百万円)が資本効率指標の改善に寄与する見込み。

最終更新: 2026年7月17日