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富士通株式会社

6702東証プライム電気機器

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富士通株式会社6702

事業内容

富士通株式会社は1935年創業、東京証券取引所プライム市場上場の総合ITサービス企業。連結子会社224社を含むグループで、日本を含む世界各地でデジタルサービスを展開する。

主力の「サービスソリューション」ではコンサルティング・クラウド・システムインテグレーション・マネージドサービスを提供し、「ハードウェアソリューション」ではサーバ・ストレージ・通信インフラを、「ユビキタスソリューション」ではパソコン等クライアントデバイスを手掛ける。公共・金融・製造・流通など全産業分野に50年超の顧客基盤を持ち、国内外の企業・政府機関のデジタル変革を支援している。

ビジネスモデル

従来の人月単価型システムインテグレーションから脱却し、成果・提供価値に基づくプライシング戦略を推進。グローバルDXオファリング「Fujitsu Uvance」と既存システムのモダナイゼーションを成長の二本柱とし、リカーリング(継続課金)比率を高めることで収益の安定性と利益率の向上を図る。

グローバルデリバリーセンターとジャパングローバルゲートウェイを活用した開発標準化・自動化により、グロスマージン率を毎年2ポイント改善している。

企業の強み

Uvanceの2025年度売上収益は7,093百万円(前年度比47%増)、モダナイゼーションは3,921百万円(同32%増)。両事業合計のサービスソリューション内構成比は41%に拡大。

サービスソリューションの調整後営業利益率は2020年度6.0%から2025年度15.4%へ6期連続で改善し、グロスマージン率は38.7%(前年度比2ポイント改善)を達成した。

製造・金融・流通・公共・ヘルスケア等の全産業分野に50年超にわたり業務アプリケーション開発・運用保守を提供してきた実績を持つ。2025年度の国内受注は前年度比102%増(大型案件除くベースで108%増)、受注残高は1兆1,270百万円(前年度末比107%)と旺盛な需要が継続している。

新光電気工業・FDK・富士通オプティカルコンポーネンツ・富士通ゼネラルのカーブアウトを完遂し、デバイスソリューションを非継続事業に分類。2025年度末のネット有利子負債はマイナス3,172百万円(実質ネットキャッシュ)、コア・フリー・キャッシュ・フローは2,899百万円と、成長投資・株主還元の財務基盤が大幅に強化された。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社帰属当期利益は449,408百万円(前期比104.5%増)と大幅増益を達成したが、このうち非継続事業(デバイスソリューション)からの利益が143,925百万円を占める。2027年3月期予想では親会社帰属当期利益310,000百万円(前期比31.0%減)と大幅減益を見込んでおり、一過性の売却益剥落後の継続事業の実力値が問われる局面に入る。

調整後当期利益ベースでは320,000百万円(前期比7.3%増)と増益継続を見込む点は評価できる。

継続事業の売上収益は3,502,971百万円と前期比1.3%減収となり、2024年3月期をピークに2期連続の減収となっている。外部環境として円安の恩恵は一定程度あるものの、ハードウェアソリューションの外部収益が933,329百万円(前期比11.0%減)と大幅に落ち込んでいる点が懸念材料。

一方、調整後営業利益率は9.9%(前期7.5%)へ改善しており、収益構造の質的向上は確認できる。2027年3月期の売上収益予想3,510,000百万円(前期比0.2%増)での増収回帰が実現するか注視が必要。

2026年3月期の配当は1株当たり50円(前期28円)へ大幅増配し、2027年3月期予想は55円とさらなる増配を計画。加えて2026年4月28日に上限1億株・上限150,000百万円の自己株式取得を決議した。

営業活動によるキャッシュ・フローは338,130百万円と前期比11.3%増加しており、事業CFの改善が株主還元の裏付けとなっている。ただし投資活動CFが144,491百万円のプラスとなったのは子会社売却収入298,718百万円によるものが大きく、売却完了後の投資CFの動向が今後の還元余力を左右する。

成長戦略

Fujitsu Uvance拡充・モダナイゼーション加速・テクノロジー強化の3軸でDXサービス企業へ転換

グローバル共通の価値提供サービスとしてFujitsu Uvanceのオファリングを拡充し、Vertical領域の立ち上がりとリカーリング比率の向上を推進。サービスソリューションの調整後営業利益率15.4%達成により、高付加価値プライシング戦略の浸透が確認されている。

日本市場向けのリージョンズ(Japan)を中心に、レガシーシステムのモダナイゼーション商談を拡大。ジャパン・グローバルゲートウェイ・グローバルデリバリーセンターを活用した開発標準化・自動化により、売上総利益率の構造的改善を図る。

デバイスソリューション(新光電気工業・FDK・富士通オプティカルコンポーネンツ等)の売却を完遂し、継続事業への経営資源集中を実現。売却資金を自己株式取得・増配に充当し、親会社所有者帰属持分比率を59.6%へ改善した。

2026年3月期配当を1株当たり50円(前期28円)へ増配し、2027年3月期は55円を予想。2026年4月28日に上限1億株・上限150,000百万円の自己株式取得を決議し、資本効率向上と株主還元の両立を図る。

1FINITY株式会社を新規設立(2026年3月期に連結範囲へ追加)し、携帯電話基地局・光伝送システム等の通信インフラ事業の競争力強化を図る。次世代プロセッサ「FUJITSU-MONAKA」開発も継続し、ハードウェア事業の技術基盤を強化する。

最終更新: 2026年7月19日