事業内容
日本電気株式会社(NEC)は1899年創業の国内最大級の総合ITソリューション企業。ITサービス事業(売上収益2,508,925百万円)ではシステム・インテグレーション、コンサルティング、アウトソーシング・クラウドサービスを官公庁・金融・製造業等に提供。
社会インフラ事業(売上収益935,302百万円)ではネットワークインフラ、通信事業者向けOSS/BSSソフトウェア、航空宇宙・防衛・海洋システムを手掛ける。国内252社の連結子会社を擁し、欧州・北米・アジア等にも事業基盤を持つグローバル企業。
主要顧客は国内官公庁・自治体・金融機関・通信事業者・製造業に加え、海外政府機関・金融機関にも広がる。
ビジネスモデル
NECは顧客のDX需要に対し、コンサルティング・システム構築・アウトソーシング・クラウドサービスを一貫して提供するバリューチェーン型ビジネスモデルを採用。独自の価値創造モデル「BluStellar」を軸に、上流コンサルから下流オペレーションまで責任を持って提供する体制へ移行中。
社会インフラ事業では防衛・海底ケーブル等の長期プロジェクト型収益が安定基盤を形成。研究開発費105,239百万円を投じてAI・セキュリティ技術を内製化し、高収益製品・サービスへのポートフォリオシフトを加速している。
企業の強み
独自の価値創造モデル「BluStellar」を官公庁・金融・製造業向けに展開し、2026年3月期のITサービス事業調整後営業利益は336,704百万円(前期比849億円増、+33.7%)を達成。売上増加を上回る利益成長を実現しており、収益性向上の構造的な改善が数値で確認できる。
社会インフラ事業では過去60年間・40万km超の海底ケーブル敷設実績を保有。エアロスペース・ナショナルセキュリティ領域の強化により2026年3月期の同セグメント売上収益は935,302百万円(前期比12.4%増)を達成。防衛・宇宙・海洋分野での長年の技術蓄積と実績が参入障壁を形成している。
自社開発の生成AI「cotomi」およびAIエージェント技術「cotomi Act」を開発し、WebArenaベンチマークで人間(78.2%)を上回るタスク成功率(80.4%)を実証。IBM・Intel・Microsoftとの特許相互実施許諾契約を締結するなど、グローバルな知的財産基盤も保有。
研究開発費は105,239百万円に上る。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は3,582,733百万円(前期比+4.7%)と2025年3月期の微減から回復。より重要なのは利益面で、営業利益359,913百万円(+40.3%)、親会社帰属当期利益270,228百万円(+54.3%)と過去5期で最高水準を更新。
2022期から2026期にかけて売上収益は+18.9%増に対し営業利益は+171.6%増と利益成長が売上を大幅に上回る。外部要因として円安進行(在外営業活動体の換算差額+99,009百万円)が包括利益を押し上げた面もあるが、ITサービス事業の構造的収益改善と社会インフラ事業の受注拡大が本業利益の主因。
営業活動CFも438,463百万円(前期比+27.3%)と堅調で、キャッシュ創出力も向上している。
成長戦略
BluStellar・海外ITサービス・防衛領域の三位一体で収益性と成長を両立
DX支援プラットフォーム「BluStellar」を軸に、AI・セキュリティ等高収益製品・サービスへのポートフォリオシフトを加速。NECネッツエスアイの完全子会社化・ITサービス事業への編入により自治体・SME向けビジネスを強化し、国内DX市場での顧客基盤を拡充。
ITサービス事業セグメント損益は336,704百万円と前期比33.7%増を達成。
英国・豪州等での政府向けデジタル化支援(デジタル・ガバメント)と金融機関向けシステム(デジタル・ファイナンス)を中心に海外ITサービスを拡大。ヨーロッパ・中東・アフリカ地域の外部収益は前期343,111百万円から391,949百万円へ+14.2%増と成長が加速している。
日本政府の防衛予算増加を背景に、エアロスペース・ナショナルセキュリティ領域の受注拡大を推進。社会インフラ事業の外部売上収益は935,302百万円(前期比+12.4%)、セグメント損益は74,318百万円(前期60,456百万円から+22.9%増)と収益性が向上。
日本航空電子工業株式売却(売却益20,226百万円)等の政策保有株式削減を通じた資産効率改善を推進。2026年3月期の年間配当は38円(前期140円→株式分割調整後28円相当から増配)、配当総額50,592百万円。
2027年3月期予想配当は40円と増配継続方針。自己株式取得27,329百万円も実施し総還元を強化。
最終更新: 2026年7月19日

