電子部品供給網の混乱
EMS事業において半導体等の供給不足・納期遅延は概ね解消したものの、一部電子部品では納期遅延が継続しており、QCD(品質・コスト・納期)対応のため一定の部品在庫を保有せざるを得ない状況が続いている。過剰在庫の積み上がりは財政状態・経営成績に直接影響し、電子部品メーカーからの納期遅延が継続した場合は生産計画にも支障をきたす可能性がある。会社は購買・在庫管理を最重要課題と位置づけ対応しているが、根本的な解消には至っていない。
キヤノングループへの売上依存
当社グループはキヤノングループを主要販売先として業容を拡大してきた経緯があり、2024年度・2025年度ともに売上依存度は23%と依然高水準にある。キヤノングループの製造計画縮小・延期・中止や最終製品の販売不振が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に直接的な影響を及ぼすリスクがある。対応策として新規取引先への販路拡大に注力し、相対的な依存度低下を目指しているが、現時点では依存度の低下は限定的である。
海外事業の地政学・カントリーリスク
当社グループは主要販売先の海外移転や海外需要拡大に対応するため、中国等アジア地域に事業拠点を展開している。中国等アジア地域における政治・経済情勢の変化、法規制・税制の改正、現地での紛争・災害・感染症の発生が生じた場合、現地事業の継続や収益に重大な影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクは外部環境に起因するため、会社による直接的なコントロールが困難な領域である。
為替変動リスク
海外事業拠点を有する当社グループは為替変動の影響を受けやすく、社内規程に基づく為替予約によりリスクヘッジを図っているものの、急激な為替変動を完全に回避することはできない。特に中国等アジア地域での事業規模が拡大するほど、為替変動が財政状態および経営成績に与える影響は大きくなる。為替予約によるヘッジ効果には限界があり、想定外の急激な変動局面では損失が発生する可能性がある。
高い有利子負債依存度
当社グループは設備資金・運転資金を主に金融機関借入で調達しており、有利子負債依存度は2024年12月期末42.0%、2025年12月期末40.7%と高水準にある。金利上昇局面では財務コストが増加し、業績への影響が大きい。自己資本比率は2025年12月期末で24.1%にとどまっており、原材料・エネルギー価格高騰や販売先からの値下げ要請による収益力低下が続いた場合、財務体質改善が遅れるリスクがある。
自己資本比率の低さ
自己資本比率は2024年12月期末23.3%、2025年12月期末24.1%と低水準にあり、財務基盤の脆弱性が残る。内部留保の積み上げにより改善を目指しているが、各種原材料・エネルギー価格の高騰に伴うコスト増加や販売先からの値下げ要請が収益を圧迫した場合、期待した利益が得られず財務体質改善が遅延する可能性がある。財務レバレッジが高い状態が続くことで、外部環境の悪化時に経営の安定性が損なわれるリスクがある。
製品品質管理・リコールリスク
当社グループの製品は車載機器・医療機器・産業機器・オフィス機器・社会生活機器等の最終製品に組み込まれており、不具合が発生した場合の影響範囲は広範にわたる。全生産拠点でISO9001・ISO14001・ISO13485を取得し国際的な品質管理体制を整備しているが、予期せぬ事象による品質問題やリコールが発生した場合、多額の費用負担および信用低下により財政状態・経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。特に医療機器・車載機器向け製品では品質問題の社会的影響が大きい。
コンプライアンス違反リスク
当社グループはコンプライアンス・リスク管理委員会を中心に法令遵守体制を構築し、役員・社員への啓蒙活動を継続的に実施しているが、コンプライアンス上のリスクを完全に回避することはできないと認識している。法令等に抵触する事態が発生した場合、社会的信用の失墜や損害賠償金の支払いにより、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性がある。国内外の複数拠点にわたる事業展開は、各国・地域の法規制への対応を複雑にする要因ともなっている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

