事業内容
宮越ホールディングス株式会社は2011年設立の純粋持株会社で、連結子会社6社とともに「不動産開発及び賃貸管理」を単一事業として展開する。中核事業は、中国・深圳市福田区車公廟エリア(約32ヘクタール)における「ワールド・イノベーション・センター(WIC)」プロジェクトであり、研究開発施設・オフィス等の大規模複合施設を官民一体で再開発する。
世界30ヶ国のフォーチュングローバル500企業を含む先進的大手外資企業200社超が進出意向を表明しており、グレーターベイエリアのハイテク産業集積地に位置する高付加価値イノベーション拠点の構築を目指している。2026年3月より半導体・電子部品等の輸入販売事業にも新規参入している。
ビジネスモデル
現状の収益は深圳市内の既存物件からの不動産賃貸管理収入(2026年3月期:391百万円)が主体。WICグランドオープン後は、進出企業からの賃料収益を主軸としつつ、AI・ロボティクス・半導体等の中国企業と連携したイノベーション事業(日本総代理店ビジネス等)を第二の収益柱として育成する計画。
開業までの収益空白期間を補完するため、2026年3月より半導体・電子部品等の輸入販売事業を始動している。
企業の強み
子会社・深セン皇冠(中国)電子有限公司が車公廟エリア連片改造プロジェクト1の開発実施主体資格を取得し、規劃容積348,700㎡・総延床面積452,930㎡の実質的な開発許可を深圳市から取得済み。研究開発用建物延床面積25.1万㎡は土地使用権費用が免除される政令上の優遇も確保しており、行政との連携による参入障壁が高い。
深圳市政府の委嘱を受けた企業誘致活動を通じ、日本の上場企業および欧米フォーチュングローバル500企業を中心とした先進的大手外資企業200社超がWICへの進出意向表明または入居承諾書を提出済み。開発手続きの進捗に伴い進出希望企業のさらなる増加が見込まれる状況にある。
2026年3月期末時点で負債総額413百万円(うち有利子負債はほぼゼロ)に対し、現金及び現金同等物残高は5,485百万円。純資産26,093百万円を維持しており、財務健全性は高い。
WICプロジェクトの総投資額約45億元に対し、資本市場・金融機関からの追加調達を前提としつつも、手元資金による初期対応余力を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
営業収益は2022年3月期1,407百万円から2026年3月期391百万円へ5期連続で減少。2026年3月期は前期比62.0%減と減収幅が急拡大した。
WIC開発に伴うテナント退去・建物解体が主因であり、構造的な収益消滅フェーズに入っている。営業損失333百万円、経常損失839百万円(貸倒引当金944百万円計上)、特別損失944百万円(減損損失848百万円・取壊費用等95百万円)が重なり、親会社株主帰属純損失は1,937百万円に達した。
一方、定期預金解約により現金及び現金同等物は5,485百万円へ増加し、手元流動性は改善している。外部要因として、人民元相場や中国不動産市況の動向が資産評価・為替換算に影響を与えている。
成長戦略
WIC大規模再開発の完遂と輸入販売・イノベーション事業による収益多角化
深圳市から実質的な開発許可を取得し、既存建物の解体工事を進行中。日建設計・深圳市華陽国際工程設計が方案設計を完成。2026年着工・2030年グランドオープンを目標とし、完成後の不動産評価額は約3,385億円(2026年3月31日為替相場換算)と見込まれる。
WICグランドオープンまでの収益空白期間を補完するため、2027年3月期より中国企業からの半導体・電子部品等の輸入販売事業に参入。2027年3月期の売上高予想は2,000百万円(前期比410.4%増)。ただし営業損失700百万円の見込みであり、収益化には時間を要する。
WIC開業後は賃料収益と並ぶ第二の収益柱として、AI・ロボティクス・半導体等の分野で高い技術を持つ中国企業と連携し、当社グループが日本代理店を担うビジネスを組成。14省・4直轄市との連携による企業情報プラットフォーム等のビジネスサービスも提供予定。
深圳市政府の委嘱を受け、日本の上場企業・欧米フォーチュングローバル500企業を中心に進出意向書・入居承諾書を取得済み。開発手続きの進捗に伴い進出希望企業のさらなる増加を見込む。
最終更新: 2026年7月19日

