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エブレン株式会社

6599東証スタンダード電気機器

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エブレン株式会社6599

事業内容

エブレン株式会社は1973年創業の産業用コンピュータ専業メーカーで、バックプレーン・システムラック・ボードコンピュータ等を設計・製造・販売する。主な顧客は半導体製造装置・鉄道・防衛・医療・通信等の大手電子機器メーカー・機械装置メーカーであり、社会インフラ・産業インフラに組み込まれるコンピュータハードウェアを提供する。

国内に複数拠点(八王子・大阪・上野)を持ち、中国・蘇州に連結子会社を有する。2020年に東証スタンダード市場へ上場。

応用分野は計測・制御(売上構成比57.3%)を筆頭に、交通関連(19.0%)、防衛・その他(8.6%)、電子応用(8.1%)、通信・放送(6.9%)と多岐にわたる。

ビジネスモデル

売上の大半はカスタム製品(顧客独自仕様のバックプレーン・システムラック等)の受託設計・製造・販売で構成される。バックプレーン単体から電源・ファン等を組み込んだシステムラック、さらにボードコンピュータを含むコンピュータ・プラットフォームまで、構成レベルに応じた受託範囲を拡大することで高付加価値化を図る。

中国子会社を部材調達・製造コスト低減拠点として活用し、グループ全体の価格競争力を維持する。

企業の強み

1973年創業以来バックプレーン専業で技術を蓄積し、コネクタ自動圧着装置(プレスフィットマシン)・電気検査機を自社設計・開発・運用している。自社製造装置により高品質製品を短納期で供給できる体制を構築しており、大手電子機器メーカーからの継続的な受注関係がその技術力の評価を裏付けている。

計測・制御・交通・防衛・医療・通信等の多分野にわたる大手電子機器メーカーとの取引を継続しており、特定分野の需要変動を他分野でカバーできる分散構造を持つ。2026年3月期の受注実績は4,472百万円(前期比18.0%増)と販売実績を上回り、次期への受注残が積み上がっている。

2026年3月期末の純資産合計は5,104百万円で、現金及び現金同等物2,065百万円に加え長期性預金1,000百万円を保有する。有利子負債への依存がなく、営業キャッシュフローは570百万円を確保。財務的な安定性が高く、設備投資や人材補強を自己資金で賄える体制にある。

エンヴァリスの着眼点

売上高が前期比0.8%減の3,993百万円と微減にとどまる中、営業利益は14.2%増の530百万円、経常利益は15.8%増の550百万円と大幅増益を達成した。仕入部材の売価転嫁が進んだことで売上総利益率が864百万円から921百万円へ改善し、販管費も399百万円から391百万円へ圧縮された。

売上減でも利益が伸びる構造改善が確認できる点は評価できる。

2027年3月期の会社予想は売上高4,400百万円(前期比10.2%増)、営業利益620百万円(同16.9%増)。計測・制御分野で前期比25.8%増の2,880百万円を計画しており、外部要因としてSEAJが2026年度の日本製半導体製造装置市場を12%増と予測していることが追い風。

ただし、米国の通商政策や地政学リスクによる設備投資延期が再発した場合、計画未達リスクが残る。

2027年3月期は防衛・その他が前期比1.9%増の350百万円と微増にとどまり、交通関連は前期比21.0%減の600百万円と大幅減収を計画。2026年3月期に好調だった両分野が縮小する見通しであり、収益多様化の持続性には限界がある。

結局、業績の主要変数は計測・制御分野(売上構成比65%超を計画)の半導体製造装置向け需要であり、同分野の集中リスクは構造的に解消されていない。

成長戦略

バックプレーンコアにユニット供給拡大、計測・制御回復と防衛・電力新分野で成長加速

主力の半導体製造装置向けはHBMへの投資拡大とAIサーバ向け先端ロジック半導体投資の拡大が期待される。2027年3月期に前期比25.8%増の2,880百万円を計画。2026年3月期は設備投資延期で2,289百万円(前期比6.9%減)にとどまったが、市場環境の改善を受け大幅回復を見込む。

日本の防衛予算増額を背景に防衛用レーダー・通信関連の新規案件を獲得。2026年3月期は前期比51.2%増の343百万円と急拡大した。2027年3月期は前期比1.9%増の350百万円と微増計画にとどまるが、防衛予算増額の継続が中長期的な追い風となる。

AIサーバー需要増加に伴う電力供給網強化を背景に電力関連の新規案件が増加。2026年3月期の通信・放送分野は前期比21.1%増の277百万円。2027年3月期は通信・放送関連の設備投資減少の影響で同分野全体は前期比9.8%減の250百万円を計画するが、電力関連は引き続き増加を見込む。

バックプレーン単体供給からシステムシャーシ・ユニット全体の供給へと受託範囲を拡大し、単価向上と顧客との関係深化を図る。仕入部材の売価転嫁進展と合わせて売上総利益率の継続的改善を目指す。2026年3月期の売上総利益率は23.1%(前期21.5%)へ改善し、戦略の効果が数値に表れている。

最終更新: 2026年7月19日