事業内容
株式会社旅工房は1994年設立、2017年東証マザーズ上場(現グロース市場)のオンライン旅行会社。日本国内の個人顧客向けに海外パッケージ旅行・航空券・宿泊・オプショナルツアーを企画・販売するほか、企業・官公庁・学校法人等の法人顧客向けに業務渡航・団体旅行を手配する。
連結子会社としてベトナム(Tabikobo Vietnam Co. Ltd.)・インドネシア(PT. Ramayana Tabikobo Travel)・国内(株式会社ミタイトラベル)の3社を有し、計4社体制で事業を展開。旅行業の単一セグメントで運営されており、2025年6月期の売上高は3,723百万円。
ビジネスモデル
自社ウェブサイト・旅行系ポータルサイトでオンライン集客を行い、店舗開設コストを排除。システムによる24時間オンライン予約と、方面別に精通した「トラベル・コンシェルジュ」による電話・メール対応を組み合わせた「ハイブリッド戦略」で付加価値を提供する。
収益は旅行商品の販売代金(自社主催)および他社主催旅行の販売手数料、保険販売手数料等で構成される。2025年6月期の売上総利益は909百万円(売上総利益率24.4%)。
企業の強み
2004年8月にIATA(国際航空運送協会)より公認旅客代理店の認可を取得し、国際線航空券の自社発券が可能。これにより他社経由の手数料コストを削減しつつ、顧客への迅速な航空券手配を実現している。第1種旅行業登録(観光庁長官登録)も保有し、国内外の旅行商品を幅広く取り扱う法的基盤を有する。
旅行先の地域ごとに組織を分け、企画から予約・手配までを一貫して担う体制を構築。方面別に精通した「トラベル・コンシェルジュ」が個別ニーズをヒアリングし旅程をカスタマイズすることで、価格競争に依存しない付加価値型の商品提案を実現。
個人旅行事業の旅行取扱額は2025年6月期に4,387百万円(千円単位の原数値より換算)まで拡大している。
個人旅行事業(海外パッケージ・航空券等)、法人旅行事業(業務渡航・団体旅行)、インバウンド旅行事業の3事業を展開。2025年6月期の旅行取扱額合計は6,743百万円(千円単位の原数値より換算)。
法人旅行事業は2024年6月期に3,603百万円(同)の取扱額を記録しており、個人旅行の需要変動リスクを補完する機能を果たしている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期919百万円を底に5期連続増収。2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)で既に4,044百万円と前年同期比33.4%増を達成し、通期予想4,741百万円(前期比+27.3%)に向けて進捗は良好。
一方、営業損失は第3四半期累計で41百万円と前年同期21百万円から拡大しており、通期予想171百万円の損失が見込まれる。外部環境として円安基調・航空運賃・現地物価の上昇がアウトバウンド需要の回復ペースを抑制。
四半期純利益は債務取崩益290百万円・受取保険金100百万円の特別利益計上により286百万円の黒字となったが、本業ベースの収益力改善は限定的。自己資本比率は前期末15.8%から36.3%へ改善(純資産917百万円)。
成長戦略
海外旅行商品への経営資源集中とコスト最適化による早期黒字化
ヨーロッパ・北米・アジア方面を中心に需要動向を踏まえた商品拡充と販売強化を推進。2026年6月期第3四半期累計で売上高33.4%増を達成しており、需要取り込みは進捗中。ただし採算性向上には引き続き取り組みが必要。
商品造成の効率化と仕入条件の継続的見直しにより売上総利益率の改善を図る。第3四半期累計の売上総利益は856百万円(前年同期735百万円)に改善しているが、販管費増加により営業損失は拡大しており、費用構造の最適化が課題。
業務出張・団体案件の底堅い需要を背景に受注・手配体制を継続強化。国内・海外ともに取扱高は堅調に推移しており、個人旅行の回復が緩やかな局面での収益補完機能を果たしている。
雇調金不正受給問題を受けた再発防止策の実施と内部管理体制の整備が急務。2025年11月22日の特別注意銘柄指定から原則1年後(2026年11月頃)に東京証券取引所による内部管理体制審査が実施される予定。審査結果が上場継続の可否を左右する。
最終更新: 2026年7月17日

