地政学・経済環境リスク
世界経済の減速・後退や特定国・地域における紛争・緊張の高まりにより、当グループの製品・システム・サービスの需要減少や事業活動の制約が生じる可能性がある。各国の経済安全保障政策の強化や国家間の紛争拡大も事業展開に影響を及ぼしうる。対応として、多様な事業分野・地域での社会イノベーション事業の組み合わせ経営と、リスク評価を通じた地政学的情勢変化への迅速な対応を図っている。
為替変動リスク
グローバルに事業を展開する当グループは為替変動リスクに常にさらされており、円高進行時には円建て売上の低下やコスト上昇を招く。2027年3月期の為替感応度はドルで1円変動あたり売上収益145億円・Adjusted EBITA15億円、ユーロで売上収益90億円・Adjusted EBITA8億円と試算されている。先物為替予約や通貨スワップ等のヘッジ手段と地産地消戦略の推進により対応しているが、完全な排除は困難である。
企業買収・のれん減損リスク
当グループは事業拡大のためM&Aや戦略的提携を積極的に実施しており、当連結会計年度末時点でデジタルシステム&サービスセグメント1,429,043百万円、エナジーセグメント659,712百万円、モビリティセグメント275,583百万円、コネクティブインダストリーズセグメント283,163百万円のれんを計上している。投資先の収益性が低下した場合、のれんの減損等多額の損失が発生する可能性がある。投融資戦略委員会・経営会議・取締役会・監査委員会においてフェーズゲート管理やPMIプロセスの多面的な分析・議論を実施している。
サイバーセキュリティリスク
当グループの事業活動における情報システムへの依存度は増大しており、コンピュータウイルスやサイバー攻撃によりシステム機能に支障が生じた場合、事業活動・経営成績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。従来にないサイバー攻撃や当社管理外システムの脆弱性に対しては、現行の対策が有効な手段とならない可能性がある。継続的なサイバーセキュリティ対策の推進と、情報システムに適用される技術・製品・利用手順の厳格な定義・運用により対応している。
急速な技術革新への対応リスク
AI活用・デジタル化・電動化・脱炭素等の技術革新が急速に進展する中、先端技術を継続的かつ迅速に製品・システム・サービスへ適用できなければ競争力を失う可能性がある。研究開発やコーポレートベンチャーファンドを通じたスタートアップ投資に多くの経営資源を投入しているが、先端技術の開発が予定どおり進展しない可能性がある。産官学によるオープンイノベーション、デジタル人財の確保・育成、Lumadaによる協創プロセスを通じてイノベーションエコシステムの形成を図っている。
長期請負契約の損失リスク
インフラシステム建設等の長期請負契約において、見積原価総額・見積収益総額の変動やプロジェクトマネジメントの不備により、工程遅延・原価増加・損害賠償が発生するリスクがある。特に新規技術を含む高リスク案件では、契約条件の見直しや解除が必要となり、当初見積りの重大な変更を余儀なくされる可能性がある。契約締結前からのリスク評価と、締結後の事業部門・財務部門間での継続的なプロジェクト進捗・原価管理により対応している。
競争激化・価格競争リスク
大規模国際企業からスタートアップまで多様な競合が存在し、AIやロボティクスの進展により競争環境そのものが大きく変化している。ソリューション・サービスの汎用品化やクラウド化・自動化が価格競争を激化させる一方、原材料価格・人件費・関税・為替変動によるコスト増加が収益性を圧迫する可能性がある。研究開発によるイノベーション強化、Lumada事業拡大・HMAXによる高付加価値化、バリューエンジニアリングによる原価低減、顧客との価格転嫁交渉等で対応している。
AIの利活用リスク
AIエージェント・フィジカルAIを含むAIの利活用拡大に伴い、情報漏えい・知的財産権侵害・プライバシー侵害・誤動作による製品品質への影響等が生じ、信用・評判の毀損や経済的損失が発生する可能性がある。また、国内外のAI法規制の不確実性が事業活動・財政状態・経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。AI倫理原則・倫理方針のもとAI統括委員会によるリスク統制、AIエージェント利活用ガイドラインの整備、社員教育、外部専門家との連携によりAIガバナンスの強化を図っている。
人財確保・労働安全リスク
グローバルリーダー・AIプロフェッショナル等の優秀な人財の採用・確保競争が激化しており、必要な人財を確保できない場合、当グループの競争力維持が困難となる可能性がある。また、重大な労働災害や安全衛生管理の不備が発生した場合、操業停止・プロジェクト遅延等を招き事業活動・経営成績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。競争力ある報酬設定・グローバル共通人事制度・社内教育プログラムによる人財確保・育成と、統一的な安全衛生マネジメント体制の構築・定期的リスクアセスメントにより対応している。
訴訟・法規制コンプライアンスリスク
当グループは競争法違反調査・損害賠償請求等の法的手続リスクを有しており、複数の法域で多額の課徴金・損害賠償金が課される可能性がある。投資・輸出・関税・贈賄禁止・個人データ保護等の各国規制への対応コストも増大しており、規制違反時には経営成績・財政状態・信用・評判に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。規制適用業務の特定・リスク評価・リスクに応じた措置の実行・従業員教育等のコンプライアンス施策を継続的に実施している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

