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株式会社中北製作所

6496東証スタンダード機械

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株式会社中北製作所6496

事業内容

株式会社中北製作所は1930年創業、大阪府大東市に本拠を置く舶用・産業用バルブメーカーである。自動調節弁、バタフライ弁(LNG用超低温対応含む)、遠隔操作装置の3品種を主力とし、国内外の造船所・発電プラント向けに製品を供給する。

主要顧客には三菱重工業(売上高比率10.0%)をはじめとする大手造船・重工メーカーが含まれる。2024年12月には韓国のACE VALVE CO., LTD.を子会社化し、同年11月には中国・無錫に現地法人を設立するなど、海外展開を本格化させている。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

顧客仕様に基づく多品種少量の受注生産が基本形態であり、設計から製造・メンテナンスまでをワンストップで提供する。販売は造船所・プラントメーカーへの直接納入が主体で、一部商社経由も活用する。

当連結会計年度の受注高は29,445百万円、受注残高は24,527百万円と売上高を上回る水準を維持しており、修理・メンテナンス関連部品の継続受注も収益基盤を支える。

企業の強み

1930年の創業以来95年にわたり自動調節弁・バタフライ弁・遠隔操作装置の設計・製造に従事し、1994年にISO9001認証を取得。LNG船用超低温バタフライ弁ではササクラ社との業務提携により日韓中の主要造船国向け製品を供給するなど、特殊用途への対応力を有する。

当連結会計年度末(2025年5月31日)の受注残高は24,527百万円(自動調節弁7,708百万円、バタフライ弁11,538百万円、遠隔操作装置5,281百万円)に達し、当期売上高23,768百万円を上回る水準を確保。造船業界の手持ち工事量の充実を背景に、中期的な売上の視界が確保されている。

当連結会計年度末の純資産合計は25,456百万円(うち利益剰余金22,583百万円)、資産合計36,452百万円に対する自己資本比率は約69.8%。借入金残高3,078百万円に対し現金及び現金同等物5,491百万円を保有し、実質的な手元流動性は十分に確保されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年5月期は売上高29,254百万円(前期比23.1%増)、営業利益1,561百万円(同34.9%増)、経常利益2,265百万円(同56.5%増)と上位利益段階では力強い成長を示した。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は1,724百万円(同0.3%減)にとどまった。

前期は投資有価証券売却益968百万円(特別利益)が当期純利益を押し上げていたため、特別利益剥落後の実力ベースでは実質的な増益と評価できる。

2027年5月期の連結業績予想は売上高30,000百万円(前期比2.5%増)、営業利益1,450百万円(同7.1%減)、経常利益2,100百万円(同7.3%減)、当期純利益1,600百万円(同7.2%減)と全利益段階で減益を見込む。売上高は微増ながら利益率が低下する見通しであり、販売費及び一般管理費の増加傾向(2026年5月期3,268百万円)や原価構造の変化が背景と推察される。

受注構成の変化(自動調節弁の受注減少)も利益率に影響する可能性がある。

2026年5月期の営業活動によるキャッシュ・フローは290百万円の支出(前期は2,518百万円の支出)と2期連続マイナス。仕入債務の減少1,863百万円が主因。

投資活動では有形及び無形固定資産の取得2,281百万円(前期比163.2%増)と設備投資が急増し、財務活動(借入)で資金を補填する構図となっている。期末現金残高は4,880百万円と前期比610百万円減少。

外部環境として造船需要の拡大が続く中、受注増加に伴う運転資本増加への対応が引き続き注目点となる。

成長戦略

舶用・陸用の提案型営業強化とM&A・海外展開・脱炭素対応製品開発の5本柱

液化水素運搬船向け低温用バタフライ弁の受注獲得に代表される次世代燃料船向け製品展開を推進。日米造船協力覚書・政府の造船業再生ロードマップを追い風に、バタフライ弁受注高は前期比5,222百万円増の16,797百万円に拡大。

生成AI需要によるデータセンター建設に伴う電力需要増加を背景に、発電プラント等陸用関連案件への提案型営業を強化。自動調節弁の売上高は前期比1,088百万円増の9,737百万円に拡大しており、舶用に次ぐ収益柱として育成中。

2024年12月に韓国ACE VALVE CO., LTD.を子会社化し連結経営体制に移行。企業結合に係る暫定的な会計処理を2026年5月期中間期に確定。輸出売上高は4,886百万円(売上高比16.7%)と前期比1,224百万円増加。関係会社出資金も200百万円に増加。

売上原価率は2026年5月期83.5%(前期82.6%)とやや上昇しており、生産性向上・原価低減活動の継続が課題。有形及び無形固定資産の取得2,281百万円(前期比163.2%増)と設備投資を積極化しており、生産能力増強と効率化を並行推進。

既納製品の修理・メンテナンス関連部品注文獲得に注力し、安定的な収益基盤を構築。受注生産型ビジネスにおけるアフターマーケット収益の拡充により、景気変動に対する収益の安定性向上を図る。

最終更新: 2026年7月17日