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前澤工業株式会社

6489東証スタンダード機械

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前澤工業株式会社6489

事業内容

前澤工業株式会社は昭和12年創業の上下水道インフラ専業メーカーで、環境事業(水処理機械設備の製造・販売・施工)、バルブ事業(上下水道用弁・栓・門扉類の製造販売)、メンテナンス事業(設備の修繕・維持管理)の3セグメントを展開する。主要顧客は地方自治体・公共機関であり、国内の上下水道施設の整備・更新・維持管理を一貫して担う。

連結子会社の株式会社前澤エンジニアリングサービスがメンテナンス事業を担い、バンコク駐在員事務所を通じた海外展開も進める。2025期の売上高は37,499百万円、受注残高は32,097百万円に達する。

ビジネスモデル

環境・バルブ事業は地方自治体等からの受注に基づく製造・施工型ビジネスで、受注残高の積み上がりが将来売上の可視性を高める。メンテナンス事業は既設設備の修繕・維持管理を継続的に受注する高収益モデルで、2025期のセグメント利益率は約23.6%に達する。

3事業の組み合わせにより、景気変動の影響を受けにくい安定的な収益基盤を形成している。配当性向の目安は中長期的に30%と設定されている。

企業の強み

2025期末の受注残高は32,097百万円(前期比11.0%増)。環境事業22,317百万円(前期比9.9%増)、バルブ事業6,587百万円(前期比31.3%増)と主要2事業で大幅積み上がり。受注高も40,678百万円(前期比4.8%増)と拡大しており、売上の先行指標として高い可視性を持つ。

メンテナンス事業の2025期売上高は12,566百万円(前期比8.5%増)、セグメント利益は2,972百万円(前期比22.1%増)で、利益率は約23.6%に達する。施設老朽化に伴う更新・長寿命化ニーズを背景に受注高も前期比2.7%増と安定成長しており、グループ全体の収益を下支えする高収益セグメントとして機能している。

研究開発費は年間423百万円を投じ、AI技術を活用したかび臭予測モデルが国土交通省のAB-Crossプロジェクトに採択。下水処理場の省エネ型改築技術(B-DASHプロジェクト)も成果を得た。PFAS除去技術や下水汚泥堆肥化など脱炭素・資源循環分野の研究も継続しており、技術的差別化を図っている。

エンヴァリスの着眼点

第3四半期累計の経常利益4,137百万円は通期予想5,000百万円の82.7%に達しており、下期偏重の季節性を考慮しても進捗は良好。売上高も27,864百万円で通期予想39,000百万円の71.4%。

通期業績予想に変更はなく、会社側は据え置きを維持している。第4四半期(3月〜5月)への集中度合いが例年通りであれば、通期予想の達成は現実的な水準にある。

環境事業のセグメント利益は587百万円(前年同期比5.1%減)と、売上高が4.9%増加する中で利益が減少した。受注高は14.7%増と旺盛だが、工事損失引当金の繰入(特別損失148百万円)が計上されており、個別案件の採算管理が課題として残る。

バルブ・メンテナンス両事業の好調が全社利益を牽引しているが、環境事業の収益性回復が通期・来期の利益水準を左右する重要な観察点となる。

第3四半期末の総資産は49,688百万円(前期末比7,026百万円増)と大幅に膨らんだ。主因は受取手形・売掛金・契約資産の7,961百万円増加(工事進行に伴う季節的要因)と、短期借入金4,000百万円の新規調達。

自己資本比率は前期末70.1%から65.8%へ低下した。現金及び預金は4,394百万円減少しており、運転資金需要の増加が借入増加につながっている。

下期の売上・入金集中による資金回収が財務健全性回復の鍵となる。

成長戦略

「人と技術力で未来を拓く」中期3ヵ年計画で成長戦略・収益強化・経営基盤の三本柱を推進

製造プロセスの最適化・原価低減によるバルブ事業の収益性改善と、顧客対応力強化によるメンテナンス事業の拡充を推進。第3四半期累計でバルブ事業利益が前年同期比32.3%増、メンテナンス事業利益が同12.0%増と明確な成果が出ている。

老朽化上下水道施設の更新・再構築需要、脱炭素・資源循環型社会に向けたバイオマス・省エネ設備需要を取り込む提案営業を強化。第3四半期累計の受注高は11,832百万円(前年同期比14.7%増)と高水準だが、セグメント利益は前年同期比5.1%減と採算管理が課題。

3セグメント合計の第3四半期累計受注高は35,547百万円(前年同期比10.3%増)と全セグメントで増加。積み上がった受注残高が将来売上の可視性を高めており、通期売上高予想39,000百万円(前期比4.0%増)の達成を支える基盤となっている。

最終更新: 2026年7月17日