気候変動・脱炭素移行リスク
燃費・排ガス規制の強化や車両電動化への対応遅れにより、販売機会の損失や商権失注が生じるリスクがある。当社グループは2030年にScope2排出量ゼロ、2039年にカーボンニュートラル達成を目標に掲げ、グリーン電力の調達・生産を推進するとともに、TCFDの4項目に沿った気候関連情報開示を実施している。ただし、移行リスクへの対応遅れは連結業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
価格競争激化リスク
電動コンプレッサーや統合熱マネジメントシステム(ITMS)市場への新規参入企業の増加、現地競合メーカーの品質競争力向上、および自動車メーカーからの価格引下げ要請の強まりにより、収益性が圧迫されるリスクがある。米国の関税政策やブロック経済化による関税強化も最終製品価格に影響を与える可能性がある。当社グループは品質・コスト・技術での競争優位を主張するが、常に優位に立てる保証はなく、業績および財務状況への影響が懸念される。
EV・NEV移行への新製品開発リスク
自動車業界が内燃機関車から電気自動車(EV)を含む新エネルギー車(NEV)へ急速に移行する中、グローバルな市場変化や顧客ニーズへの対応が追いつかず、新製品開発と市場投入が円滑に進まないリスクがある。当社グループは次世代ITMS・電動コンプレッサー等の研究開発を推進し、日本での先行研究と世界各開発拠点のグローバル連携体制を構築しているが、開発遅延が生じた場合は業績および財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
為替相場変動リスク
22か国・地域で事業を展開する当社グループは多通貨取引を行っており、米ドル・ユーロ・中国人民元・アジア通貨等の著しい為替変動が資産価値や損益に直接影響を与えるリスクがある。短期的な変動にはヘッジ取引等で対応しているが、大幅な為替変動が生じた場合はこれらの対策だけでは十分にリスクを回避できない可能性がある。
原材料・部品の市況変化リスク
アルミ・銅・樹脂・電子部品等の原材料価格や物流コストの大幅上昇により製造コストが増加するリスクがある。また、中国からのレアアース輸出規制や世界的な供給逼迫が発生した場合、製品の安定供給に支障をきたす可能性がある。当社グループは複数購買化による調達リスク分散と顧客への適正な価格転嫁を図っているが、市況の急変には対応しきれない場合がある。
国際事業・地政学リスク
22か国・地域・51拠点でグローバル展開する当社グループは、各国の法規制改正・政治情勢変化・戦争・労働争議・物流混乱等のカントリーリスクに常にさらされている。ロシア・ウクライナ紛争、イスラエル・パレスチナ紛争、米中貿易摩擦等の地政学リスクが特定顧客の車両生産に影響を与える可能性もある。リスク管理規定に基づくモニタリングを実施しているが、リスクが顕在化した場合は業績および財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
品質・製造物責任リスク
自動車産業の国際的品質マネジメントシステム基準に従い製品を開発・製造しているが、予期できない製品欠陥による大規模リコールや製造物責任賠償が発生した場合、多額の費用と製品信頼低下による売上減少が生じるリスクがある。製造物責任保険に加入しているものの、全ての賠償額が保険でカバーできる保証はなく、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
情報セキュリティ・サイバー攻撃リスク
標的型攻撃・ビジネスメール詐欺・不正アクセス・ランサムウェア等、巧妙化するサイバー攻撃により情報漏洩やシステム停止・重要業務の停止が生じるリスクが高まっている。ITセキュリティ基本方針のもと全ITユーザーへの年次教育や定期点検を実施しているが、攻撃を受けた場合は企業イメージ・社会的信用の低下および事業・業績への悪影響が生じる可能性がある。
法的規制・コンプライアンスリスク
事業展開する各国・地域において、許認可・輸出制限・租税・環境規制・独占禁止法等の法規制の適用を受けており、新たな規制導入や法令抵触が事業活動に制約をもたらすリスクがある。当期は改正下請法(取適法)の施行対応を実施し、公正取引委員会からの旧下請法に関する勧告を受けた経緯から役員・全従業員への継続的研修を実施している。欧州のCSRD等サステナビリティ情報開示規制への対応も中長期的課題となっている。
人財確保・育成リスク
デジタル革命・少子高齢化・ESG推進等の潮流の中で優秀な人財確保競争が激化しており、グローバル事業を担うエンジニアや専門人財・リーダーの維持・確保・育成・配置が計画通りに進まないリスクがある。人財流出の防止と採用強化に取り組んでいるが、必要人財の確保が滞った場合は事業活動の停滞等により経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

