遊技機事業の法規制リスク
遊技機事業は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」等の法令により厳しく規制されており、法令の重大な改廃や新規規制の制定・施行が事業に直接影響する。パチンコ業界は規制当局の方針変更に対して脆弱であり、規制強化は販売台数や製品仕様に制約をもたらす可能性がある。当社グループは法令遵守体制を維持しているが、規制環境の変化に対する根本的な対応手段は限定的である。
高水準の有利子負債と財務制限条項
2025年1月のPJC Investments㈱(現㈱アコーディア・ゴルフホールディングス)子会社化に伴い、510,000百万円のシンジケートローンを締結した結果、2026年3月期の純有利子負債残高は572,155百万円、純有利子負債比率は230%と高水準に達している。借入金には財務制限条項が設定されており、抵触した場合は期日前返済義務の発生や担保権行使等が実行されるリスクがある。日銀のマイナス金利解除を受けた金利上昇局面において、借入利息の増加や資金調達コストの上昇が財政状態をさらに圧迫する可能性がある。
ゴルフ市場の構造的縮小
団塊世代が全て後期高齢者となり少子高齢化が進む中、将来的なゴルフプレー人口の減少とゴルフ場の供給過多は避けられない構造的課題となっている。急激な物価高や社会情勢の変化による消費者マインドの悪化がレジャー出費の抑制につながるリスクもある。当社グループは新規プレーヤー・女性・休眠層へのアプローチやカジュアルからハイグレードまで幅広いゴルフ環境の提供で対応しているが、市場縮小の影響を完全に回避することは困難である。
パチンコ市場の縮小と競争激化
レジャーの多様化・少子化・人口減少によりパチンコホール数と遊技参加人口の減少傾向が続いており、ホール側は遊技機の購入を厳選する姿勢を強めている。遊技機メーカーはプレーヤーの嗜好を的確に捉えた魅力ある製品開発が求められており、嗜好の急速な変化への対応が遅れた場合に販売機会を失うリスクがある。当社グループは差別化商品の創出・プレーヤー目線の機種開発・部品リユースによる原価低減で収益性向上に努めているが、市場環境のさらなる悪化は業績に直接影響する。
固定資産の減損リスク
当社グループはゴルフ事業を中心に有形固定資産および M&A により生じたのれん等の無形固定資産を大規模に保有しており、ゴルフコース・土地等の非償却資産の占める割合が高い。経営環境の著しい悪化により資産価値が下落した場合、減損損失が多額に上るリスクがあり、財政状態および経営成績に重大な影響を与える可能性がある。アコーディア・ゴルフホールディングスの子会社化によりゴルフ事業の資産規模が拡大しており、このリスクの重要性はさらに高まっている。
自然災害・感染症による事業中断
全国にゴルフ場を保有するゴルフ事業は、大型台風・線状降水帯・地震・津波等によるコース崩落・施設損壊・浸水等の直接被害を受けやすく、復旧期間中の休業が財政状態に影響する。遊技機事業においても、東京都台東区の開発拠点・群馬県伊勢崎市の生産拠点が被災した場合、製品供給に支障をきたすリスクがある。新型インフルエンザ等の感染症大流行はレジャー自粛を通じてゴルフ事業に、生産・営業活動の停滞を通じて遊技機事業に影響を与える可能性がある。
情報セキュリティ・サイバー攻撃
ランサムウェアをはじめとするマルウェアによるサイバー攻撃は年々高度化・巧妙化しており、当社グループの情報システムへの依存度が高まる中でリスクが増大している。不正アクセスやコンピュータウイルス感染によるシステム障害が発生した場合、業務中断により財政状態および経営成績に影響を与える可能性がある。当社グループはセキュリティ対策の随時更新・不正メール対策の啓蒙等を実施しているが、攻撃手法の進化に対して完全な防御を保証することは困難である。
個人情報漏洩リスク
ゴルフ事業では自社・他社ウェブサイトを通じた来場者の大量の個人情報を、遊技機事業では顧客等のプライバシー・信用情報を取り扱っており、情報漏洩が発生した場合は損害賠償等の費用負担とブランドイメージの毀損が生じる。「個人情報の保護に関する法律」および「番号法」を遵守した管理体制を構築しているが、不測の事態による漏洩リスクを完全に排除することはできない。情報漏洩は財政状態・経営成績への直接的影響に加え、顧客信頼の喪失という長期的な事業リスクをもたらす。
部品調達の集中リスク
遊技機事業では製造部品を複数の供給業者から調達しているが、一部部品については特定の供給業者に依存しており、当該業者の倒産・政策変更・災害被災等により調達に重大な支障が生じるリスクがある。部品不足の兆候が見られた場合には在庫確保やリユース推進で対応しているが、当社グループでは制御できない外部要因による供給途絶は製品供給計画に直接影響する。部品調達の停滞は遊技機の生産・販売計画の遅延を招き、ホール側の購入機会を逸失させる可能性がある。
気候変動による事業影響
ゴルフ事業は屋外スポーツの特性上、猛暑・降雪・台風等の気候変動に伴う天候要因によって来場者数や営業日数が直接影響を受ける。近年は毎年のように極端な気象現象が発生しており、ゴルフコースの物理的損傷リスクと需要変動リスクの双方が高まっている。当社グループは温室効果ガス排出量の把握・削減に取り組んでいるが、気候変動そのものへの対応は業界全体の課題であり、個社の対策には限界がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

