法令・規制変更リスク
当社グループは複数地域で事業を展開しており、特に医療機器等に関わる調達要件や現地化比率の法制化が進んだ場合、入札参加の制約や販売機会の減少が生じる可能性がある。また、法令・規制の新設・変更・厳格化によりサプライチェーン再構築に追加コストが発生し、経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。対応策として、複数地域の法令・規制情報を継続的に収集し、調達方針の見直しや技術検証体制の強化を進めている。
税務・移転価格リスク
当社グループはグループ会社間で国際取引が多く発生しており、移転価格税制に関して税務当局との見解相違が生じた場合、追加の税負担やペナルティが発生する可能性がある。実際に、2021年7月に日機装インターナショナル株式会社の2018年度事業所得金額に係る更正処分等を受け、東京地方裁判所・東京高等裁判所でいずれも請求棄却の判決が下され、現在最高裁判所に上告中(2026年2月12日上告手続き実施)の係争案件が存在する。対応策として、移転価格ポリシーの策定・運用、移転価格文書の整備、専門家の助言活用を実施している。
為替変動リスク
当社グループの主な取引通貨は米ドルとユーロであり、外貨建売上が外貨建仕入を上回り、外貨建資産が外貨建負債を上回っているため、円高が進行した場合には収益やキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性がある。グローバルな生産・販売拠点を有する構造上、為替変動の影響は業績・財務状態の双方に及ぶ。対応策として、外貨建資産・負債残高の継続的モニタリング、円貨への転換、為替予約等のヘッジ手段を活用している。
国内透析市場縮小リスク
当社グループは国内透析装置市場で高いシェアを占めているが、国内透析患者数は中長期的に減少に転ずると予想されており、この市場構造変化に対応できない場合、国内血液透析事業の経営成績等が悪化する可能性がある。国内市場への依存度が高い事業構造において、患者数減少は売上規模の縮小に直結するリスクを内包する。対応策として、顧客ニーズに応える製品の継続提供に加え、米国をはじめとした海外販売の増加に取り組んでいる。
技術革新・開発遅延リスク
当社グループは技術進歩の速い市場で複数事業を展開しており、市場・顧客ニーズの変化を適切に捉えられない場合、新製品の開発・上市が遅延し競争力が低下する可能性がある。また、新素材・新製法・需要シナリオの転換への対応が遅れた場合、開発コストや期間の増大、投資回収計画との乖離が発生するリスクがある。対応策として、顧客・研究機関・サプライヤーとの連携強化、外部情報の機動的な取り込み、段階的な製品改良と次世代製品の早期開発着手を並行して進めている。
製品・サービス品質リスク
当社グループはインダストリアル、航空宇宙、メディカルの各事業本部においてグローバルに製品を設計・製造しており、法令・規格・顧客要求への不適合や品質不正が発生した場合、リコールや顧客対応等に伴う多額のコストが発生し経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。特に医療機器を含む製品群では、品質問題が人命に関わるリスクも伴う。対応策として、ISO9001をはじめとする品質マネジメントシステムの定期評価、国内外生産拠点へのコンプライアンス監査、全従業員への品質教育を継続的に実施している。
サプライチェーン途絶リスク
当社グループは多様な原材料・部品を調達しており、地政学リスク・インフレ・通商政策変更・特定地域への依存・主要部材のEOLやサプライヤーの事業撤退等により、供給逼迫・納期長期化・価格上昇・物流コスト増加が生じる可能性がある。サプライヤーの選択肢が限定される場合には、部材供給の遅延・途絶により生産の停止・遅延が発生し、経営成績等に影響を及ぼすリスクがある。対応策として、重要部材のデュアル/マルチソーシング、調達先の地域分散、新規サプライヤー開拓、在庫・物流体制の最適化、設計段階からの代替材料検討を進めている。
人材確保・育成リスク
人材獲得競争の激化により計画どおりに必要な人材を確保できない場合、事業戦略やグローバル展開の遂行に遅れが生じる可能性があり、優秀人材・経験豊富な人材の流出が進んだ場合には技術・技能の伝承が滞り、技術力や事業推進力の低下につながる可能性がある。育成機会の不足による従業員の成長停滞は、組織全体の競争力減退を招くリスクもある。対応策として、競争力ある報酬水準の検討、人事制度の見直し、要職のサクセッションプラン策定、選抜人材の計画的育成を進めている。
情報セキュリティリスク
当社グループはクラウドサービスや社内ネットワークを活用して業務を行っており、外部からの不正アクセスやマルウェア感染によりシステムの脆弱性が放置された場合、機密情報の漏えいや業務停止が発生する可能性がある。また、従業員の操作ミスや不適切な権限管理によるデータ改ざん・情報漏えいのリスクも存在する。対応策として、ファイアウォール・侵入検知システムの導入、定期的な脆弱性診断、従業員へのセキュリティ教育、グループ全体でのセキュリティ対策の標準化を推進している。
ガバナンス・コンプライアンスリスク
当社グループは多様な背景を持つ従業員で構成され、事業活動が世界各地に広がる中、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しない場合や国内外グループ会社全体の統制が不十分な場合、法令違反等のコンプライアンス違反を招き、行政処分・罰金・訴訟費用の発生、信用低下・ブランド価値の毀損、企業価値の低下につながる可能性がある。対応策として、グループ会社の重要事項に関する決裁・報告プロセスの整備、「日機装グループ グローバル行動規範」の定期的な見直し・周知、グローバル内部通報制度の整備・促進、コンプライアンス教育の継続実施を行っている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

