事業内容
オルガノ株式会社は1946年創業の総合水処理エンジニアリング会社。東ソー(株)を親会社に持ち、子会社11社・関連会社2社で構成される。
主力の水処理エンジニアリング事業では純水・超純水製造設備、用水・排水処理設備の設計・施工・運営を手掛け、電子産業(先端半導体)・一般産業・社会インフラを主要顧客層とする。機能商品事業では水処理薬品・機能材・食品素材を展開。
国内に加え台湾・米国・東南アジア・中国に現地法人を持ち、グローバルに事業を展開している。2026年3月期の連結売上高は177,654百万円。
ビジネスモデル
水処理エンジニアリング事業はプラント事業(設備設計・施工・納入)と、消耗品交換・メンテナンス・運転管理・設備保有型サービス等のソリューション事業で構成される。プラント事業は大型案件の受注・納入で売上を計上し、ソリューション事業は既存顧客への継続的サービス提供で安定収益を積み上げる。
機能商品事業は水処理薬品・機能材・食品素材の販売で安定的なキャッシュフローを補完する。
企業の強み
台湾最大手半導体メーカーTSMCグループへの2026年3月期売上高は44,818百万円(全社売上高比25.2%)に達し、前期の22,785百万円(14.0%)から急拡大。台湾・米国・欧州での大型半導体向けプロジェクトを相次いで受注しており、先端半導体向け超純水分野での高い技術力と顧客基盤が実績として示されている。
設備保有型サービス・メンテナンス・運転管理等のソリューション事業は比較的収益性が高く、2026年3月期の水処理エンジニアリング事業営業利益率は22.6%(営業利益34,339百万円÷売上高151,961百万円)に達した。ソリューション事業の拡大が売上総利益率の継続的改善に寄与しており、プラント事業の採算改善と相まって全社営業利益率は21.2%まで向上している。
マレーシア・タイ・ベトナム・中国・台湾・米国に連結子会社を持ち、2021年設立の米国法人では現地エンジニアリング体制を構築中。2026年2月にはインド現地法人を新設し市場調査を開始。
国内外の大型プロジェクトを同時並行で受注・納入できる体制を整備しており、2026年3月期の水処理エンジニアリング事業受注高は141,685百万円(前期比12.2%増)を達成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期112,069百万円から2026年3月期177,654百万円へ5年間で58.5%増加。営業利益は同期間に10,850百万円から37,648百万円へ約3.5倍に拡大し、営業利益率は9.7%から21.2%へ急改善した。
2026年3月期は売上高+8.8%・営業利益+21.0%・当期純利益+17.6%と増収増益を達成し、期初計画を売上高+1.5%・営業利益+19.5%上回った。外部要因として生成AI需要急拡大を背景とした先端半導体向け設備投資の高水準継続が主要ドライバー。
ソリューション事業の収益性向上と海外案件の原価低減が利益率改善を加速させた。受注高167,956百万円(前期比+11.0%)は期初計画を下回ったものの前年実績を上回り、繰越受注残高96,503百万円と高水準を維持している。
成長戦略
ORGANO 2030で2031年3月期売上高250,000百万円・営業利益率18%以上・ROE15%以上を目指す
日本・台湾・米国・欧州における先端半導体向け超純水設備の大型案件を継続受注。2027年3月期は受注高230,000百万円(前期比+36.9%)を計画し、海外大型案件の順調な進捗を見込む。米国での現地エンジニアリング体制構築が受注・納入キャパシティ拡大を支える。
消耗品交換・メンテナンス・運転管理・包括メンテナンス等のソリューション事業を国内外で拡大し、ストック型収益比率を高める。リース投資資産残高は53,856百万円に拡大済みで、将来の安定収益基盤が積み上がっている。売上高営業利益率21.2%は既に長期目標18%以上を超過。
米国での現地エンジニアリング体制構築、インドでの新拠点設立を実施。台湾・米国・欧州での大型半導体プロジェクト受注実績を積み上げており、地域ごとのソリューション体制強化も進める。PT Lautan Organo Waterは持分法適用関連会社へ移行し連結範囲を最適化。
食品分野の低採算取引整理を進めつつ、電子産業向け水処理薬品・高度分離精製機能材・医療研究機関向け小型純水装置等の高付加価値製品の受注・販売を拡大。2026年3月期は売上高増加も販管費増加で営業利益は前期比11.5%減の3,309百万円となり、収益性改善が課題。
最終更新: 2026年7月19日

