事業内容
荏原製作所は1920年創業の総合機械メーカーで、ポンプ・コンプレッサ・タービン等の流体機械から半導体製造装置(CMP装置・真空ポンプ)、廃棄物処理プラントまで幅広い製品・サービスを提供する。事業は建築・産業、エネルギー、インフラ、環境、精密・電子の5セグメントで構成され、国内外108社の連結子会社を擁するグローバルグループ。
主要顧客は半導体メーカー、石油・ガス・電力会社、建築設備業者、国内外の公共機関等に及ぶ。売上収益958,285百万円(2025期)のうち、精密・電子が342,267百万円と最大セグメントを形成し、生成AI需要を背景に高成長を牽引している。
ビジネスモデル
製品(ポンプ・装置・プラント)の設計・製造・販売に加え、納入後のメンテナンス・部品供給・遠隔監視等のサービス&サポートで継続収益を獲得する複合モデルを採用。環境セグメントではEPC(設計・調達・建設)とO&M(運転管理・保守)を一体提供するDBO事業で長期包括契約(受注残高384,675百万円)を積み上げる。
精密・電子では半導体顧客の稼働率回復に連動したサービス需要が利益を下支えし、全社的にインストールベースのデータ活用によるソリューションプロバイダーへの進化を推進している。
企業の強み
2025期の精密・電子セグメントは売上収益342,267百万円(前期比23.0%増)、セグメント利益率16.9%を達成。生成AI向け半導体需要を背景にCMP装置・真空ポンプの受注が拡大し、受注高は303,447百万円(前期比16.7%増)。
事業別ROICは21.0%と全セグメント最高水準を記録した。
売上収益は2021期603,213百万円から2025期958,285百万円へ5期連続で過去最高を更新。営業利益も同期間61,372百万円から113,802百万円へ拡大し、E-Plan2025の全社営業利益率目標10%以上に対し11.9%を達成。
売上収益CAGRは12.1%と目標7%以上を大幅に上回った。
2025期の環境セグメントの営業利益率は13.3%と、E-Plan2025目標7%以上を大幅に超過。受注高は135,392百万円(前期比89.1%増)と急拡大し、受注残高は384,675百万円に積み上がった。長期包括O&M契約の拡大によりストック収益基盤が着実に強化されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2021期603,213百万円から2025期958,285百万円へ5期で59%増加し、2026年12月期通期予想1,020,000百万円(前期比6.4%増)。2026年12月期第1四半期は売上収益246,311百万円(前年同期比15.8%増)、営業利益26,749百万円(同18.4%増)、営業利益率10.9%(前年同期10.6%から改善)と第1四半期として過去最高を更新。
受注高は324,951百万円(同62.6%増)と急拡大し、受注残高は993,300百万円(前年同期比12.0%増)に積み上がった。外部要因として生成AI向け半導体投資の拡大が精密・電子セグメントを牽引。
エネルギーセグメントは中東情勢の影響でサービス分野が低迷しセグメント損失を計上したが、他セグメントがカバーした。通期税引前利益予想は水ing株式譲渡益(約172億円)の計上により142,000百万円(前期比28.0%増)へ上方修正。
成長戦略
E-Plan2028でグループ全体最適を推進し、2028年度売上収益1.2兆円・営業利益率14.5%以上を目指す
生成AI向け半導体投資の拡大を背景に、CMP装置・真空ポンプ等の増産投資を継続。2026年12月期第1四半期の精密・電子受注高は151,225百万円(前年同期比104.4%増)と急拡大。
装置サブセグメント受注高は前年同期比155.0%増。WFE市場の10%以上成長見込みを追い風に受注残高を積み上げ中。
公共向け廃棄物処理施設の新設・長期包括運営契約(O&M)の受注を継続的に拡大。2026年12月期第1四半期に大型案件(公共向け廃棄物処理施設新設及び長期包括運営契約1件)を受注し、環境セグメント受注高は前年同期比860.7%増の32,494百万円。
受注残高は387,200百万円超に積み上がり安定収益基盤を形成。
2026年を初年度とする3か年中期経営計画「E-Plan2028」のもと、「全体最適を通じた持続的価値創造の実現」をテーマに推進。水ing株式譲渡(2026年7月予定)等のポートフォリオ最適化を実施しつつ、コア事業への資源集中を図る。
為替前提は1米ドル=145円、1ユーロ=175円、1人民元=20円。
2026年12月期第1四半期にセグメント損失△1,666百万円を計上したエネルギーセグメントの収益回復が課題。LNG市場(2026年12月期6%台成長見込み)・石油化学市場の需要を取り込みつつ、アンモニア・水素・CCUS等の脱炭素新市場の商用化局面への移行を捉える。
水素事業の一部をエネルギーセグメントに統合し事業範囲を拡大。
最終更新: 2026年7月17日

