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株式会社荏原製作所

6361東証プライム機械

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事業内容

荏原製作所は1920年創業の総合機械メーカーで、ポンプ・コンプレッサ・タービン等の流体機械から半導体製造装置(CMP装置・真空ポンプ)、廃棄物処理プラントまで幅広い製品・サービスを提供する。事業は建築・産業、エネルギー、インフラ、環境、精密・電子の5セグメントで構成され、国内外108社の連結子会社を擁するグローバルグループ。

主要顧客は半導体メーカー、石油・ガス・電力会社、建築設備業者、国内外の公共機関等に及ぶ。売上収益958,285百万円(2025期)のうち、精密・電子が342,267百万円と最大セグメントを形成し、生成AI需要を背景に高成長を牽引している。

ビジネスモデル

製品(ポンプ・装置・プラント)の設計・製造・販売に加え、納入後のメンテナンス・部品供給・遠隔監視等のサービス&サポートで継続収益を獲得する複合モデルを採用。環境セグメントではEPC(設計・調達・建設)とO&M(運転管理・保守)を一体提供するDBO事業で長期包括契約(受注残高384,675百万円)を積み上げる。

精密・電子では半導体顧客の稼働率回復に連動したサービス需要が利益を下支えし、全社的にインストールベースのデータ活用によるソリューションプロバイダーへの進化を推進している。

企業の強み

2025期の精密・電子セグメントは売上収益342,267百万円(前期比23.0%増)、セグメント利益率16.9%を達成。生成AI向け半導体需要を背景にCMP装置・真空ポンプの受注が拡大し、受注高は303,447百万円(前期比16.7%増)。

事業別ROICは21.0%と全セグメント最高水準を記録した。

売上収益は2021期603,213百万円から2025期958,285百万円へ5期連続で過去最高を更新。営業利益も同期間61,372百万円から113,802百万円へ拡大し、E-Plan2025の全社営業利益率目標10%以上に対し11.9%を達成。

売上収益CAGRは12.1%と目標7%以上を大幅に上回った。

2025期の環境セグメントの営業利益率は13.3%と、E-Plan2025目標7%以上を大幅に超過。受注高は135,392百万円(前期比89.1%増)と急拡大し、受注残高は384,675百万円に積み上がった。長期包括O&M契約の拡大によりストック収益基盤が着実に強化されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の受注高324,951百万円のうち精密・電子が151,225百万円(46.5%)を占め、全社受注高の前年同期比62.6%増の大半を牽引。外部要因として生成AI向け半導体投資ブームが追い風となっているが、半導体投資サイクルの変動リスクは高く、WFE市場の成長鈍化局面での業績下振れリスクは引き続き最大の注目点。

エネルギーセグメントが第1四半期にセグメント損失(△1,666百万円)を計上したことも、ポートフォリオの偏りを示唆する。

2026年4月14日に持分法適用共同支配企業・水ing株式会社の全株式(33.33%)をインフロニア・ホールディングスへ譲渡することを決議(実行予定2026年7月1日)。これにより2026年12月期に金融収益34百万円(注:34億円)および持分法適用投資の売却益172億円を計上見込み。

通期税引前利益予想を前回比201億円増の142,000百万円、親会社帰属当期利益を同129億円増の99,500百万円へ上方修正。一方、営業利益予想は125,000百万円で変更なく、本業の実力値評価には特別利益の影響を除いた分析が必要。

2026年12月期第1四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは25,713百万円(前年同期△1,535百万円から大幅改善)。契約資産の減少(25,374百万円のプラス寄与)が主因で、構造的改善か一時的要因かの見極めが必要。

一方、投資活動CFは△19,653百万円(前年同期△17,045百万円)と拡大傾向。長期借入れ46,000百万円を実行し財務レバレッジが上昇。

E-Plan2028の投資計画の進捗と資本効率(ROE・ROIC)の改善度合いが今後の評価ポイントとなる。

成長戦略

E-Plan2028でグループ全体最適を推進し、2028年度売上収益1.2兆円・営業利益率14.5%以上を目指す

生成AI向け半導体投資の拡大を背景に、CMP装置・真空ポンプ等の増産投資を継続。2026年12月期第1四半期の精密・電子受注高は151,225百万円(前年同期比104.4%増)と急拡大。

装置サブセグメント受注高は前年同期比155.0%増。WFE市場の10%以上成長見込みを追い風に受注残高を積み上げ中。

公共向け廃棄物処理施設の新設・長期包括運営契約(O&M)の受注を継続的に拡大。2026年12月期第1四半期に大型案件(公共向け廃棄物処理施設新設及び長期包括運営契約1件)を受注し、環境セグメント受注高は前年同期比860.7%増の32,494百万円。

受注残高は387,200百万円超に積み上がり安定収益基盤を形成。

2026年を初年度とする3か年中期経営計画「E-Plan2028」のもと、「全体最適を通じた持続的価値創造の実現」をテーマに推進。水ing株式譲渡(2026年7月予定)等のポートフォリオ最適化を実施しつつ、コア事業への資源集中を図る。

為替前提は1米ドル=145円、1ユーロ=175円、1人民元=20円。

2026年12月期第1四半期にセグメント損失△1,666百万円を計上したエネルギーセグメントの収益回復が課題。LNG市場(2026年12月期6%台成長見込み)・石油化学市場の需要を取り込みつつ、アンモニア・水素・CCUS等の脱炭素新市場の商用化局面への移行を捉える。

水素事業の一部をエネルギーセグメントに統合し事業範囲を拡大。

最終更新: 2026年7月17日