事業内容
株式会社太平製作所は1925年創業の木材加工機械専業メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場する。事業は合板機械事業(本社工場・小牧)、木工機械事業(大阪工場)、住宅建材事業(子会社・太平ハウジング株式会社)の3セグメントで構成される。
主要顧客は合板・集成材メーカーや木材加工業者であり、国内外に製品を供給する。2025年4月には米国子会社TAIHEI MACHINERY US Inc.を設立し、北米市場への本格展開を開始した。
経営方針「木材を活かす」のもと、カーボンニュートラルや省人化ニーズに対応する技術開発を推進している。
ビジネスモデル
合板機械・木工機械は顧客の設備投資需要を受けた受注生産型モデルで、大型案件は前受金を受領しながら工事進行基準で収益を認識する。住宅建材事業は2×4パネルの製造販売と構造躯体建築の請負を行う。
研究開発費は年間275百万円を投じ、既存機の改良と新建材向け新機種開発を継続することで技術的差別化を維持し、受注単価の維持・向上を図る構造となっている。
企業の強み
1927年に合板機械の製造販売を開始し、約100年にわたり技術を蓄積してきた。アコーディオンプレス・ロールジェットドライヤー・アルテサ(研磨機)等の主力機は国内外で採用実績を持ち、2026年3月期の合板機械事業受注高は4,006百万円(前期比137.8%増)と急回復しており、技術的信頼性の高さが受注基盤を支えている。
木工機械事業は2026年3月期に売上高2,201百万円(前期比28.3%増)、営業利益288百万円(前期比10.2%増)、営業利益率13.1%を達成した。新製品T-Scanner Wは日本木工機械展2025において技術優秀賞を受賞しており、スキャナー・フィンガージョイントシステム等の独自技術が高い収益性を支えている。
2026年3月期末の純資産は7,241百万円、総資産9,556百万円に対し負債は2,314百万円にとどまる。余裕資金は合同運用指定金銭信託等の安全性の高い金融商品で運用しており、新工場建替計画(建設仮勘定895百万円計上済み)や新機種商品化に向けた設備投資を自己資金で賄える財務体質を有している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期4,938百万円→2023期6,438百万円→2024期8,843百万円と急拡大したが、2025期7,856百万円・2026期6,359百万円と2期連続で減少。主因は合板機械事業における前期大型受注(国外大型案件・国内既設機大型メンテナンス)の反動減。
営業利益率も2024期16.2%→2025期11.6%→2026期9.0%と低下が続く。外部要因として新築住宅着工戸数の減少が住宅建材事業に、円安基調・米国通商政策の不透明感が輸出採算に影響。
一方、合板機械事業の受注高が4,006百万円(前期比137.8%増)と急回復しており、2027年3月期は売上高6,805百万円・営業利益687百万円への回復を会社側は予想している。
成長戦略
米国市場開拓・新建材技術開発・木工機械拡販を三本柱に持続成長を目指す
2026年3月期に米国子会社を新設し連結化。LIGNA Hannover(ドイツ)・APA主催展示会(米国)等への出展を通じて主力機のPR・受注活動を強化。北米売上高は2026年3月期749百万円(前期1,283百万円から減少)であり、拠点の認知向上と受注獲得が次の課題。
非住宅分野の中・高層木造建築向けにCLP(Cross Layered Plywood)・LVL(Laminated Veneer Lumber)を効率的に生産できる機械の技術開発に注力。気候変動対策としての木質建材需要拡大という市場環境を追い風に、次世代製品ラインの確立を目指す。
集成材生産ライン向け機械の旺盛な受注環境を活かし、T-Scanner W(日本木工機械展2025技術優秀賞受賞)の拡販を加速。2026年3月期に木工機械事業の受注高は1,176百万円(前期比52.6%)と減少しており、次期受注の積み上げが課題。
木製フレーム構造を持つ農業向けビニールハウスの販売を開始し、木質材を活用した新たな農業向け資材等の開発・展開を推進。住宅建材事業の原価低減施策と合わせ、同事業の収益安定化を図る。2026年3月期に黒字転換(営業利益32百万円)を達成。
最終更新: 2026年7月19日

