事業内容
株式会社東京機械製作所は1888年創業、1906年に国産新聞輪転印刷機第1号機を完成させた歴史を持つ産業機械メーカーである。主力事業は新聞用オフセット輪転機の製造・販売・保守サービスで、国内外約200セットの稼働実績を有する。
連結子会社㈱KKSが新聞発送システム等の周辺機械を担い、㈱読売新聞東京本社がその他の関係会社に名を連ねる。近年は輪転機事業で培った機械設計・制御技術を活かし、全天候型自律走行搬送ロボット(AMR)を中心とするFA事業、電池製造機械向け部品等の加工組立事業へと事業領域を拡張している。
主要顧客は国内新聞社および新聞印刷受託会社であり、読売新聞東京本社が2026年3月期売上高の50.4%を占める。
ビジネスモデル
輪転機事業は受注から納入まで期間が長い大型装置の受注生産モデルであり、納入後の保守・メンテナンス工事が安定的な継続収益を生む。新台および一定額以上の保守工事については支払条件改善を進め、前受金(契約負債)として資金を先行回収する構造を構築している。
FA事業・加工組立事業は輪転機製造で蓄積した技術を転用し、物流・防衛・食品等の新市場向けに製品・サービスを提供することで収益源の多様化を目指している。
企業の強み
次世代型標準輪転機COLOR TOP ECOWIDE Ⅲは読売新聞東京本社・宮崎日日新聞社・下野新聞社から受注済みで生産中。受注残高は11,751百万円(前期末比250.8%増)に達し、中期的な売上の可視性が大幅に向上している。
第1号機は2026年6月頃稼働予定であり、実績形成後の拡販加速が期待される。
2026年3月期末の有利子負債はリース債務25百万円のみで実質無借金。現金及び預金は7,976百万円、自己資本比率は58.4%と財務基盤は堅固である。営業キャッシュフローは1,078百万円を獲得しており、新規事業投資や株主還元に充当できる資金余力を有する。
1906年の国産第1号機完成以来120年超の輪転機製造実績を持ち、国内外約200セットの稼働実績を有する。この技術基盤を活かし、屋外走行・シャッター搭載型AMRや防衛省向け自動化・省人化装置など顧客ごとの仕様に柔軟に対応できるカスタマイズ力が競合との差別化要因となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期6,859百万円→2023期8,770百万円→2024期9,315百万円→2025期7,402百万円→2026期8,457百万円と推移。2025期は前期比△20.5%の大幅減収だったが、2026期はCOLOR TOP ECOWIDE Ⅲの工事進行基準による売上計上が寄与し14.2%増収に転じた。
営業利益は2022期の赤字から3期連続黒字を維持し、2026期は721百万円(営業利益率8.5%)と改善基調。親会社株主帰属当期純利益は訴訟関連収入452百万円(特別利益)と繰延税金資産計上(法人税等調整額△170百万円)が加わり1,057百万円と急増したが、一過性要因を除いた実力値は営業利益水準に近い。
2027年3月期は受注残高11,751百万円を背景に売上高10,960百万円を予想するが、営業利益は700百万円と微減見通し。
成長戦略
次世代輪転機の拡販・受注残消化とFA・防衛向け新規事業育成で2027年3月期売上高10,960百万円を目指す
読売新聞東京本社・宮崎日日新聞社・下野新聞社から受注済みのCOLOR TOP ECOWIDE Ⅲを生産中。受注残高11,751百万円(前期末比250.8%増)を2027年3月期以降に順次売上計上し、売上高10,960百万円予想の主要ドライバーとする。
全天候型自律走行搬送ロボット(AMR)および自律走行清掃ロボット「一望打塵」を展開。2025年9月の国際物流総合展2025への出展で認知度向上を図り、防衛省向け搬送・格納自動化装置の契約締結を起点に防衛マーケットへの本格参入を目指す。
千葉県木更津市所在の土地・建物(36,736㎡)を399百万円で株式会社京和に譲渡(契約締結2026年1月27日、引渡予定2026年6月30日)。帳簿価額286百万円に対し約113百万円の売却益を2027年3月期特別利益として計上見込み。
最終更新: 2026年7月19日

